「わかっている」プロ
前にもどこかで書いたかもしれないけど、「変顔」というのは美男美女にのみ許された特権のようなもの。
元々が見栄え良いので、変顔した瞬間ファニーに見えても元の表情に戻すとやっぱり綺麗・美しい・かっこいい。そんなギャップが楽しいし、気取りのなさを演出できて好まれるという良い循環が生まれる。
一方、そうでない大多数の人の変顔は、してもしなくても変な顔だったり、さしてギャップのない「あー、当然そういう顔になるよね」という感想しか生まない。
というわけで、美男美女でないのに変顔とかやってしまう人は、ひょっとしたら自分のことを特権持ちクラスの美男美女だと勘違いしてしまっているのかもしれない。
だとしたら重症・お手上げ・打つ手なし。である。
同じく、カメラを向けられるとおちゃらけたポーズや表情を作るタイプの人がいる。
あれも自信のなさを誤魔化す「余裕があるんですよ」ブラフだったりするし、さもなくば愛されキャラを演出しようとして無理してるわけで、そのあさはかさがバキバキ伝わってきてしまう。
こんな部分をきちんとわかっているのが上手なカメラマンでありフォトグラファーだと思う。適切・的確なアドバイスで良いところだけを引き出してくれる。
なので、そうしたレベルのプロのアドバイスは素直に聞くべきだし、素直に従えばカッコ良く、美しく、綺麗に、愛されるように撮ってもらえる。というか自動的にそう映る。
そうしたプロに出会えるかどうかは、確率論と努力の問題なのでその辺は難しい。
でも、「あまり好きではない知人」がカッコよく映っている作品を見たら、多分それを撮った人は、前述の「わかっている」プロなんだと思う。
どんな世界にも上手い下手はあるし、プロの中にも優劣はあるのよね。
GIO.