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帰り路

緩めたネクタイから冷たい風が入ってくる。
この少し細い道を抜ければ大通りに出て、それを渡って進めば小さな用水路の橋がある。それを渡り、なにをやっているのかわからない電力会社の脇を通ってまた細道に入る。たしかこれであっていたはずだ。
なるべく車の通りの少ない道を選んで歩く。どれくらいかかるのか見当もつかない。実家までの道をあまりよく覚えていなかった。

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842字
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アバラ通信

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