クワトロ
苦手な季節がやってきて、一人で二人分の汗をかいて、ベンチの裏にガムを引っつけたスケボーを抱えた兄弟は平成生まれだし、俺は煙になれたし、もう未練もなければ用なんか当然ないし、地震が来たって揺れに合わせてくねくね動けそうだし、なぜならこないだレコードを25000円くらい買ったことによって俺は無敵だし、2000円くらいしたそのうちの1枚には思いっきり「$2,99」ってシールが貼ってあったし、カセットテープも6本買えたよ。ああ楽しすぎてつまらん。つまらなすぎて楽しい。
苦手な季節によく見かける虫に刺され、俺の血は存えている。やらなければならないことをやるには起きていなければいけない訳で、今日はそんな日だった。ネットで1ヶ月レンタルしたDVDはあと一週間で返さないといけないのにまだ1枚も観れていない。多分俺にその気がないからだろうが、DVDのほうにも何かしら落ち度があると思いたい。
虚しい気分になったときは、去年のTeenage Fanclubの来日ライブの事を思い出すようにしてる。
ラストの「Everything Flows」のイントロで観客全員で泣きながら飛び跳ねて拳を突き上げたあの時間を。少なくとも俺にはそう見えたあの光景を。そのうちの一人に自分がいたことを。
いつまでも終わらないアウトロ。あのアウトロが今も梅田クラブクワトロに鳴り響いてる。アウトロがクワトロで。
ああ、暑い。恥ずかしい。けど、誰が見てるか知らんけど、誰も見てなくても、書いとかないと。あの時のことを。
誰かと音楽の話になって、好きなバンドのこととかを話して、あ、そうなん?ふーん、よく知らんわーみたいな反応がツラいかな。どうせなら、はぁ?センスないなあお前!って言われるほうが。ああ、こいつ、音楽好きなんだな、って思えるような。こっからこいつと、言い合える、ワクワク、って思えるような。
https://youtu.be/-Ow-xyGsukE