ルールが決定したら、それに従ってやったほうが効率良い
大学入試改革における英語の民間試験活用について、すでに決定されていることに対して、デモが一部で行われたりしている。その問題点について特に朝日新聞では多くの報道がなされている。論調としては、中止を、というものだ。
一方で決定したものを覆さずに実行してほしいという声もある。産経新聞ではそのようなことが報道されている。
一般的な組織で考えると、決定を下すまではお互いの主張をがんがんぶつけて徹底的に議論すべきである。しかし、結論がくだされたあとは、その結論に沿って動いていかなければならない。そうでないと、組織はバラバラになってしまう。自分の考えは異なったとしても、決定に従っていく必要があるのだ。いつまでも声を大にして異を唱えている人は組織では害にしかならない。どちらの施策を選択したとしても優劣つけがたい、5分5分くらいでうまくいくのであれば、一丸となって一つの方向に徹底して進んでいったほうがうまくいく。
では、今回の大学入試改革における一連の騒動はどうだろうか。この場合においても、学生の立場を考えても決まったことに対して全力を尽くすほうが良い結果をうむ。民間試験を活用する、ということが決まったのだから、あとはそれをどれだけ早く進めて詳細を決定してもらえるのか、その部分に力を使うべきだし、学生は4技能トータルの勉強を粛々と進めていくべきだ。最後は各試験に応じたトレーニングを行うことになるが、それは最後の方で問題なく、英語4技能をきちんと鍛えていれば一定の点数を取ることはできる。一番問題なのは、がたがた外野がいうことで、様々な整備が遅れる原因となったり、学生を余計な不安に陥れたりしてしまうことだ。
新たな試験制度には様々問題あるかもしれないが、そんな雑音は気にせずに、決まったことに対して、粛々と勉強を進めていった学生がいい結果を手にするのだろう。また、現場の人たちは、全速力で準備を進めていってもらいたいし、まわりの人はそのサポートをしていってもらいたい。反対派の人は即刻中止のために動くのではなく、数年後にまた試験を改善するために動く、という形にするのが一番良いだろう。