投資初心者‼️注意⚠️投資詐欺⚠️その８
第8章：警察の介入
「警察に行くしかない」
僕と中井くんは、フリッチクエストの投資詐欺が崩壊しつつある現実を目の当たりにしていた。
出金が止まり、運営者は連絡不能。SNSには被害者たちの悲鳴が溢れている。
「もう、警察に相談するしかないよ。」
僕は中井くんにそう言った。
しかし、彼はまだ戸惑っていた。
「でもさ、警察に行ったって、お金が戻ってくるわけじゃないだろ？」
「確かに。でも、黙っていたら完全に泣き寝入りになる。」
「…。」
彼は沈黙したまま、スマホの画面を見つめていた。
そこには、フリッチクエストの投資管理画面が映し出されていた。
「残高：2,700万円」
しかし、それはただのデータに過ぎない。実際には1円も引き出せない幻のお金だった。
警察の反応：「これは典型的な投資詐欺ですね」
翌日、僕と中井くんは最寄りの警察署に向かった。
受付で事情を話すと、生活安全課の刑事が対応してくれることになった。
「投資詐欺の被害に遭いました。」
中井くんは、フリッチクエストの投資の仕組みや出金できない状況を説明した。
刑事は少しメモを取りながら、こう言った。
「これは典型的なポンジ・スキームですね。」
「やはりそうなんですか…。」
「はい。最近こういう投資詐欺の相談が増えてるんですよ。」
僕たちは警察に詳細な証拠を提出することになった。
📌 フリッチクエストの投資画面のスクリーンショット
📌 松本という担当者とのLINEやメールのやりとり
📌 出金申請をしても処理されない証拠
📌 SNSで拡散されている「出金できない」投資家たちの投稿
刑事は、一つ一つ丁寧にチェックした後、こう言った。
「すでに全国的にこの件の情報が入ってきてます。警視庁も捜査に動いているようです。」
全国で被害者続出：ニュース報道される
それから1週間後、ついにテレビやネットニュースでフリッチクエストの詐欺事件が報道された。
📢 「投資関連会社フリッチクエスト、全国で3,000人以上の被害者」
📢 「200億円以上を集めた詐欺グループ、警察が捜査へ」
📢 「金融庁未登録の投資会社、運営者は国外逃亡か？」
中井くんは、そのニュースをスマホで見ながら、つぶやいた。
「もう…完全に終わったな。」
被害総額200億円、警視庁が強制捜査
ニュースによると、フリッチクエストは2016年から全国で3,378人から約200億円を集めていた。
投資家たちの多くは、
📌 「高利回りの魅力に騙された」
📌 「実際に配当をもらったので信じてしまった」
📌 「紹介ボーナス制度があったので知人にも勧めてしまった」
と証言していた。
そして、2022年1月、警視庁はフリッチクエスト本社に強制捜査を行った。
捜査の結果、フリッチクエストの代表・森野広太と幹部8人が逮捕された。
📢 「うその投資話で200億円を詐欺、幹部ら8人を逮捕」
📢 「詐欺グループは高級車や無人島を購入、私的流用も発覚」
ニュースを見ていた中井くんは、愕然としていた。
「無人島って…俺の金もそこに使われたってことかよ…？」
詐欺師たちは投資家の金で贅沢していた
捜査の結果、フリッチクエストの幹部たちは、投資家から集めたお金を私的に流用していたことが発覚した。
📌 国内の無人島を約8,000万円で購入
📌 高級車（フェラーリ、ランボルギーニなど）を多数所有
📌 海外のリゾート地に豪邸を建設
📌 銀座の高級クラブで毎晩豪遊
要するに、彼らは投資家たちの資金を好き放題に使っていたのだ。
中井くんの2,000万円はどうなるのか？
「警察が捕まえたなら、お金は戻ってくるのか？」
中井くんは、わずかな希望を持っていた。
しかし、警察の見解は厳しかった。
「詐欺事件では、犯人が資産を隠してしまうケースが多いです。」
「すでに資金の多くが海外に流出している可能性があります。」
つまり、被害者にお金が戻る可能性は限りなく低い。
「そんな…2,000万円が…。」
中井くんは、椅子に崩れ落ちた。
「無知は罪だ」—— 僕たちが学んだこと
結局、中井くんの2,000万円は戻ってこなかった。
警察が犯人を逮捕し、裁判が行われたとしても、被害者に返金される可能性は低い。
僕は、彼の肩を叩きながら、こう言った。
「無知は罪って言葉、聞いたことあるか？」
「……。」
「騙された人が悪いわけじゃない。でも、投資の基本的な知識があれば、最初から怪しいって気づけたはずだよな？」
「……。」
「もう二度と、こういう話に騙されるなよ。」
中井くんは、悔しそうにうなずいた。
次回予告：「第9章：中井くんの行方」
詐欺事件が終わった後、中井くんの人生はどうなったのか？
2,000万円を失った彼は、立ち直ることができたのか？
次回、第9章へ続く！