BricsCADで選択図形のアウトラインを生成するコマンド

BricsCADで選択図形のアウトライン作成をするコマンド。
入れ子も検出しちゃうけどええじゃろ。 pic.twitter.com/0muxjkIFi6

— gizmon✧ (@gzlabs) February 11, 2024

BricsCAD にアウトラインコマンドがない？という話題を見かけたので。
適当に拵えてみました。いりますかね？

追記：2024年2月12日

某所でいるよっていうコメントを頂いたので、ちょっと整えました。

gz_outline.des

2.6 KB

ファイルダウンロードについて

ダウンロード

上記のファイルは BricsCADで利用できる LISPプログラムです。
利用は自己責任においてご自由に。

BricsCAD向けアウトラインコマンドの使い方

1. BricsCAD を起動して appload コマンドを実行します。

2. gz_outline.des ファイルを追加してロードします。
   （常用したい人は自動ロードにチェックを入れとくといいです。）

3. ロードすると、_OUTLINE コマンドが追加されます。

4. OUTLINE コマンドを実行して、アウトラインがほしい図形を選択します。

5. アウトラインが現在のプロパティ（画層,色,線種）で生成されます。

6. 元のオブジェクトを消すかい? [はい(Y)/いいえ(N)] <Yes>:
   と聞いてくるので、アウトラインの元になった図形を削除すならYes、残したい場合は No 選択します。

以上です。

LISP から使う場合

プログラムを読み込むと、outline コマンドとは別に gz:outline という関数が追加されます。この関数が実質的に outline の処理を行っているところなので、LISP ルーティンとして使えます。

; アウトラインを作成して生成されたアウトライン図形を移動する&選択セットを返す例
; (setq olset (outline-test))
(defun outline-test (/ ss el s1)
  (setq el (entlast) ss (ssadd)) ; 最後の図形名を取っとく
  (setvar 'cmdecho 0)
  (gz:outline (ssget))         ; アウトラインを作成する（元図は残す）
  (while (and el (entnext el)) ; 取っといた最後の図形以降の図形（=アウトライン図形）を選択セットにしてまとめる
    (ssadd (entnext el) ss)
    (setq el (entnext el)
  )
)
(command "_move" ss "" pause pause) ; 選択セットだけ欲しければこれをコメントアウト
ss
)

関数： (gz:outline ss)
引数：ss はアウトラインを作成したい図形の選択セットです。

仕様

内部で BOUNDARYコマンドを使用しているので、Boundary の仕様に引きずられます。つまり以下のようなものがあります。

• 作成されるアウトラインオブジェクトは、ポリラインかリージョンのどちらかになります。（リージョンのままだと困る場合は、分解すれば OK。）

• 選択した図形で閉じた領域が入れ子状になっている場合、島領域のアウトラインも作成されます。* 下イメージ参照

入れ子状選択セット（左）からアウトライン’（右）を作成した例

そのうち GizmoTools に入れると思います。
では！