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メタバース空間でワークショップをやってみた!~挑戦レポート2022~
「そうだ!メタバース空間でワークショップやろうぜ」
そんな遊び心から、グラグリッドではメタバース空間でワークショップにチャレンジしてきました。まだまだ遊び足りてはいないのですが(笑)その様子を抜粋して、「共創のために、どんな風に活かしていくと面白いと感じたか」をお伝えしたいと思います!
本日もグラグリ、VRワークショップ検証。
— わだあずみ / デザインリサーチャー (@azumi0812) August 25, 2022
・インプロしてみる
・アイデアスケッチしてみる
の二本立てでした!
読み込み画像(紙のフォーマット)の上に描くとき、リアルタイムで描いたものが投影されない仕様だった。
くるくるスケッチとかブレインライティングに向いてるのやも。 pic.twitter.com/ff2piIOax1
※こんなかんじで遊びながらいろいろ探索をしてきました!
※実施内容は2022年のものです。
メタバース空間体験のための準備
メタバース空間を体験するなら、まずは何がいいか?
社内で検討した結果、ゴーグルの価格が入手しやすく、アプリも様々に開発されているMeta Quest2を導入することに。
会社にゴーグルが届いたら、いよいよ実験開始です。
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zoomで実況中継しながらセッティング中。
以下、準備した内容です。
Meta Quest2 を3台購入
まずは実験のため、会議やワークショップができる最少人数で実施。
購入後、三澤・和田・川村の3名で初期設定を実施。充電さえしておけば、端末で案内映像がでてくるので、それに従って実施できる。
でも一人だと寂しいので、zoomで接続して実況中継しながら接続していました。笑
Meta Questのスマホアプリを各自のスマホにインストール
キャプチャ等を取得した際に、slackに送るのに使いました。Meta Quest端末→wifiでスマホに接続→スマホから社内slack、という流れでキャプチャを共有していました。手間がかかりますね。。
Workroomsのアカウント取得
無料、各自のfacebookアカウントとまずは紐づけ
実施したこと
5/19(木):メタバース空間に入ってみよう!
▼5/19木実施事項
・本体の初期化
・設定
・Multibrushの購入
・Multibrushでお絵描きをする。右手で書く、左手でペンや色を選択
・カメラ機能で撮影
・撮影した写真の場所がわからずリタイア
まずは初期設定を行って、Multibrushで色々描いてみることに挑戦しました。「ここからどう進むの~」など、わからないことだらけなので、Zoomでお互いの様子を実況中継しながら設定を進めていました。
キャプチャひとつとるのにも一苦労!
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そして、一人一人がMultibrushの空間に入って、空間に「描いて」みたり。
空間に描く、というのが、花火をぐるぐるした時に見える軌跡のようで、花火を振り回して遊んでいた子供の頃の気持ちに戻りました。
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8/5(金):Workroomsで一句読む
▼8/5木実施事項
・Workroomsのアカウント作成、アバター作成
・Workroomsに入って、黒板にいろいろ書いたり、椅子に座ったり
・一句読む
次は、Workroomsというアプリを使って、「3人が会議室に集い、一句読む」をやってみました!
Workroomsで驚いたのは、それぞれが遠隔でログインしているのに、本当にすぐそばにいる感覚!姿勢や動きや表情が見えるから、その人の感情までわかりました。
アバターなのに「その人らしさがすごい」から、めちゃくちゃ楽しくて笑いが止まりませんでした。つっつき合ったり、場所をとりあったり、振り向いたら近くにいたり。これはzoomでできてなかったところ!
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Workroomsでは、机の上からでもホワイトボードの上からでも、同じボードに書き込めます。空間に文字を書くのはちょっと大変でしたが、机の上で文字を書くのは、いつもの感覚でできました。
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思った以上に書きやすかった!
机の上でもうちょっと自由線がきれいにかけるようになると、ここでグラレコもできそうですね。
では、最後に、みんなの一句。
「なんだコレ ヤベイたのしい なつやすみ」
「感じるぞ うでをのばせば そこにいる」
慣れてれてないツールを使うと思考が幼児化するね!と笑って終わりました。
8/25(木) :現実のワークショップの再現を試みる
▼8/25(木)実施事項
・Workroomsでのインプロ(エナジーチェック、ラジオ体操)
・Workroomsでワークシートを使ってアイデアスケッチ
前回、Workroomsを使って身体を近くに感じることが楽しかったので。「『身体を動かして感覚を感じる、描く何か』をやってみたい!」と思い、インプロやアイデアスケッチに挑戦してみました。
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しかし。実際やってみると、リアルで行っているようなインプロのワークや、アイデアスケッチを実施しても、おもしろさは感じませんでした…。
どうしてもリアルの状態との比較になってしまい、不便さを感じてしまうのです。
リアルとの比較になっているマインドで、リアルと同じような目的を持つ行為をしようとしている時点で、このメタバースの場を活かせているとは思えませんでした。
逆に楽しかったのはラジオ体操。
一緒に何かを感じて、動いて笑うことで、遠くにいても存在を感じて、なんだか幸せな気持ちになったのです。
これはとても大事な発見でした。
リアルのおきかえをしたいのではなく、新しい思考空間として捉えるメタバース空間
そして、社内でこれらのワークショップを振り返ってみました。
「リアルをそのまま再現しようとするだけなんてもったいない!」
「話す、書く、みたいな基本的な会議の方法でなく、感じ合う、笑って吐き出す、姿を変える、空間を移動しまくる、リアルではできない体験を、事業開発とか創造的な活動につなげたい」
「新しい思考空間として捉えて考えていきたい」
という話で盛り上がりました。
話していく中で、いくつか新しい思考空間づくりに活きるヒントもみえてきたので、まとめとして記しておきたいと思います。
メタバース空間は「仮面舞踏会」的な思考空間!
Workroomsでは、3人が3人とも、自分と似ているアバターを選んで空間をすごしていましたが。もっと別の姿になって、思考することができるのではないか?と考えています。
Workroomsでは、リアルの延長線上で空間を捉えており、なんとなく日常の延長での自分の姿を選んでいました。しかし、仮面舞踏会のように、全然自分と違う姿になって、違う姿での思考をしてみたらどうでしょうか。私たちにどんな変化がおこるのでしょうか?
メタバース空間は空間を「瞬時に」移動できる思考空間!
Workroomsの中では、黒板の前に立ったり、横に立ったりと瞬時に移動することができました。この、「瞬時に場を変える」という点。実はとってもワクワクポイントでした。
リアルだとその動きはとてもシームレスですし、オンラインワークショップなどでは面は切り替えても、空間は切り替わりません。瞬時に移動して、視点を変えられることが、その場にいる人や、自分自身の思考にも影響を与えそうだなと感じました。
こうしたVR世界での移動方法は、どんどん新たなインターフェースが開発されていっているように思います。色々試してみたいですね!
メタバース空間は離れていても、相手の「存在」をダイレクトに感じる思考空間!
Workroomsの中では、黒板の前など、相手の存在や動き近く感じられるシーンが多々ありました。本当にとなりにいて、わちゃわちゃしている感じ!その人がその人らしい行動をとっており、空間を共有している感じがとてもするのです。
つつきあったり、じゃれあったりしたあとも、なんともいえない充実感がありました。
「となりにきたときうれしかった」「存在を感じるしあわせがあるね」と社内では振り返っていました。もちろん、実施していたメンバーの関係が親密という前提のもと成り立って入るのですが(あまり関係性が薄い人がとなりにくるとちょっと怖い)。
普段リモートワークで離れて働いている分、動く相手の存在を近くに感じられることは、実はとても幸せなことなんじゃないかと感じました。
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リモートワークを支えるツールが普及し、オンラインでの商談や打合せ、ワークショップも当たり前となった現在。思考する空間をわけて考える習慣も広がってきました。
これからは、仕事の思考のみならず、生活する空間も切り分けていくのがあたりまえになっていくのかもしれませんね。
グラグリッドでは新たな道具や空間を楽しく探索しながら、創造力を広げて社会へアプローチしていく探索を続けていきたいと思います!