施設見学について
「発達支援事業所 ひらそるの芽」では施設見学を積極的に受け入れている。
4月時点で定員は満員で待機者もまだいるような状況である。
確実に案内ができると言えるのは1年先であり、見学しても意味がないとも言えるかもしれない。
しかし、連絡をしてきてくれた方には上記の事情を説明したうえで、必ず見学のお誘いをしている。
もちろん利用につながってくれればうれしいが、見学だけでお金が発生するわけではない。
相談員さんや市役所の方なども毎回「見学受けてくださいますか」と聞かれる。
おそらく他事業所では親御さんに時間を取らせるのが申し訳ないなどの理由もあり、お断りしている場合もあるのだろう。
ではなぜ「発達支援事業所 ひらそるの芽」では見学を勧めるのか。
それは当事者親としての今までの経験が大きい。
発達障がいに対する知識というのはまだまだ非常に少ない。
今でこそ色んな意見を言う方も増えてきているが、広い視点で物事を考えられる専門家は少なく、さらにネットにある情報というのはかなり偏っている。
もちろん自分の子供さんの特性にあった情報を集めることなど、かなり学んでいる保護者の方も難しい。
過去では正しいとされていた事も、今では新しい考え方に変更されている。
私が良く学んでいるABA(応用行動分析)も以前と今とでは、基礎的な考え方は変わらないが、実際の運用の部分での考え方は変わってきている。
だからこそ、説明の時に今がどのような時期で、ひらそるにきたらどのような療育をする、どのような考え方で接するのか、親はどのように接すると良いのかなどを話をする。
それと同時にすぐにご案内できない場合は他事業所の情報を渡す場合もある。
一ヵ所見学をするのもエネルギーを使う。
何か所もある中から選択をしないといけない。
そんな情報は普通は持っていない。
そのため、客観的な情報などはお渡しするようにしている。
理由としては、療育は早く開始すればするほど良いと言われているためである。
もちろん色々な考え方の事業所があり、子供さんに合わない場合もある。
それでもそれぞれの情報を知らないと、比べようもない。
診断名がついてすぐ、保育園から何か言われてすぐ、病院で色々言われてすぐなどというのは本当に精神的にしんどい時期である場合が多い。
そのような時にあちこちから情報を集めるのは大変だろうと思う。
だからこそ、ひらそるで分かる情報は出来るだけお伝えする。
実はひらそるから紹介した他事業所を使っている方は多い。
そのうえでひらそるを併用するために待機をされている少なからずいる。
これを読まれる方の中には、なかなか一歩を踏み出せない方もいるかもしれない。
親御さんは本当に大変なのは私たち自身の経験で理解できる部分はある。
しかし、早期療育がすすめられる今、子供にとっての一年というのは本当に大きい。
まったく笑わず、ちょっとしたことで号泣していた2歳の子がひらそるに入り一年が経ち、いつもニコニコしていて他人とのかかわりがかなり増ている。
一年でDQ(発達指数)が20以上伸びた子もいる。
市役所の福祉課、相談支援事業所、児童発達支援事業所を探して、どうすれば良いか相談すると良いと思う。
今辛いからこそ早めに関わってもらい、将来子供がのびのびと過ごしたり、良い部分が伸びたりすることで、親自身も受け入れが進んでいく。
発達障がいでなければ必要ないのではないかと考える場合もあるかと思う。
専門性の問題で画一的な関わりしかしないという事業所もあるので、その場合は自分の子供に合うのかを見分けないといけないが、そうでない場合は療育では子供さんの苦手な部分、長所などを見ながら関わっていく。
それは一般的な子供に対しても十分効果があると考えられる。
全ての人が好意的ではないかもしれない、もしかすると行かなければ良かったと思うかもしれない。
それでも、子供にとっての今は一瞬である。
大変な時期はすぐには動けない。だからこそ、決断だけはして、動けるときに少しでも動いてもらえると幸いだ。
もちろん動けない自分を責める必要はない。みんなすぐには動けない。
これを読んで少しでも療育に繋がる子供が増えると幸いである。
ちなみに我が子は将来的に無言語かもと思っていたが、今では、
「アイスみ(アイスクリーム)」「シング(ドレッシング)」「ポタージュ」「しんぶんください」と好きな事の要求ができるようになった。
ほとんどは食べ物なんだけどね。。。
ほんと誰に似たんだか。。。
さ、おやつ食べよ( ̄▽ ̄)