血液学② 赤血球恒数
計算問題についての雑談
日常の業務では機械が自動で計算してくれるので、全く意識していないんですが二級試験では赤血球恒数の計算が必須のようですね。
学生の頃も、試験前に計算式を丸暗記して覚えてましたけど、終わったらすぐ忘れちゃってました。
なんとか暗記できないか…と施策した末の覚え方です。
赤血球恒数の計算式
赤血球恒数丸暗記のための図
初見はなんだこれって感じなんですけど、これでずっと忘れずに(ダイレクトに計算式は出ないけど、これを経由すればソラで計算できるように)なりました。
ベン図の重なっているところが求めたい恒数で、その上下にあるものが計算に使う値です。
文字の位置の高さがポイント。
分数の、分母と分子に対応します。
細かい暗記ポイントをいくつか。
・真下のベン図の重なり部分が「V」の形になるので「MCV」
・値の文字(Hb、Ht、RBC)を一部取り出すと、上から「B」「T」「R」。ゴリ押しで「BTR=バトル」と読める。
・MCHCのみ文字数が多いので、掛ける数もこれだけ多い100
私はこれで無理やり覚えて、試験中も走り書きでBTRと書いて丸で囲んで、これから計算式を思い出してました。
赤血球恒数の単位について
ちなみに、各恒数の単位も覚える必要がありますが、これは気合いで覚えました…。日本語名と見比べるとより理解できると思います。
MCV(平均赤血球容積)→ fL(フェムト リットル)
MCH(平均赤血球ヘモグロビン量)→ pg(ピコ グラム)
MCHC(平均赤血球ヘモグロビン濃度)→ g/dL
(グラム パー デシリットル)
fLとpgは(私は)赤血球恒数でしか出会わない単位なので、余計に覚えるのが大変でした。教科書でも読み方が特に書いてある訳でもなく…。読み方がわからないまま覚えようとしていましたがダメでした。
fL(フェムト リットル)のフェムトは、10の−15乗。
pg(ピコ グラム)のピコは、10の−12乗。
どちらもかなり小さい値を意味する接頭語です。
キロとかデシとかと同じ役割です。
単位の本質としてはL(リットル)とg(グラム)ですね。
そう考えると、MCVは容積なのでL(リットル)、MCHは量なのでg(グラム)と(はじめよりは)わかりやすくなったかなと思います。
因みにMCHCは濃度なのでg/dL。これはHb(ヘモグロビン)の単位と同じです。
改めて、赤血球恒数と単位を並べてみてみましょう。
MCV → fL
MCH → pg
MCHC → g/dL
関連付けて覚えられそうですか?
覚えるのが苦手な私は、何度も実際に赤血球恒数を計算する練習をして、単位も覚えました。
読まなくてもいい蛇足
長々と書いてきましたが、こんなに書かなくても教科書の計算式を見れば覚えられるじゃん!という人もいると思います。
私も分野によってはここに書いてあること覚えるだけでしょ?って簡単に覚えることができるんですが、赤血球恒数に関しては、学生の頃に苦手意識を持ってしまったからか、本当にダメダメで。試験の当日も復習するセットに入れてました。
きっと同じような人がいるだろうから、そんな人がこのページに辿り着いて少しでも習得の助けになればいいなと思い、今回のnoteを書きました。
基本的なことすぎて、教科書でも計算式が乗っているだけなので、変につまずいてしまうと覚えられないし、覚えなくてもなんとかなる場所ではあるのでなあなあにしてきたんですが。いざ試験で問われるとなるとしっかりと覚えないといけない部分ですね。
覚えて、理解が深まったことで実際の検査でも偽高値、偽低値になっている理由が推測できたりします。役にたつ知識なので、ぜひ改めて見直してみてください。
では。