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20230116 日記263
おやすみ。
朝から立川に行って、ご飯→映画→ご飯→サウナ→ご飯→映画というイイ休日を過ごしました。
THE FIRST SLAM DUNK
スラムダンク(2回目) pic.twitter.com/GKHMuUstMy
— ケイスケ (@gkeisuke) January 16, 2023
2回目を観ました。
2回目で興奮や体験の質が落ちることが無いのがすごい。
リョータが沖縄の砂浜でシャトルランするところが一番好きなシーンかもしれない
— ケイスケ (@gkeisuke) January 16, 2023
どうしても兄になりかわることは出来ないことを自覚した後に、すぐに何かが変わるわけではなかったとしても、宮城リョータとして最強山王に挑むことを決意し、ドリブルとシャトルランをする一連の描写が一番好きなところかもしれない。
衝動をぶつける行動が地道な基礎練習というのがめっちゃ良くて、三井との喧嘩とバイク事故のあと、ちゃんとバスケと向き合い続ける覚悟を決めたように思えて、自分も走り出さなくては……と心に火を点けられるんですよね。
2回目みて、沖縄の海→湘南の海→沖縄の海→湘南の海→海外へという、リョータとお母さんの中にいる宮城ソータを通じた“海”というモチーフの描き方が見事だったと思った
— ケイスケ (@gkeisuke) January 16, 2023
これまで、過去の沖縄の海へと繋がるモチーフだった湘南の海が、リストバンドをお母さんに返して、宮城リョータと向き合うようになり、未来の海外へ至るという描写のように思えた
— ケイスケ (@gkeisuke) January 16, 2023
彩子さんが尻込みしてばかりのリョータを全然平気そうにみえたと言ってくれたから、お母さんには「強かった」「怖かった」という弱さを話すことができて、トイレで吐きそうになりながら、No.1ガードとは書かれていない手のひらをみて、平気そうな顔でコートに立つの超良かった
— ケイスケ (@gkeisuke) January 16, 2023
ラストで描かれるリョータの海外行き、山王戦で示したプレイヤーとしての資質が前提にありつつ、この映画でたびたび兄ソータを通じて描かれた『海』というモチーフを越えたからこその海外という感触がして良かった。
腕が上がらない三井寿(腕が上がらない訳ではない)、遠因にはなってると思うが、湘北の失策に直接的に繋がってる描写があんまりなく、むしろ相手を欺くため効果的に機能しているまであって、ズルだろという気がしてきた
— ケイスケ (@gkeisuke) January 16, 2023
THE FIRST SLAM DUNKで一番お尻が浮くゴール:走ってた三井のファールもらいながらの3ポイント
— ケイスケ (@gkeisuke) January 16, 2023
三井はカッコいいのでズル。
THE FIRST SLAM DUNK、これまで観てきた全ての映画の中でも体験という意味では歴代トップといっていいくらいすごい作品で、観終えたあとに魂が燃える感覚があるのがすごく好きなところ。
走り出したくなった時、何度でも観たい映画でもあるので、円盤化されたら買っちゃうかもしれない。でも映画館で観たいね……。
リズと青い鳥
— ケイスケ (@gkeisuke) January 16, 2023
何回観たかは分からないけど、結構久しぶりに観た。
上映当時、飛べないままみんなと離れたくない一心で、友人たちを囲っていた自分はいろいろ食らいまくってしまった一作だったのだけど、あれから約5年ほどの時間が経過して、大好きだけど、思った以上にヘンな映画だったんだな……という気づきがあった。
同時に、5年の間に面白い作品は山ほど生まれたが、リズと青い鳥に追随する作品は出てきていないようにも感じ、薄い氷の張った湖をつま先立ちで歩くかのような繊細さはオリジナルで在り続けているようにも思う。
リズと青い鳥、久しぶりに観たら、大好きだけど、まあまあイカれた人間たちの映画だったな……と思いを新たにした
— ケイスケ (@gkeisuke) January 16, 2023
なんか、かつての自分は能力の差、並び立てない自分という文脈を軸に観ていたように思うのだけど、今回はどちらかというとコミュニケーションの話として観ていて、鎧塚みぞれさんが分かりやすく上手くコミュニケーションできない人のように描かれていたけど、傘木希美さんのあまりの無自覚さも、また別のベクトルでヤバイ感触があった。
不完全な二人の姿と、その関係性に名前をつけたりせず、言葉にならない感情は、可能な限り言葉にならないままに、ただ、そこにあるように描いている。
現代のエンタメを享受する中で、何か作品を観るとある種のサービス精神が提供されるのが当たり前のような感覚になっていたけど、俺が憧れていていた山田尚子監督の作家性は、観ている我々への目配せ異常に、そこに生きているキャラクターたちの人生を尊重し、可能な限りこちらから手を加えることのない、徹底した誠実さの中にあったことを思い出された気がする。
その感情にひとつでも勝手に名前をつけたり、ラベリングしたりしたら台無しになってしまうえげつない繊細さの下で成り立っているため、青い鳥が大量に羽ばたくシーンで青い鳥群の激アツリーチだ!とか思ってないとバランスが取れなかった
— ケイスケ (@gkeisuke) January 16, 2023
そんな繊細なものを描かれると、パンをもらえなかったアライグマくんのことをネタにしたり、傘木希美にゆでたまごと同時に「お前は煮詰まった孵らない卵だ(しかし、味はあって美味しい)」という引導を渡しに来た剣崎梨々花さんのことを思ったり「はばたけ!」というデカい横断幕を広げて、みんなで泣きながら音大にいくみぞれを送り出す熱血リズと青い鳥を想像したりして、心の中のバランスを取りたくなってしまう。
滲んだ2色の水彩絵の具の重なりで二人の関係性を示すシーン、初見の時はうぇーい(?)って思ったけど、見すぎて来るぞ来るぞ…………あの水彩絵の具が…………キタ―――(゚∀゚)―――― !!って心持ちになってしまったのも良くなかった
— ケイスケ (@gkeisuke) January 16, 2023
水彩絵の具の重なった色だけで表現するシーンとか、2羽の鳥が無音で空を飛ぶシーンとかも、何周かしてちょっと面白くなってきてしまったの本当に良くないと思う。
改めて、めっちゃいいなと思ったのが高坂麗奈と黄前久美子の第三楽章演奏シーンで、鎧塚みぞれと傘木希美のハーモニーが噛み合わないのは、決して力量の差だけが原因ではないことを描いている(技量は高坂の方が上で『強気なリズ』だとしても、志を共有している黄前との合奏では対話になるため)のだなと思った。
ようは、傘木と鎧塚は、どちらもお互いのことと自分の中の問題を直視することができていないからいびつな掛け合いになるのであって、これまでの時間で、そことぶつかってきた高坂、黄前の二人にそれは起こらないということなのだと思う。
ここに、夏希パイセンの「私からすれば、二人ともフルートとオーボエのエースって感じでカッコいいと思うけどね」も効いてくる。
思った以上に、夏希パイセンと吉川優子のバランス感覚に救われる映画でもあったなと思う。
剣崎梨々花さんの登場シーンに流れるBGMのことが本当に大好き。
![](https://assets.st-note.com/img/1673886469852-Y15RRwSkGx.jpg?width=1200)
家にあるリズと青い鳥タペストリー。
家の中にいて、毛布にくるまりながらハーゲンダッツ(一人用の高級アイス)を食べる鎧塚みぞれと、外で棒アイス(箱入りの多人数用と思われる)を食べる傘木希美、交わらない視線。
そんな状況をタペストリーにするなと突っ込まざるを得ない。Happy Icecreamじゃないがという感じがしてめっちゃ気に入っている。
映画をみてどう思うかに変化があるのは感じたが、やはり自分にとって大切な映画であることは間違いない。
何年かした後、またどう思うかちょっとずつ変わっているのだろうな……とも思う。また観ましょう。