おっさんがガチの陸上大会に出場しようと思った話。(登録篇)
唐突だが、この歳になってくると何かへの興味やドキドキ胸躍る感情というものに鈍感になってくる。
鈍感というより、そういうものを察知・認識するセンサーや回路が脳のドグマに埋没して反応しなくなる、とでも言おうか。(のっけから何言っとんねん)
スキー、スノボ、野球にゴルフ、競馬、ゲーム、釣り。
若いころあれだけやっていた遊びや趣味。
寝ずにやっていたゲームでさえ、こないだ今流行りの「馬娘」をインストールしてはみたもののチュートリアルの途中でお腹一杯。
老眼で字は読み辛いし苦痛でしかなかった。
そんなおっさんではあるが、今「趣味は何ですか?」と聞かれて即答できるものがひとつだけある。
それはランニングだ。(あと飲酒もある)
2015年から本格的に走り始め、ハーフマラソン、フルマラソンを主に市民レースに参加してきた。
そんなマラソン好きが高じて勝手にお手伝いしていた中学陸上部。昨年その正式な外部コーチとなった。
30年近く前、嫌で嫌いで「どうやってサボろうか?」としか考えていなかった部活。
そんなおっさんが今では「コーチ」と呼ばれ、「おう、なんだい?」などと答えたりしているのだから世の中は分からない。
そして彼らと接し彼らの走りを間近で見るうちに、刻(とき)は戻らなくとも、彼らと同じキラキラとした向こう側で走ってみたいと思うようになる。
「先生、部活がやりたいです…。」(三井風)
そんな思いに近いのかもしれない。
【速報】おっさん市民大会ではなく、ガチの競技会へ!!
今回はそんな一般市民ランナーのおっさんが、ガチの陸上競技会に参加しようと思った話。
まず、我々一般ファンランナーが出られる市民大会と、中高大学生・実業団・プロランナーが参加する競技会とではその意味合いが全く違う。
この2つの間にはとてつもなく深くて広い溝があって、そこを超えるには相当な勇気と覚悟が必要だ。
今、OTT(おとなのタイムトライアル)などを盛んに開催しているEKIDEN Newsさんが、競技を引退する選手に向けてOTTは汽水域だと言っていた。
それは我々市民ランナーにも同じ事が言えて、シリアスな競技会が河川、市民大会や市民マラソンなどのファンな大会が海だとしたら、OTTはまさに汽水域。
OTTには2度ほど参加させてもらったが、市民ランナーが陸上競技場をガチ走りできる数少ない大会で、雰囲気も楽しさも半端ない大会である。
うん、文句なくまた参加したい。
いや、話が少しずれた。
いわば普段海に住み、たまに汽水域でちょろちょろ遊ばせてもらっているおっさんが、その線を越え、川を上ろうとしている。
それがどういう事か。
うん、色々考えたけど出たいんだからしょうがない。(適当)
そのための大ざっぱな流れはこうだ。
日本陸連への競技者登録
↓
大会へエントリー
↓
大会出場
となる。
1.日本陸上競技連盟への競技者登録
まずは日本陸上競技連盟(以下日本陸連)への登録。
地区の陸上協会(以下陸協)に知っている人は数人いるが、まずは正攻法でいこうと陸協のホームページを見てメールで問い合わせをした。
程なく返信があり、登録関係の担当者さんとメールで1、2度やり取りをすると、申し込み用紙と登録料入金先の書かれた紙、そして丁寧に切手の貼られた返信用封筒が一緒に送られてきた。
その用紙に必要事項を記入し郵送、登録料も振込み、無事日本陸連競技者登録を済ませることができた。
感想
まずメールでのやり取りが必要で、一般人にはいきなりハードルが高い。
日本陸連がオンライン申し込みのシステムを作って各陸協に運用させるとか、入金もオンライン決済が使えたら、などと考えるのは内情を知らぬ素人の浅はかな以下略。
とはいえ、
「日本陸上競技連盟では2021年度から『登録料』を新設し、全国すべての登録会員の皆様にお納めいただくことになりました。」(日本陸連ホームページより原文まま)
とあり、資金難から登録料収入を増やしたいのは明白。
ならばおっさんのような、「陸連登録してみたいけど二の足を踏んでいる勢」の取り込みは大きな課題であり、そういう勢力が勢いでポチってしまう、しまえるようなシステム作りも大切だと思う。
そして陸協の登録担当者さんの労力も考えると、人口減少から競技者登録減少、引いては地区陸上協会の衰退が目に見えるこの時代には「楽に、簡単に」が持続するために最も重要になってくると思う。(独り言乙)
話が長くなった。
とにかく日本陸連への競技者登録は無事済ませた。
2.大会へのエントリー
新潟県の陸上競技会はオンライン競技会運営システム、『アスリートランキングシステム』(以下アスラン)を導入しており、その全てはこのシステムによって運用されている。
エントリーはもちろん、タイムテーブルや競技結果をリアルタイムに閲覧可能な超便利なシステム、それがアスラン。
のはずなのだが、こちらもまた市の陸協にエントリーの担当者さんがいて、出場可能なレースのエントリーが始まるとメールで連絡をくれ、それに返信する形でエントリーしてもらうという方式。
「柏崎陸上競技選手権大会の1500mと5000mに出場したいです。
目標タイムは1500m4分49秒、5000mは17分55秒です。公認記録はありません。
お手数をお掛けしますがよろしくお願い致します。」(ほぼ原文まま)
とメールを送ると、担当者さんがアスランに登録してくれ、数日後アスランに名前がアップされ無事エントリー完了となった。
感想
やはりここでも陸協の担当者さんの力が必要。
これはアスランが団体にのみアカウントを付与し、個人に対応していないためである。
どんなに便利なシステムであろうと、そこにエントリーするのをとりまとめたり、世話をする人が必要なのはこれから先マイナスであると考える。
何よりそういう方々がやりたくてやっているのであれば良いが、義務感でしかたなくやっているのなら申し訳がない。
システム運用には団体の方が都合が良いのだろうが、このご時世、個人でもエントリーできるようになって欲しいと願う。
と偉そうに書いたが、万年平社員のおっさんが何を言っても何も説得力がない。えへへ。
とにもかくにも、「第50回柏崎陸上競技選手権大会」へのエントリーは済ませた。
3.柏崎選手権出場
さあ、大会へ!といきたいところだが、練習を含め話が長くなりそうなので、それはまた次回。(おい)
つづく