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投資初心者‼️注意⚠️投資詐欺⚠️その6
第6章:中井くんを止めることはできるのか?
詐欺だと確信した僕の葛藤
フリッチクエストの投資話を聞き終えた後、僕の頭の中は整理されていた。
「これは完全に詐欺だ。」
📌 異常な高利回り(年利48%)
📌 複利の魔法を利用(100万円が10年で1億円)
📌 最初は配当が出るが、それは新規投資家の資金
📌 紹介制度で被害者を増やす
📌 芸能人を使って信用を演出する
📌 現金払いを強要し、証拠を残さない
すべてが詐欺の典型例だった。
「この話に乗るわけにはいかない。」
そう決意したのはいいが、問題は中井くんのことだった。
中井くんはすでに2,000万円を投資している
僕はフリッチクエストの話を聞き終えた後、中井くんに尋ねた。
「ところで、中井くんはこの投資、いくらやってるの?」
すると、彼は得意げにスマホを見せてきた。
「ほら、見てよ!」
画面には、フリッチクエストの投資管理画面が映し出されていた。
【残高:2,700万円】
僕は言葉を失った。
「え、そんなに…? でも、元本はいくら入れたの?」
「最初に2,000万円投資したんだ!」
信じられなかった。
中井くんは、たった一つの投資案件に2,000万円もの大金をつぎ込んでしまっていた。
「で、実際に配当はもう受け取ったの?」
「いや、まだ引き出してないよ!」
僕は心の中で叫びたくなった。
「それ、ただの数字だぞ!!!」
投資詐欺の仕組み:数字のトリック
詐欺の手口としてよく使われるのが、偽の投資管理画面だ。
投資詐欺の被害者に「利益が出ている」と思わせるために、システム上で偽の数字を表示させるのだ。
📌 実際には1円も受け取っていないのに、管理画面では「資産が増えている」ように見える
📌 出金申請をしても、「手続き中」や「処理が遅れている」と言われ、いつまで経っても振り込まれない
これは**「数字のマジック」**であり、詐欺師がよく使うテクニックの一つだ。
中井くんは、まさにこの**「架空の数字」**に騙されていた。
説得開始:「それ、本当に出金できるの?」
僕は慎重に切り出した。
「中井くん、その2,700万円、本当に引き出せるの?」
彼は少し戸惑った顔をした。
「いや、まだ引き出してないけど…でも、複利だから引き出すのはもったいないんだよ!」
「でもさ、一度試しに出金してみたほうがよくない?」
僕がそう提案すると、彼は「そうだな」と頷き、スマホを操作し始めた。
彼はフリッチクエストの管理画面から**「出金申請」**を行った。
出金申請の結果は?
数日後、中井くんからメッセージが来た。
「もぐる、ヤバいかもしれない…」
「どうした?」
「出金申請したんだけど、ずっと『手続き中』ってなってる…。 何回問い合わせても、『処理に時間がかかる』って言われるんだ。」
ついに詐欺の証拠が出始めた。
僕はすぐに彼に電話をかけた。
「だから言っただろ?」
「いや…でも、もしかしたら本当に時間がかかるだけかもしれないし…。」
中井くんはまだ少し信じている様子だった。
「おもてなし会」で洗脳されている?
「そういえば、おもてなし会には行ったことあるの?」
「うん! すごかったよ! 高級ホテルのパーティーで、有名人もいたし、成功者の話も聞けた!」
僕は「やっぱりな」と思った。
フリッチクエストの詐欺師たちは、定期的に「おもてなし会」というパーティーを開いていた。
📌 一流ホテルで開催
📌 高級シャンパンや料理を提供
📌 有名人をゲストとして招待
📌 「投資で成功した人」のスピーチ
これらはすべて投資家たちの信頼を深めるための演出だった。
「中井くん、それさ、単にフリッチクエストが**自分たちの金を使ってパーティーしてるだけじゃないの?」
「…そうなのかな?」
彼の中に、少しずつ疑念が生まれてきたようだった。
最終説得:「友達を失うかもしれないよ?」
僕は最後に、こう言った。
「この投資を続けると、もしかしたら友達を失うかもしれないよ?」
「どういうこと?」
「フリッチクエストの紹介制度ってさ、結局、新しい投資家から金を集めないと成り立たない仕組みだろ?」
「つまり、次にお金を入れるのは、中井くんの知り合いとか友達になるわけじゃん。」
「もしこの投資が崩壊したら、投資した友達はみんな中井くんを恨むと思うよ?」
中井くんは、沈黙した。
「……。」
彼は少し考え込んで、こう言った。
「…もう少し調べてみるよ。」
次回予告:「第7章:崩壊の前兆」
フリッチクエストは、ついに破綻の兆しを見せ始める。
出金できない投資家たちが次々とSNSで叫び始める。
果たして、中井くんは間に合うのか?
次回、第7章へ続く!