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競馬想い出横丁~共同通信杯 なぜかダービーに繋がる苦い想い出

共同通信杯の想い出

クラシック戦線を占う上で、 毎年見逃せないのが共同通信杯だ。

東京芝1800mという舞台に、 ダービーを目指す有力3歳馬が集結し、 未来のスターがここで輝きを放つ。

勝ち馬には伝説級の名馬が名を連ねる。

三冠馬ミスターシービー、 ナリタブライアン、 そして“ゴルシ”ことゴールドシップ。近年では、 昨年4着に敗れたタスティエーラが その後の日本ダービーを制するなど、 このレースが重要な登竜門であることが証明されている。

あの大雪の共同通信杯—1998年

個人的な想い出として、 まず挙げたいのが1998年のエルコンドルパサーの年だ。

この年の共同通信杯は、 まさかの“ダート1600m”で行われた。

そう、 大雪の影響で芝からダートに変更されるという 異例の事態になったのだ。東京競馬場に降り積もった雪は 白銀の世界を作り出し、 レースの雰囲気はいつもの共同通信杯とはまるで別物。

芝のレースを想定していたファンも、 騎手も、 陣営も戸惑いを隠せなかった。

しかし、 そんな環境でもエルコンドルパサーは 単勝1.2倍で圧巻のパフォーマンスを見せ、 ダートでも圧勝。

後にジャック・ル・マロワ賞を制し、 凱旋門賞で2着に入ることになる この名馬の強さを改めて実感した瞬間だった。

私のPOG馬フサイチホウオー ~ 2007年

もうひとつ個人的に忘れられないのが、 2007年の共同通信杯。

当時私がPOG(ペーパーオーナーゲーム)で 指名していたフサイチホウオーが勝った年だ。

この馬は、 新馬戦を勝ち上がった後、 東スポ杯2歳S(GIII)、 ラジオNIKKEI杯(GIII)を連勝し、 共同通信杯で4連勝を達成。一気にクラシック戦線の中心に躍り出た。

馬主は関口房朗氏。

派手なスーツにサングラス、 そして数々の逸話を持つ豪快な実業家だった。

そんな関口オーナーのもと、 フサイチホウオーは期待を背負い、 皐月賞では3着と善戦。

そして迎えた日本ダービー—— このレースで彼は堂々の1番人気に推される。しかも、 単勝1.6倍という圧倒的な支持!

しかししかし、である。

迎えたダービー当日、 私は東京競馬場の熱気に包まれながら、 フサイチホウオーの勝利を信じて疑わなかった。

馬券も当然のようにホウオー一点勝負。

周囲の競馬ファンも、 まるで当然のように「ホウオーが勝つ」と 囁き合っていた。

1.6倍の単勝オッズは、 まさにファンの期待そのものだった。

そして、 ついに運命のゲートが開く——。

だが、 ホウオーはまったく伸びなかった。

東京競馬場の長い直線、 夢を背負ったはずのホウオーは、 懸命に脚を使ってはいるものの、 期待された末脚は影を潜めていた。

代わりに、 外から力強く突き抜けていったのは、 まさかの牝馬ウオッカだった。

4番人気という評価を受けていたが、 「牝馬がダービーを勝てるわけがない」と 高を括っていた私は、 完全にノーマーク。

直線で先頭に立ったウオッカの姿を見た瞬間、 信じられないものを見ているような気分になった。

そして、 他馬を置き去りにするかのようなその走り——。

ゴール板を駆け抜けたのは、 ダービー史に新たな1ページを刻んだ 女傑ウオッカだった。

一方で、 フサイチホウオーは7着惨敗。

何が起こったのか、 頭の中が真っ白になった。

私はその場で膝から崩れ落ち、 呆然と立ち尽くした。

周りの歓声や悲鳴も遠のいていくようだった。

あの日、 競馬の厳しさをこれほどまでに痛感した瞬間はない。

期待が大きかった分、 その落差も計り知れないものだった。

しかし、 同時にウオッカの強さを目の当たりにし、後の伝説へとつながっていく。競馬というスポーツの持つドラマ性に改めて驚愕したのも事実である。

今年の共同通信杯の予想

共同通信杯は1番人気が勝てていないレースだが、大穴が飛び込むことも少なく、比較的実力が反映されやすい傾向にあるとみている。

しかし、なぜか2枠と3枠の馬が極端に苦戦しているそうで、この傾向が今年も続くのかは注目ポイントの一つだ。人気馬がこの枠に入ったら評価を少し下げてもよいかもしれない。

有力馬として挙げられるのはレッドキングリー。前走の東京スポーツ杯では3着で、東京コース適性も高そうだ。
しかし、どうも個人的に惹かれない。メンバー中、そこまで圧倒的でもないし、おそらく1番人気になりそうな点が影響しているのかもしれない。

それならば、ネブラディスクの方が魅力的に映る。前走京都の新馬戦は圧勝しており、今回武豊騎手もプラスに働く可能性が高い。

穴馬として注目したいのはリトルジャイアンツ。前走の若竹賞は追い込んで爽快な勝ち方をしておりく、底を見せていない点が魅力的だ。またはカラマティアノスも面白い存在。前走は強い勝ち方をしており、今回も展開次第では上位争いに絡めるかもしれない。

過去の傾向と現状の戦力を考慮すると、人気馬の取捨選択が鍵になりそうな一戦。最終的な判断は、枠順と当日の馬場状態を見極めながら慎重に行いたい。

おまけ:今年の京都記念~ヨーホーレイク

一方古馬の伝統の一戦、京都記念では、私のPOG馬であるヨーホーレイクが出走する!今年7歳になるが馬も若いし調子もよさそう。関西圏では安定した成績を残しているので大いに期待したい。


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