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ミュージシャンとして必要なのは、「クールさ」ではなく「キャッチーさ」だった。

僕はとあるバンドのリーダー的存在で、いままでに2曲をYouTubeやspotifyで楽曲をリリースしているのだが、全くの予想外と言っていいほど反響を得られない悲惨な結果を招いてしまった。

その惨憺たる結果を受け止め、自分なりに研究を重ねることで、一つの結論にたどり着いたのでまとめてみる。

知らず知らずのうちに犯していた致命的な失敗

それは、無名のバンドでクールさや唯一無二の世界観を目指したことだった。

ファンがいないバンドが、クールで唯一無二の世界観を演出しようとすればするほど、ファンはつきにくくなる。

クールさも唯一無二な世界観も、ファンがいない最初の状態では、
言い方を変えると、とっつきにくさだ。

クールさやスタイリッシュさが一概にいけないわけではない。


何が重要なのか

重要なのは、「共通点」があるかどうかだ。

クールでスタイリッシュなファッションや化粧品が高価でも売れるのは、
消費者が身に纏うもの、つまり必要なものであり、彼らの生活に浸透しているものだからだ。

男性向け、女性向け、あるいは性別を問わず
「こうなりたい」とユーザーが思えるものを前面に出しており、
そこには共通点や憧れが存在する。

それに比べて、全く持って無名の僕がバンドとして施策としてやっていたのは、ビジュアル面も楽曲もクールさと唯一無二を売りにした世界観。
楽曲にしろミュージックビデオにしろ、
僕は、伝わりにくく、キャッチーでない難解なものを作ってしまっていた。
これでは、リスナーとのタッチポイントがどこにもない。

大多数の人が共感できず、とっつきにくい世界観を「クールさ」だと勘違いしていたのだ。
とっつきにくさを全面に出そうとしていたのだから、
ファンがつくはずもない。

制服を着たアイドルやビジュアル系の衣装を纏いキャッチーな曲を持ち味にするバンドも、ユーザーとのタッチポイントがしっかり用意されている。

誰しもが学生時代に着用した(馴染みのある)制服を着て踊りながら歌うアイドルを見ると無条件にかわいいと思うし、
派手な服装を着てゴテゴテのメイクをしたビジュアルバンドも、
曲を聞いてみると意外とキャッチーだったりする。

共通しているのは、演者の方が歩み寄っているということ。

「生配信」がブームになり、いくつもの配信アプリが出現した背景も腑に落ちる。
まさに、ユーザーとの距離をなくし親近感を出すことで、
共通点というタッチポイントを設けているのだ。

共通点があれば、自然と人の心を掴むことができる。

プロのミュージシャンを目指して活動している僕以外の人は、
このことを当たり前のように意識しているのだろうか。
そうだとしたら、本気で尊敬します。。

もし、精力的に活動しているのに思うような結果が出ないと悩んでいる人は、ユーザーやリスナーと共通点のあるコンテンツを生み出せているか、
今一度再確認してみてはいかがでしょうか。

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