HCUに
HCUとは…
High Care Unit (高度治療室)
の略です。ICU の隣の部屋としてあり、父は山場を超えベッドを移動しました。
しかし、入室する際は手の消毒、マスクは必須です。
すでに1ヶ月以上経過…父も歩けない、ご飯を口から食べれない、意識はしっかりしていて毎日の時間の使い方が退屈でどうすごすかが1日の目標でした。
体調の日記を付ける
父はあまり手に力が入らなくてもボールペンで
自分の投与されている薬、トイレの回数、お見舞いに来た人、いま足りないものなど、なんでも書きだしていました。
ICUのナースさんは徹底的に優しくケアも万全だったのに対し、HCUはベッド数も多くて父の思うようなケアを受けていませんでした。
日中はわたしは働いているため午前に起きたことを知らない。
そのため父は書いて残しており、仕事終わりに1日の出来事をすべて聞いた。
父の快適な入院生活になるべく近付けるよう看護士さんに毎度毎度お願いしました。
いちばん嫌だったのは、なにも言わずに父が寝ている頃にテーブルの上に請求書の封筒が置いてあったことだ。
さすがに、私は看護士さんに伝えた。
請求書は家族が面会にきた時、手渡しをしてほしいです。と。
少しの事だが、なんだかすごく嫌だった。
高額な医療費、高額な薬の本数。ICUの1日の入院費用、分かってはいるが一言あれば、見る時も不快感なく見れたと思うが
いきなり封書があり、なんだろう??なんか手続きの書類記入しなきゃいけないのかな??
と思い開けた時の気持ち。
私達家族は、要望が多い方かもしれなかったが、私は父に寄り添いこの入院生活で起きていることになるべく落ち込まないで欲しかったのと、身体のことだけ考えて欲しかった。
お金のことは、その次だと感じたのだ。
このHCUでの記憶があまりないのは、わたし自身忘れたいのと、ICUで受けた愛情の差かもしれない。