あとがき~卵嫌いがめんたいこ食べてみたいと思うまで~
初めて見たのは、確か1年ほど前だったと記憶している。
どういう流れだったかは覚えていないけれど、Twitterのタイムラインをふと見ていたら、なにやら赤い被りものを被った女性の投稿が目に飛び込んだ。
なにこのひと?!
ちょうど東京は秋葉原で「マニアフェスタ」というイベントに出展されているときの投稿だった。
「タグチメンタイコ、メンタイコガダイスキ」
それでこんな被りもの被っているのか、と納得。
そのままブログだったか、なにかのインタビューの記事だったかもちらっと読み、とにもかくにも、めんたいこに魅せられて、その魅力を伝えるべく活動されているんだ。
ふーん、面白いなぁ。
素直にそうおもった。
ぼくの友だちで、アメカジが好きで好きで大好きで、特にむかしの1枚1枚手刷りでプリントしてつくっていたTシャツが大好きな人がいる。
あまりにもその想いが強すぎて、ある日勤めていた会社を辞め、Tシャツ屋を始めた。もちろん、彼の好きなむかしながらの製法にこだわって。
そんな彼のブランドも今や押しも押されぬ有名なブランドになり、特にオシャレ大好きアメカジ大好きなひとたちからも高い評価を受けている。
このめんたいこの被りものをして、優しそうな笑顔の女性を見ていて、ふとそんな友だちのことを思い出した。
正直にいうと、このときの記憶はこれくらいしかない。
仕事が忙しいのと、私生活でも色々ゴタついたのもあり、この赤い被りものの女性のことは、記憶のかなたに消えていった。
それから月日は流れ、2020年のゴールデンウィーク。
日本仕事百貨という求人サイト主催の、「編集ゼミ」という勉強会に参加した。
参加理由は、「編集ってなんとなくぼんやり想像できるけど、具体的になにしているのかわからない」から、とりあえず勉強してみることにした。
世間はコロナ禍により世間は外出自粛だったため、オンラインで開催というのも、気軽な感じがして参加する気になった。
そして迎えた当日、次々と参加者が集まっていくのを画面越しにぼんやり見ていたら、見覚えのある文字が飛び込んできた。
「田口めんたいこ」
あっ!?このひと、あれやん。たしかめんたいこめっちゃ好きなひとやん。有名人やん。
なんとも田舎もの丸出し、ミーハー感丸出しで、書いてていささか恥ずかしくなる。
お互いに聴講生という立場上(ゼミでは、実習生と聴講生という枠で分かれていて、実習生は仕事百貨のスタッフたちからがっつり指導してもらえるが、聴講生は基本それを見聞きするのみ)、絡んだりすることはなかったけれど、なかなか、多種多様なひとが参加しているんだなと思った。
実際、参加者のほとんどが編集の仕事をされていたり、社内にむけたアプローチに役立てたり、学生のひとたちも何人か参加していたけれども、およそ僕みたいに「とりあえず、なんとなく」というかなり軽い理由で参加したひとはいなかったと思う。
そんなこんなで、3日間におよぶゼミが終わって数日たったある日。
あれ?おれ、あれからなんもしてへんやん??
ということに気づいた。正直に告白する。3日間ゼミに参加したことで、なんだか満足してました。
ちがうちがう。学んだのであれば、それを実践しないとお金と時間のむだ。
そう自分に言い聞かせて猛省した。多分10分くらい。
それからすぐに気持ちを切りかえた。
ぼくの尊敬する、日本仕事百貨のナカムラケンタさんがことあるごとにおっしゃる言葉、「とにかくまずはやってみる」
そう思いたって、急いでTwitterとFacebookに「インタビューの相方募集」と投稿した。
果たして、相手をつとめてくださる方はあらわれるのかと、ドキドキすること数時間後。
「インタビューやりたいです」とTwitterの投稿にリプライが。
やった!と思って、リプライの送り主を見たら、なんとなんと
「田口めんたいこ」
びびった。
予想外過ぎた。
有名人からキターと、またしてもミーハー心炸裂した。すみません田口さん。
なんにせよ、せっかくの申し出なので、速攻でDM送り、インタビューの打ち合わせをする。
日時が決まって、本題のインタビューするテーマの話しになり、田口さんからは「推しのひとり」というテーマ。
家族でも友人でもアイドルでも、とにかくこのひとが好きで紹介したいひとを、ということで提案された。
いかにもインタビューらしいテーマ。
対してぼくはというと、いざ考えろとなると全然パッと思い浮かばず、絞って絞ってでたのが「めんたいこの魅力について」
ありきたりすぎるやん。そんなん絶対ブログとかそれこそ今までのインタビュー記事読んだら書いてあるやん。
メールを送信してから、ひたすら恥ずかしくなった。
ともあれ、なんにせよとにもかくにも「やってみる」
失敗上等。誰だって初めてなんてあるし、これからこれから。
そう自分に言い聞かせた。
もちろん、優しい田口さんはふたつ返事で快諾してくださりました。
そんなこんなで、インタビュー当日。緊張しておなか痛くなりながら、田口さんとのインタビュー開始。
アイスブレイク?自己紹介?みたいなので、ある程度話し終わり、さあ、いざインタビュー開始。
なんて質問しよう・・・
ゼミで、あまり事前に質問を考えて、臨むのはあまり望ましくない(慣れてないうちは別)
というのを聞いて、とりあえずブログ読んで、少しでも予備知識だけはつけておこう程度でいた。
完全に括弧内の言葉を失念していたぼくはあわてだす。
そしたら、ここでも優しい田口さんから、話しの入り口をつくってくださった。
インタビューする側がされる側にフォローしてもらうなんて、穴があったら入りたい。
でも、インタビュー自体は非常に楽しかった。インタビュー記事にも書いたとおり、とにかく、めんたいこの良さやそれをつくるひとたちの思いを伝えることに一生懸命なんだなと思った。
そしてほんとに、サブスクの話のは食べてみたいと思った。
そんなこんなで無事(?)インタビューが終わり、さあ、ここから記事にしていかなきゃと奮起。
文字起こしが想像以上に過酷な作業で苦戦しながらも、なんとかそれらしく仕上げる。
そのかたわら、もう一度ブログでも読み返そうと、ブログをひらく。
そういえがぼくが事前に見てたブログは少し古いもので、今はまた別で書いているって言ってたっけ。
そう思い出して、新しい方のブログをひっぱてきて、中を読んでみる。すると、そこには驚くべき内容が書いてあった。
おれが田口さんにインタビューして聞いた内容、ほぼ全部書いてあるやん・・・
もうすでに以前からコツコツとご自身の考えなどをコツコツとブログにしたためていたのだ(これだけ長く活動されているんだから至極当然)
またしても、恥ずかしくなって穴に入りたくなった。
ゼミでも散々「事前にインタビューする相手の情報はできるだけ集めてから臨みましょう」と教わったのに。
散々色んなところで何度も話している内容を何度も話させる。
完全に怠っていました勉強不足でした。大変申し訳ありません。
心の中で何度も謝った。
そんなこんなで、ぼくのインタビューは恥ずかしさと情けなさで終わる。
これもいい勉強になったと受け止めたので、今後に活かしていきます。
めんたいこしばきながら精進します。
おわり
本編にも載せましたが、こちらでも田口さんが活動されている各種媒体載せます。ぜひ、一度騙されたと思って覗いてみてください。
よろしくお願いします。
ブログ(めんたいこ以外の日常なども書かれています、文章おもしろいです)
Instagram(たぐめん先生の活動の原点。尽きぬことを知らない圧倒的なめんたいこ関連商品の数々。よりどりみどり)
Twitter(合言葉は、「おはめんたいこ~」です)
YouTube(めんたいこASMRという新ジャンル切り拓いています。ちなみにぼくは咀嚼音苦手で聞けてませんすみません。。。)