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テクニックの本質

心理のお仕事をしていると話すとよく言われることがあります。

「人の心読めるんでしょ?」

そして心理学は本やインターネットなどでもどうしても

テクニックやハウツーの材料として使われることが多いなと感じます。


ビジネスの世界でも売上アップや顧客獲得の目的を達成するために

心理学も大いに活用されます。

ただ、目的を果たすためにテクニックを使う、

ということは時には難しいこともあるかもしれません。


例えばカウンセリングの場でもいわゆるテクニックは存在するのですが、

実はクライアントにとって最善のカウンセリングができた時に

テクニックと言われているものが自然と使われていた。

というのが目指すべきカウンセリングだと言われています。

つまり、

”目的を果たすためにテクニックを利用する”

のではなく

”目的を果たせたらテクニックが出てきた”

というのが、テクニックの本質かもしれません。


もちろん形から入ったり、とりあえずテクニックを試してみて

目的に近づくというのは良い方法の一つです。

ただ、テクニックを使えば目的を達成できると思ってしまうと

相手には計算が伝わってしまい、うまくいかないということも多かったりします。

カウンセリングをしていると人間は思った以上に言葉にならない細かな心の動きを

察知するのだなと実感します。

なんだか理想論に聞こえてしまうかもしれませんが、

結局は心から相手に接していかないと表面的な計算のテクニックだけでは

相手の心を動かすことはできないのではないかなと思うのです。


さて、冒頭で「人の心を読めるんでしょ?」

とよく聞かれるというお話しをしました。

心を読んでいるかどうかはわからないですが、

自分の気持ちをわかってもらえたというお言葉を頂くこともあります。

それは目の前のクライエントの方と真剣に向き合って、

しっかり話を聴き、思いを受け止めようとしているからのような気がします。

やはりこちらがしっかりと自分に嘘偽りなく相手と接すると

人は通じるのだなということもカウンセリングをしていて感じることです。


綺麗事に聞こえるかもしれませんが、

テクニックや表面的なことばかりにとらわれるのではなく、

恥ずかしかったり、かっこわるかったりしても

素の自分でぶつかっていくことが一番のゴールへの近道かもしれません。


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