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ちびっ子GKこそ技術にフォーカスすべき理由
note発信の第2回は
ちびっ子GKこそ技術にフォーカスすべき理由についてのお話です。
なぜちびっ子GKこそ技術が必要なのか
スポーツは昔から心·技·体の言葉を用いられることも多く
これは小学生年代でも、中学生年代でもその上の年代でも大切な要素だと感じています。
その中の「技」の部分がGKで言うところの
GKとしての技術。
これは主に
・手を扱うポジションであること
・身体を地面に倒すということ
この上記2つがGKとしてのポジション特性であると考えられます。
もちろんFP(フィールドプレーヤー)もスローインはしますし
地面に横になるという表現で言えばスライディングも必要なんですけどここでは一旦置いときます。
まず、手を扱うポジションであることについて。
サッカーというスポーツである以上、足/脚でボールを扱う必要があり、FPと同じレベルでボールが扱えないことには話になりません。
キーパーは両方レベルを上げないといけないのでとても大変なポジションです。
キーパーの入り口がどこかは様々あると思いますがひとつ目安として挙げるとしたら
キーパーに向いているイメージで言うと
ドッヂボールが得意な子の中で、しゃがんだりジャンプしたりして避けるのが上手い子、外野から当てるのが上手い子。
よりも、、、
ボールを怖がらずにキャッチして生き延びる子
の方がキーパーには向いていると思います。
飛んでくるポールに対してアンダーハンドやオーバーハンドでキャッチすることが得意な子はシュートを怖がりにくいので、遊びの中からのセンスで言えばそういう子が向いています。
では、その先にある身体を地面に倒すということ。
これは活動を行う環境が土なのか雑草なのか、人工芝なのか、人工芝でもテニスコートのような硬い人工芝なのか、それとも天然芝なのかによっても、成長スピードは変わります。
ただ、小学生GKのほとんどが地域の少年団であれば小学校のグラウンドを使用していたり
河川敷のグラウンドでやっていたりが多いと思います。
何かしらキーパーのスクールで別で活動している子は、土のグラウンドと人工芝両方を経験しているのではないでしょうか?
その中で、ちびっ子時代に技術を獲得すると何が良いのかというと、身体の成長が落ち着いた段階では、身体能力にそこまで大きな差は無いということ。これに尽きます。
noteの1回目に書きましたが、トップトップの子は別です。
早熟系で身体が動き、技術が無くても止められる子は目立ちますし地域のトレセンや選抜にも入る可能性が高いと思われます。
ですが
「あの子小学生の時は凄かったよね」
「中学生の時は選抜にも居たのにね」
など、過去の印象が強いだけで
その先のステージで活躍出来ないことはざらにあり、そのほとんどが周りとの身長差や身体能力の差が埋まり、ゲーム感や技術に差が出ていることがほとんどです。
身体は動くのにキャッチミスしてしまう。
クロスに飛び出せるのにパンチングミスしてしまう。
1vs1を強気に飛び出せるけど止められない。
ジャンプ力はあるのにシュートが止められない。
など、身体能力に頼って来たがゆえに
技術と向き合う機会や経験が足りないということが起きてしまうんです。
逆を言えば、身体が小さく力強く動けなくても
「届く範囲」「動ける範囲」の技術を追求している子は、やがて身体が追いついた時に、前者よりも技術に長けたプレーヤーになっていることが自分自身の経験でいくと多いです。
もちろん時間はかかりますし、根気強く見てあげることが何よりも大切です。
小学生最後の大会とか、そんなくだらないことで選手の成長を止めてしまうよりも失点はチームの失点として受け止めシュートを打たれない努力をしたり、打たれたとしてもコースを限定する努力をするべきです。
例えキャッチミスをして失点してもキーパーを怒鳴ったり怒ったりするのはもってのほかです。
なぜキャッチミスが起きたのか、その原因を正しく伝えてあげることで次に繋がっていきます。
身体操作能力は同時進行で
早熟系で身体が動く子は力に頼った動きではなくスムーズな動きを目指すこと。
晩成型で、まだまだ身体が小さい子はそのサイズ感の中でスムーズに動けるようにすること。
ここを意識するだけで次へのステップに繋がっていきます。
身体が動くとは言っても、ちびっ子GKは6年生でも所詮小学生です。
中学生年代に向けてもっと自分の身体を思ったように動かせる努力はするべきです。
身体が小さくても、身体的成長が整うまでにやれることは沢山あるのでステップ系然り、ゴールキーパーとして必要な身体操作能力の向上に努めるべきです。
技術にフォーカスしながらそこに繋がる動きに目を向けることで、連動した動きの中で技術の獲得が可能になります。
身体能力が上がった後のイメージを持たせること
"小学生のみ"を観ている人にとっては、6年生が完成系です。
最後の大会があればそれに向けて頑張らせるでしょうが、その子のGK人生が高校生まで、または大学年代まで続くのであれば小6の段階は通過点に過ぎません。
中学生を観ていると、小学生時代に何をやってきたかとても気になります。
本来小学生時代にアプローチされている内容すら知らないとなるとスタートが遅れます。
小学生時代に変なクセが付いてしまっていることも多々ありますが、その場合経験上1年~1年半はそのクセを直すのに費やすことになります。
少し大袈裟に聴こえるかもしれませんが中学生年代を見ている人ならわかるのではないでしょうか?
中学生年代には中学生年代での大変さもあることと、小学生年代の時のように、中学生年代でも早熟系と呼ばれる子もいますし個人差はあります。
もちろんその先の高校年代でもあります。
せめて、自分が見ている年代の次の年代を知ることで、同じ子ではなくても似たような子は沢山居ますし、その子の過去に触れることが出来ればよりその下の年代の重要性がわかるはずです。
なので、協会もリレーションシップの話はしてますが年代ごとの繋がりやコーチ同士の繋がりで情報共有出来たりすることで、指導力の向上を測ろうとしています。
それが難しくても、面倒を見ていた子が次のステージでどういう立ち位置で活躍しているかを気にするだけでも、当時を振り返りながら、そういうレベル感でやれるんだなというイメージになると思います。
今よりも前を知り、今よりも後を知る。
コーチとしてはとても重要な要素です。
まだまだ書き足りないことはありますがそれはまた別の機会に。
長文読んでくださりありがとうございました。