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20230503 日記322 さよなら中野サンプラザ音楽祭 寿美菜子&豊崎愛生の感想
参加しました。
豊崎愛生さんのライブの感想
この中間にミュージックレインフェスの中止などもあり、豊崎愛生さんは『Camel Back hall』以来、約2年ぶりのソロライブ。
寿美菜子さんはイギリスへの留学を経て『One day show up #1』以来、約4年ぶりのソロライブとなりました。
会場は2023年7月一杯で閉館を迎える中野サンプラザ。
5月3日~7月2日まで毎週4日間、怒涛のライブが行われる『さよなら中野サンプラザ音楽祭』のトップバッターとしての出演でした。
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スフィアのイベントに行くと、ファン層の高齢化が目立つようになってきていたが、今回はトップクラスにそうかもしれない(そして俺もその一部……)
— ケイスケ (@gkeisuke) May 3, 2023
会場前、物販に並んでいる人たちの姿をみると、俺より年上の世代が目立つように感じた。
俺自身、初めて中野サンプラザに来たときはまだ18歳で、現在31歳ということを考えると、それはお互い歳を取るよな…………と思った。
同時に、いつまでも俺が若いつもりでいさせてくれるのは、上の世代が変わらずココに来ているからこそなのだという嬉しさと心強さもあった。
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最近はライブ前後に会場をうろうろしているだけで、誰かしら知り合いと出会えるということも少なくなっていた。
今日のライブにも、12年前に中野サンプラザで初めて一緒にライブに行って、そこからたくさんの時間を共にしてきた友人に声をかけていなかった。彼が転職と同棲という人生の転換点に立っていたからかもしれない。
ファン活動の中で出会った友人たちの中にも、それぞれの理由で、このライブに来れない人が何人かいた。
俺が知り得る限りでは、みんなそれぞれの生活の中で前に進んでいるからこその選択のように思えて、寂しいよりも、その変化を嬉しく思う気持ちの方が強かった。
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それでも、ライブ会場にいけば声をかけてくれる友人がいて、お互いに名前は知らないけど、どこかではきっと同じ時間を共有してきたファンの人たちがいる。
最初は俺が半ば無理やりライブに連れて行った大学時代の後輩が、当然のように自分でチケットを取って参加していたのも嬉しかった。
Twitter上でのやりとりから、今日この日に初めてご挨拶できた人もいた。
俺は俺の生活の中で、ここにいることを絶え間なく選択し続けていた。
かつては自然で当たり前のようなことに思えていたけど、中野サンプラザに足を運んだ1回1回が当たり前などではなく、ここにいることを選んだ選択の積み重ねであったことに改めて気づかされた気がする。
だからこそ、その日に同じ選択をした友人と出会えたことが嬉しい。
同時にそれは、今日会えなかった人たちとも、お互い生きてさえいれば、またどこかで会えることを予感させてくれるからなのかもしれない。
人間と人間である以上、演者とファンの関係性においてもそれは全く同じことで、だから私の大好きな豊崎愛生さんは「明日また君に会えますように」という願いを歌い続けてきたのだとも思う。
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開演時間になって、観客席の照明が少しずつ落ちていって、観客席が緑と紫のサイリウムで照らされ、歓声が上がり、ステージの上に立つ豊崎愛生さんと寿美菜子さんの姿をみる一連の時間の中で「今日が最後なんだな」という想いを改めて強く持ったような気がする。
豊崎愛生さんに会えなかった時間、俺自身の環境も確かに変化していた。
それでも、ステージの上に立ち、歌を歌う彼女の姿を眺めた瞬間に溢れてくる感情は何も変わらなかった。
かつては、その感情の正体が何か分からず愛だとも恋だとも思っていて、その時々においてその感情は正しくそうであったのだと思う。
31歳の俺は、それを『憧れ』であると思った。
やっぱり俺はステージの上で歌う豊崎愛生さんのことが大好きで、ステージに立つ姿を見た瞬間、これまで幾度となく中野サンプラザで観てきた時と何も変わらない感情が湧き上がってきて、その感情の正体が、彼女のように生きたい、彼女と同じ景色をみたいと思った「憧れ」なのだとハッキリ分かった
— ケイスケ (@gkeisuke) May 3, 2023
彼女のように生きていたい、彼女と同じ景色をみたいという気持ちは、今も俺の中に強く残っていて、その「今」を確かめてきたのが、ライブだったのだと思う。その感情は俺のこれまでであり、今でもあった。その足どりの一つ一つを思い起こされるようなライブでもあったと思う。
— ケイスケ (@gkeisuke) May 3, 2023
ステージの上で歌う彼女の姿を、俺が何歳になっても、豊崎愛生さんが何歳になっても、自分の中で一番美しいものだと思わされてしまう。
豊崎愛生さんと俺は違う生きもので、豊崎愛生さんのように生きていたいというのは、豊崎愛生さんになりたいという意味ではない。俺が一番美しいと感じたその姿に、少しでも並び立てる人間になりたいという意味だった。
その気持ちが18歳の頃から全く変わっていないことに、変わらないでいさせてくれたことに、どうしようもなく涙が溢れてきてしまった。
そんな衝動を一番味わった場所が、俺にとっての中野サンプラザという会場だったなとも思う。
愛生さんがMCで中野サンプラザのことを「憧れの場所」であり「夢が叶った場所」といったことが本当に嬉しかった。俺にとっても全く同じだと思っていたから。だからこそ、憧れと夢からもう目を逸らすことはできないと思った。ここまで歩ませてくれた出会いと、これまでの自分に顔向けが出来ないから。
— ケイスケ (@gkeisuke) May 3, 2023
だから、愛生さんがMCで中野サンプラザのことを「憧れの場所」であり「夢が叶う場所」と話していたことが本当に嬉しかった。
この日、歌った楽曲の中にもたくさんの思い出が沁みついている。
Hello Alloには、初めてのソロツアーを待ち臨む胸の高鳴りが。
letter writerには、たくさんの約束と歩き続ける勇気が。
Dillには、憧れの音楽を形にする緊張感と美しさが。
君にありがとうには、誰かに想いを届ける切実さが。
TONEには、鳥取砂丘の真ん中で聴いた灯台のような安心感が。
そして、最後のそれでも願ってしまうんだは、信じて歌い続けたその願いが叶う瞬間を、新しい思い出として刻み付けてくれた。
アンコールも、久しぶりに声だしありでの形になって「観客席から演者に伝えられる想いだから、絶対にアンコールだけは全力で伝えたいんです」と、初めて中野サンプラザでお会いしたみやっちさんが話してくれたことを思い出した。
寿美菜子さんに全てを出し尽された直後だったけど、遠くで頑張る大切な友人の分まで、全力でアンコールを叫び続けていた。
中野サンプラザという会場での最後を締め括ったのはMarch for Peace。
思い出の栞だけで 地図は無いけど進め
ああ 旅の途中 まだ見ぬ自分と喜びながら
ああ 期待の中 見つめた未来に種が芽生える
ここで積み重ねてきたたくさんの時間を振り返りながら、思い出に浸るのではなく、最新アルバムの最後の曲で締めて、未来への種を撒く。
中野サンプラザという会場はなくなっても、ここで積み重ねてきた時間があれば、きっとまたどこかで再会することができる。
そういうメッセージのように思えて、それを言葉以上に音楽の中で証明してくれた彼女のことを大好きになったのであって、また新しい約束に向けて前向きに歩き出す力をもらってしまった気がする。
そして『憧れの場所』であり『夢が叶う場所』であるならば、俺は観客席から見つめた憧れに並び立ちたいという夢から、もう目を背けてはいけないのだとも思った。
その衝動を信じて約14年間手離さないで生きてきたからこそ、今の俺があるのは間違いなく、その決して当たり前ではない選択の先に、この日のライブに立ち会えた己のことも、少しは褒めてあげてもいいのかもしれないと思った。
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ライブが終わった後は、ご飯を食べながら友人とライブの感想を語りあい、会えなかった時間で過ごしたお互いの話をする。
31歳になったのでお酒も飲める。
友人が楽しく、幸せに過ごしているのであれば、それが何よりも嬉しい。
今日来ることが出来なかった友人たちとも、いつか再会した時は、またこうやって笑いながらお酒を飲み交わせると嬉しいなと思った。
そのためには、俺も健やかに、そして懸命に生きなくてはならない。
そして、いつか夢が叶う日には、あなたと出会った先の人生が本当に幸せだったと笑って伝えられる自分でありたいと、心から思った日だった。
寿美菜子さんのライブの感想
俺は豊崎愛生さんのライブの感想を書くのが一番苦手(もうどうあっても自分の人生と切り離すことができないから)なので、そちらと接続して書くことが出来なかった……。
寿美菜子さんは私と同い年ということもあって、スフィアの4人の中でも、豊崎愛生さんと寿美菜子さんだけは本当に1stシングル、1stライブから一貫して追いかけ続けていた。
イギリスへの留学、コロナ禍を経て約4年ぶりとなるステージ。
4年という空白の時間、寿美菜子さんが立ち止まっているワケがないという確信があったからこそ、どんなことを吸収して、どんな姿を見せてくれるのかという期待感はとても強かった。
デビュー曲のShiny+や、キラーチューンのStartlineをライブのコンセプトに合わせてアレンジしてきたように、これまでの寿美菜子さんは、たくさんの可能性に手を伸ばし、定番を変化させることを恐れない強さがあった。
イギリスから帰ってきた寿美菜子さんに変化を期待していたのだけど、最近の寿美菜子さんのライブにはなかったくらい、原曲のままこれまでの全部をぶつけてくる構成で、違う環境に身を置いて、悩んだ先に、それでも自分が選んだ道を貫き通す覚悟を感じて本当にカッコよかった
— ケイスケ (@gkeisuke) May 3, 2023
ただ、この日の寿美菜子さんはバンドを従えながら、全曲オリジナルアレンジで貫き通した。
普通のアーティストならそう意外なことではないのだけど、寿美菜子さんに関しては、個人的にこの選択は結構驚かされることだった。
4年ぶりのソロライブ、その間に新しいリリースもなく、イギリスには「挫折を味わいに来た」と話していたみなちゃん。
思えば、寿美菜子の楽曲は自分を自分で肯定し、鼓舞するような曲が多く、今にして思えば、それは彼女の中にある不安や弱さの裏返しでもあったのではないかと感じる。
4年ぶりかつ声出し解禁のライブで、観客がかつての熱狂を覚えているか、自分がそれを引き出すことができるか、みなちゃんの中にも全く不安がないわけでは無かったと思う。
それでも、今の自分の全てを誤魔化すことなくぶつけることを選んだのが、この全曲オリジナルアレンジでのセットリストだったように感じている。
おみそれしました。
寿美菜子さんの美しさ、強さも、俺の想像を超えて磨きがかかりまくっていた。
これまでの変化も進化も、それ自体が寿美菜子さんそのものだと思っていたのだけど、今回は自分が信じてきた自分を貫き通すという強い覚悟を感じて、この4年間に溜まっていた全ての感情をぶつけるような凄まじいエネルギーに満ちたライブだった。
もう27歳なので、だんだんライブに参加している時も心に身体がついてこなくなり、限界を見極めてストッパーをかけ、今後は衰えていく一方なのだと諦めていたが、ここ2ヵ月半くらい、週間500回ずつくらいスクワットを積んで臨んだら、久しぶりに学生時代くらい動けたので良かった
— ケイスケ (@gkeisuke) May 5, 2019
1曲目がミュージックスターであること、何となく予感があって、ハローディアーミュージックスターの歌い出しで寿美菜子さんにピンスポットが当たった瞬間、身体に痺れるような感覚が走ったのがめちゃくちゃ良かった。
この人のポテンシャルで4年もソロの曲をリリースできていないのは、音楽事務所としておかしな話だと思うので、ミュージックレインさんそこはマジで頑張って頂きたい。
でも、その環境下でも全く錆びることなく刀を磨き続けてきた寿美菜子さんであれば、必ずどこかで打席は回ってくると思うし、その打席でぶちかましてくれればいいのだという安心感も芽生えたライブだった。
寿美菜子さんに関しては、次会う時にライブを全力で楽しめるよう、30代こそ全盛期の体でいることを誓うことになった気がする。
寿美菜子さんのライブに臨む前には、必ず身体を作ってたことを失念して、俺自身の仕上がりが一番悪い状態での参戦となり、マスクあり声出しということもあって、1曲目のミュージックスターで過呼吸になりかけていた。
その反省から、全身筋肉痛の中、ライブ翌日からスクワットと走り込みを再開しました…………。
俺にとっての最大の筋トレ啓発となるのが寿美菜子さんのライブかもしれない。
そう近くないうちにどこかで会える気もするので、その時、どんな風に決断をし、どんな風に前に進んでいるのか。
その背中をこれからも楽しみにしています。