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【アーマードコア VI】621、考察の時間だ。ALLMINDの正体やコーラルリリースについて

※この記事には妄想に基づいた要素が多分に含まれています。記事は一意見としてご参考までにご覧ください。

ルビコンの大地を鉄の脚で踏んだときから、身も心も独立傭兵だった。鉄臭い機体で、美麗な世界を駆け回り、星の命運を変えてゆく壮大なストーリーには強く心を動かされた。

しかし、ストーリーを進め、周回を重ねるうちに、焼かれた脳には幾多の疑問がこびりついてしまっていた。この記事は、そうした疑問に対して自分を納得させるための考察だ。


要旨

忙しい人のためにまとめると、

ウォルターは第0世代強化人間で、コーラルの「友人」を持っていて、カーラと同じく技研の出身で、強化人間技術の開発者。

ALLMINDは師父ドルマヤンがかつて知覚できていたコーラル生命体「セリア」で、かつてのレイブンを殺した存在で、封鎖機構の「システム」である。

エンディング「賽は投げられた」のコーラルリリース計画は、人類とコーラルの共生ではなく、コーラルの生存のための計画だった。

というのが私の考察だ。もし別の考察を思いついた方が居れば、ぜひともコメントで教えてほしい。あなたの考えが聞きたい。

ハンドラー・ウォルターについて

※ゲーム内のログ、「ナガイ教授の後述筆記(3)」「STKの遺稿」等で語られているのを見るに、ウォルターは第一助手の息子である可能性が高く、この考察は見当外れな内容が書かれています。

ウォルターが強化人間である理由

エンディング「ルビコンの解放者」にて、彼はラスボスとして登場する。それは、621がスネイルに嵌められた時に通信が途切れた時にアーキバスに捕らえられ、思考を「調整」されたからだ。

しかし、PVでは彼は杖をついていた。更に彼の昔話によるとアイビスの火の時、既に科学者であったことから、70歳では効かないほど高齢である可能性がある。そんな状態で技研のトンデモACを動かせるだろうか。

しかし、体が不自由でもACを操作できる方法はある。それは強化人間になることだ。作中での第七世代までの強化人間技術は、コーラルを使ってACの操作に適応出来るよう脳を改造する。

ミッション「旧時代データ回収」のアーカイブにて、ウォルターと思わしき人物が、「Cパルスで人間の知覚を増幅する」という研究をしていることがうかがえる。

ここからは妄想だが、ウォルターはその研究の最中、自分への実験を行ったあるいいは多量のコーラルを浴びたことで、強化人間のような存在になったのではないだろうか。

アーキバスが「調整」を行えたのも、たった数日でウォルターに強化人間手術を施した、という理由より元から強化人間であったと考えたほうが自然だろう。

コーラルの「友人」がいたという理由

私は最初、ウォルターの言う「友人」とはコーラル技研の研究者なのかと考えていた。しかし、それにしては621の幻聴について詳しかったり、エンディングのセリフで、「お前"にも"友人ができた」といった旨の発言をしていたりと、引っかかる点があった。

作中でコーラルの声を知覚できたと明かされているのは、621と解放戦線のドルマヤン、そしてG5 イグアスの三名だけである。621とイグアスは強化人間だったという理由で知覚できたのだろう。しかし、ドルマヤンは強化人間だと明言されてはいなかった。

しかし、アリーナランクが4位で有ることなどから、ドルマヤンは強化人間の可能性が高いと思う。

上記のように、ウォルターもまた強化人間であればコーラルの声を知覚する条件は満たしていると言える。

私の妄想だが、コーラル研究中の事故などで、621のようにコーラルの声を知覚できるようになった。しかしそのコーラル生命体は、アイビスの火によって消えてしまった。そのコーラルが消える間際、ウォルターはオーバーシアーとして増えすぎたコーラルを消す役目を託された。

みたいな話があれば良いなと勝手に思っている。

ALLMINDについて

ALLMIND=セリアの理由

まずセリアとは誰なのかというと、解放戦線の師父ドルマヤンがかつて知覚したコーラル生命体のことだ。これはミッション「無人洋上都市調査」で見られるアーカイブなどから知ることが出来る。

ドルマヤンはアリーナのテキストによると、「青年期を流浪のドーザーとして過ごしたドルマヤンは、アイビスの火を生き残った後 コーラルとの共生を強く志向するようになる」と書かれている。

彼が人間とコーラルの共生を望んだのは、共生の思想を持っていたセリアとの出会いがきっかけだろう。それは、点在するアーカイブから推察できる。セリアは、きっと今まで知覚されることのなかった人間と対話ができるようになったことで、人間とコーラルの共生を夢見たのではないだろうか。

しかし、救出ミッションでの言動などから、年を取るにつれて、人間とコーラルの共存の難しさに気がついていた。解放戦線のリーダーでありながら、共生の思想を否定していたことが分かる。

三週目のミッション「無人洋上都市調査」の時、ALLMINDは621に「あなたを監視している存在がいた」と警告する。そして本来襲ってくるはずの封鎖機構のヘリを破壊して、ドルマヤンは621に立ちはだかり「コーラルを星外に出したら、人間社会が崩れる」といった警句を言う。

同ミッション内で見つかるアーカイブには、セリアが技研のシステムからコーラルリリースについての論文を見つけたという話が残っている。

原理的にコーラルリリースを知ることが出来たのは、技研の関係者か、凄腕のハッカー、それか機会に干渉できるコーラル生命体だけだろう。

ドルマヤンを撃破すると、ALLMINDは「共存とはコーラルの犠牲によるものだ」といった発言をする。ドルマヤンと同じようにセリアも共生の難しさに気がついていたとしたら、共生とは名ばかりの犠牲と搾取に嫌気が差していたとしたら……

そもそも、大半の人間にとってコーラルとは、エネルギー源であり、食料でもあり、また争いと災害の種なのだ。それが喋れるとは誰も思うまい。

アリーナの説明によるとドルマヤンはコーラル神秘主義思想家ということになっている。つまり、ドルマヤンがコーラルと対話できると言ったとしても、それは神からの啓示を受けたと言ったムハンマドのように、ある種宗教的に扱われたではないだろうか。

さらに、コーラルには機械を操る能力も持ち合わせている。アイスワームやエフェメラを操作していたのもコーラルだった。であれば、ALLMINDのシステムに干渉して、操ることも出来るのではないだろうか。

三週目の辺りから、今までただのAIだと思っていたALLMINDに人格めいたものが見えてきて、また喋り方や声も変わっていく。そして、同じコーラルであるエアがALLMINDのマネをしても違和感が無かったというのも理由として挙げられるかもしれない。

改めてエンディングを見てみると、セリア以外のコーラルの同胞が一体化している説がある事に気がついたがもう遅かろう。

かつてのレイブンを殺した存在の理由

ゲーム開始間もないチュートリアルにて、多くのプレイヤーを苦しめてきたであろうあのレイブンのライセンスを拾う場面。あの時、レイブンの乗っていた機体の周りには輸送機の残骸などが散らばっていて、まるで輸送機ごと破壊されたようになっている。

つまり、旧レイブンは何者かにより暗殺されていたのだ。

それは誰か?

ここで一つ、大胆な仮定を挟む。封鎖機構の特務機体「カタフラクト」撃破のミッションにて、封鎖機構の兵士から、レイブンは企業にコーラルの情報を漏らした存在と言われているため、暗殺されたレイブンと情報を漏らしたレイブンとPVに登場するレイブンを同一人物だと仮定する。

作中にはレイブンが複数存在するように描かれていた。そのため、異なる可能性は十分にある。

上記の仮定をすると、旧レイブンを暗殺した組織を絞り込むことが出来る。まず星外企業は違うだろう。彼らは旧レイブンからコーラルの情報をもらっているのだし、何よりPVで見られるように、彼はかなり腕の立つ独立傭兵で、企業としても戦力にしたいはずの存在だからである。

では封鎖機構はどうだろうか。これも違うと言えるだろう。何故なら彼らは情報をリークしたレイブンが死んでいることを知らないからである。「カタフラクト」撃破のミッションにて、相手の兵士に「星外へ逃げたものだと思っていたが、良くもまあ出てこれたものだ」といった旨の発言を受ける。まるで、旧レイブンはまだ生きていると言うような言い方である。

では解放戦線はどうだろうか。これも違うのではないかと思う。チュートリアルミッションの際、他の機体は戦闘によって破壊されていたが、旧レイブンの機体は輸送機ごと破壊されているように配置してあった。

また、解放戦線による救出ミッションでは、輸送機がMT等では簡単に落とせない程のHPを持っている。その場合、輸送機を落とすことの出来る解放戦線の戦力は砲台などしか無い。そしてチュートリアル時には砲台は設置されていなかった。

そして絞られたのがALLMINDである。彼女?であれば独立傭兵にミッションを発行することも出来るし、ミッションの行き先も全て把握できるだろう。それに他の傭兵を雇って輸送機を落とさせることも可能なはずだ。

旧レイブンのライセンスのランクはFだった。これは、ルビコンに来てまだ日が浅いという事の現れだろう。そして、その後にミッションに乱入する別のレイブンはアリーナに登録されていないことから、ALLMINDに所属していない、あるいは出来なかった可能性がある。それは、また暗殺のリスクが有ると気がついていたからではないだろうか。

では何故、ALLMINDはレイブンを暗殺したのか。

それはルビコンに企業を呼び込むなどして、コーラルリリース計画の邪魔をしたからである。三週目にてALLMINDから依頼される、企業がコーラルを運び出すのを破壊して防げ、というミッションからも、コーラルを絶対に星外に出してはいけないというドルマヤンと近い思想を持っている事が分かる。

ALLMINDが封鎖機構の「システム」であるという理由

これは完全に私の妄想で、根拠が乏しいものである。

そもそも、ルビコンにおける勢力の目的はなんだろうか、と考えた時に、企業は分かりやすい。コーラルの獲得で利潤を得ることが目的だろう。解放戦線は、若干ふんわりとしているが、ドルマヤンの共生思想に共感して、コーラルを守ろう、ルビコンは我らの星だ、といったところだろう。では封鎖機構は、と考えた時に目的が他と比べて不明瞭なことに気が付く。

封鎖機構は文字通りルビコンを封鎖する勢力である。それはアイビスの火に端を発した行動であると言われていたが、その時にコーラルは一度無くなったはずであり、星を守る理由も無い。その割に、チュートリアルなどから解放戦線とも対立している事が分かる。

更に、大量の艦隊や衛星砲などを配備し、強力な新型機体を多数開発しているあの資金力や技術力は、一体何処から出たものなのだろうか。そして、人間であるはずなのにシステムを絶対視し、システムに完全に準拠しコードを送ってばかりのあの姿勢は何なのだろうか。

これは私の妄想なのだが、封鎖機構とは往年のディストピアSFのように、惑星に人民を閉じ込めて、その中で延々と労働に従事させる、システムによる独裁体制が敷かれているのではと考えた。

まず、ルビコンにはドーザーや解放戦線以外にルビコニアンの存在を見ることがない。不思議ではないだろうか、解放戦線の兵士だって元は一般人だったはずだ。

そもそも、解放戦線とは元は封鎖機構の独裁に対抗するレジスタンスだったのではないだろうか。封鎖機構の強襲艦を見て貰えれば分かると思うが、あの前方から下へ照射されるレーザー兵器は、宇宙艦隊との戦闘には向いていないように見える。まるで、地上の戦力への攻撃のために存在するようにさえ思える。

さらに、オープニングで見られる封鎖機構の封鎖兵器、衛星砲からのレールガンと思しき兵器は、大気圏に突入しようとする621の乗った宇宙船を攻撃する。これも不思議ではないだろうか。宇宙からの侵入を阻止するならば宇宙の方向を攻撃するように兵器を作るはずなのに、衛星砲は何故かルビコンの方向を向いていた。

つまりそれは、ルビコン内部からの脱出を防ぐための兵器だったということだ。元々、封鎖機構とは惑星外からの侵入を防ぐのではなく、惑星からの脱出を封鎖するための組織だった、という可能性がある。

かなりの量の企業勢力がルビコンに入っているのに、気がついていなかったか見逃していたのも、彼らの目と銃が星の内側に向いていたからなのかもしれない。

この説の根拠はもう一つある。ドルマヤンのアリーナの説明文に、「歴戦の軍事指導者」と書かれているが、まだルビコンでコーラルが再発見されていなかった、企業が訪れていなかった時に、歴戦の、と付くほどの戦闘が発生するだろうか。これも封鎖機構と戦っていたというのなら納得がいく。

そして、封鎖機構を統括する「システム」、その内部にALLMINDもといセリアが入り込んでいたとしても、何ら不思議ではない。そもそも彼女は共存の可能性に見切りをつけていたのだ。

コーラルリリース計画について

コーラルリリースとはなんだったのか

コーラルリリースとは私の解釈では、際限なく増殖するコーラルを、アイビスの火の様に燃やさないで放置すると、その莫大なエネルギーが質量に変換されるなどして、マイクロブラックホールが発生し、ブラックホールに保存されたコーラルの情報が、ホーキング放射によりブラックホールごと現在の宇宙から、より高次元へと移動させる事が出来るようになるという計画だ。

エアはエンディング「賽は投げられた」にて、「私たちはもう…… いつでも、どこにでもいる」と言っていました。

三次元より次元が大きい空間があれば、現在の三次元空間のすべてを見渡すことが出来るとされているし、時間的な4次元より次元が大きい空間があれば、映画「インターステラー」のラストのように、すべての時間の出来事を観測できるようになると言われている。

ALLMINDとエアの思想の違いについて

三週目のALLMINDが干渉してくるようになる辺りから、ALLMINDのコーラル擁護の発言と共存の否定の発言が出るようになってくる。ALLMINDがただの傭兵支援システムだったならば、そんな思想をもつ必要がない。むしろ、人間の味方になるはずだ。

ALLMINDに動機など無いはずなのに、どうしてあのような壮大な計画を練り上げ、実行したのか。

それは、先述したように、ALLMINDにセリアが干渉していたからである。そして、共生の思想が一致していたはずのエアを排除しようしていた。それは何故か。

エンディング「賽は投げられた」を見て思ったのだが、ALLMINDとエアは過程は一致していた。しかし、目的が見事に異なっていたように見えた。

ALLMINDは人間がコーラルになることでの共生を図ろうとしているように見えた。共生とは名ばかりの搾取と犠牲を終わらせようとしたのだろう。そして人類がコーラルになることで新たな進化を迎える。そんな響きがあった。

しかしエアは違った。今まで誰にも知覚されずに、初めて出会った人間はレイブン、またの名を強化人間621だった。彼の持つ力と、その力による自由な選択、借り物の翼でどこまでも遠くまで飛んでゆく様に彼女は魅せられた。

コーラル生命体は現実に干渉する手立てが少ない。ましてや、力無くして変化を起こせない非情な世界が、力ある人間によって変えられていくのを、ただ見てるしか無かったわけだ。

そして、ACVの主任のように、人間の可能性は戦いにあると感じた。そして意志の表象たるレイブンに憧れ、また自らも戦いたかったのだ。

彼女の言う共生とは、人間とコーラル生命体が互いにACで戦って共に血生臭く生きていくという意味なのではないか、そう感じた。

これはこじつけだが、この状況はインターネットの普及に通ずるものがあるかもしれない。今まで言葉を発信する事が出来なかった一般人が、インターネットの普及により、私が今記事を書いているように、発信できるようになった。

この話には教訓がある。
一度生まれたものは、そう簡単には死なない。

その他気になったこと

良き戦友ラスティについて

彼は作中の発言から、ルビコンに生まれたルビコニアンで、解放戦線と繋がっていたのではないかと思う。アリーナの紹介文には、半年足らずでヴェスパー第四隊長に抜擢された、や強化人間第八世代を自称していると書かれていたため、解放戦線で強化人間になって、頃合いを見てヴェスパーに入ったのだろう。

エアとセリアの名前について

人間に知覚されなかったコーラル生命体は、恐らく自分たちで名前をつけあったのだろうと推察される。であるならば、エアとセリアでは名前の付け方が似ているため、親しい間柄だったのかとも思ったが、英語版を見てみるとスペルが、「Ayre」と、「Seria」だったため、関係は無いだろう。

二週目の開始時に、ALLMINDの反応が異なることについて

二週目の開始時に、ライセンスの復旧を行うALLMINDは、すこし驚いたような、一周目より仰々しい反応をする。あれは最初からレイブンのランキングが一位だった事への驚きだと思っていたが、もしかしたら、殺したはずのレイブンが戻ってきた、という理由かもしれない。

たまに現れる謎の機体について

BAWS第二工廠の調査ミッション辺りから、いたるところに現れる、あのステルス迷彩で暗号通信をするウィップで武装した機体は、一体何だったのか。実はあの機体、621の初めてのミッションの時、チュートリアルで降下した場所に戻ると、敵として現れるらしい。私は、ALLMINDによる監視だと思っていたが、やたらと621の邪魔をしてくるので、もっと深い理由があるのかもしれない。(三週目でスッラに協力していたというのもある)

続編やDLCがある場合の、そのストーリーについて

ACシリーズは一世界観を二作品で描かれることが多いということで続編が出るか、DLCが出ることが期待されていると聞いた。順当に考えれば、コーラル生命体と人間が宇宙中で争うようになった世界ではないだろうか。しかし、その世界はあまりにも広く、Starfield級の大型タイトルになってしまうかもしれないため、やるならコーラルリリースの逆で、コーラルを収集するのがエンディングかもしれない。

総括

全人類がプレイすべき一作。

皆も考察、やってみてね。










メインシステム 戦闘モード起動

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