#2 どこでもドアが欲しい


時々、無性に小豆島に帰りたくなる。
私の脳内に思い浮かべる小豆島は、自宅のリビングから見た隣の敷地の眩しい緑が印象的。

太陽の光が植物に反射して光って、その風景が黒い窓枠で四角く切り取られている。

真夏に帰っても、大阪より暑さが優しくて過ごしやすい。
通り抜けていく風が涼しい。

暑いのが嫌いなので夏は基本的に嫌いと思ってしまうけれど、小豆島で過ごす夏は嫌いとまで言いきれないなあと思う。


小豆島は田舎なので、秋や冬はもの寂しい。
都会の冬は賑やかで楽しそうだと思う反面、田舎の冬は外に色が少なくて白い。

私が夏は嫌い、冬が好きと言い切るようになったのは大阪に出てきてからのような気がする。

田舎で暮らしていた頃は、夏が暑くて嫌な気持ちと同じくらい、冬はなんとなく寂しくて好きではない。


大阪で暮らす今、幾度となく小豆島が恋しくなる。
小豆島であれば家の中でも、自然の中でも、どこでもいい。自分が生まれて育った故郷に3時間くらい放り出されて何も考えずに過ごしたい。

電車で1時間、船で3時間かけて帰れる地元は「よし、帰ろ!」で帰れるほど気安く行ける場所ではない。



これだけ地元に帰りたいと書いても、地元に住みたいとは思わない。田舎特有の話の回る早さ、話題がないから人の家の話ばかりするあの感じ、何より不便さが嫌で、将来どうしても地元に帰りたいとは思わない。

そして、タイトルに行き着く。
都会に住みながらして、気が向いた時にどこでもドアで地元に帰って戻ってこられたら1番いい。

ここまで思って、どこでもドアで行き着いた小豆島は果たして本当の小豆島なのか?と疑問。
どこでもドアをくぐった瞬間、特殊な電波が流れて目的地にいるような気持ちになっているだけなのでは?

実在しないものを疑っても仕方ないけれど、それが本当の目的地である証明なんかできないよな、と思った。


こんなことお母さんに言うたら「しょうもないこと言わんと帰ってきたらええのに〜」って言われそうやなと思いました。

最近脳みそがゴタゴタしてるので、くだらない文書きたくなった。

ここまでお付き合いいただきありがとうございました。
またね!

#ちゃんゆうのnote




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