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1人目は順調も2人目で不妊に...。男性不妊治療の最先端医療「ナガオメソッド」手術を受けた河辺さんにインタビュー

不妊治療という言葉を聞いたとき、多くの人は「女性が産婦人科で受ける治療」を思い浮かべるかもしれない。しかし不妊の48%は男性側に原因があり、そのうち40%は「精索静脈瘤」と呼ばれる精巣の周りが鬱血する病気だ。

現在、その精索静脈瘤の治療を提供している病院やクリニックは数多いものの、再発率が5%と高く、場合によっては静脈に損傷を与えてしまうことも...。

一方で、医療法人社団マイクロ会銀座リプロ外科(以下、銀座リプロ)および東邦大学大森病院リプロダクションセンター長・永尾光一教授が考案した「ナガオメソッド」は、再発率が0.5%と非常に低い。さらに90%以上の患者において、2人目不妊の解消、痛みの軽減、男性ホルモンの改善が見られる、男性不妊治療の最先端医療方法だ。

今回は、そのナガオメソッドを含め、さまざまな不妊治療を経験してきた河辺さんに、不妊治療を始めた経緯や費用などについて話を伺った。


2人目不妊をきっかけに不妊治療を開始

写真はイメージです

河辺さんは25歳(2009年)のとき、睾丸に重みを感じて泌尿器科を受診した結果、精索静脈瘤と診断された。その際、将来的に精子が少なくなる可能性があると言われたのだとか。その後、河辺さんが28歳、奥さんが30歳のときに第1子を授かった。

「結婚式の1週間後には受精するほど順調だったため、精索静脈瘤の存在もあまり気にしていませんでした。しかし、2人目を望んで3〜4年妊活を続けましたが、まったくうまくいきませんでした。排卵検査薬を使い、ひたすら性行為を行いましたが、どれだけ回数を重ねても妻が妊娠することはありませんでした」

2020年頃、東邦大学附属病院の職員である河辺さんは、リプロダクションセンター長の永尾さんと話をする機会があり、精索静脈瘤の検査を受けた。すると、加齢の影響もあり精子の総運動量がほとんどない状態であることが判明。この結果に驚いた河辺さんは、直ちにナガオメソッド手術を受けることにした。

「永尾先生はナガオメソッドの考案者であり、不妊治療の第1人者ですので信頼していましたが、精索静脈瘤がどの程度改善するのか正直不安がありました。ですが、手術から2週間後には精子の総運動量は正常に戻り、それまでの4、5年が嘘のようにすぐに2人目を妊娠しました。妻も当時38歳で妊娠は半ば諦めていましたので、感動もひとしおでしたよ」

婦人科での不妊治療に約100万円費やすも、望む結果は得られず...

河辺さんはナガオメソッド手術を受ける前、約1年半の間、婦人科で人工授精や顕微授精を試みたことがあった。しかし、受精卵が子宮に戻されてもまったく成長せず、妊娠にはいたらなかった。

「当時は不妊治療の補助金制度がなく、人工授精では、受精卵を取りだして戻すのに30万円ほど、顕微授精には約100万円の費用が掛かったと記憶しています。また、精液検査で精索静脈瘤と診断された以外には、病院からの特別な案内もありませんでした。そのほかにも、海外で販売されている不妊治療用のジェネリック薬を購入したりと一般的な不妊治療のほとんどを試しましたが、一向に効果が見られませんでした…」

なお、婦人科で行う男性の検査は精液検査のみで、動いている精子の総数を示す総運動精子数を測定するというもの。検査は自宅での採取が基本だが、病院に持ち込むまでに紫外線や気温の影響で精子の運動量が低下するため、受精の成功率が下がってしまう。その結果、仮に男性に原因があったとしても、女性が不妊治療を受けるといったケースが多発しているようだ。

また、男性の治療としては、症状に効果が見込めない漢方薬などが処方されることが多く、根本的な治療が行われないまま時間だけが経過。女性は年齢を重ねるごとに高齢出産のリスクが増し、金銭的・身体的な負担も増えて、婦人科での治療に頼らざるを得ない状況に追い込まれてしまうのだ。

不妊治療は夫婦で一緒に考えていくべき問題

かつての河辺さんのように、さまざまな不妊治療を試みても、期待通りの結果が得られず悩む人は多いかもしれない。しかしながら、不妊治療の経験を他人に隠さずに話し、相談するのは簡単なことではない。そのような中、河辺さんが周囲の人に対して心掛けていることがあるそうだ。

「私は職場で不妊治療を行いましたので、その経過については隠さず周囲に話しています。手術の前も、看護師の方に『頑張ってね』と言われるくらいでしたから(笑)。不妊の48%は男性側にあるらしいので、結婚を考えている同僚には不妊の原因が男性にもあることを伝えるようにしています」

また、不妊治療はデリケートな問題ゆえに夫婦のどちらからも話題にしにくく、気づけば時間が経過してしまうことも少なくないというが、河辺夫婦はどのようにして話し合っていたのだろうか。

「私は妻から不妊治療を提案されて始めました。ですが、もし自分に原因があるとわかっていたら、すぐに手術を受けていました。当時は男性不妊についての情報がほとんどなく、自分が原因だとは思いもしませんでした。一般的にはいまだに『不妊治療は女性が行うもの』といった認識が強いですし、子どもの幼稚園でも『旦那が妊活に意欲的ではない』なんて話も聞きます」

ほかにも仕事が忙しく、話し合いの時間を取ることができないなど理由はさまざまだ。一方で、河辺さんは「最近、男性不妊が認知され始めた影響もあり、以前に比べて夫が妊活や不妊治療に対して積極的になっているように感じます」とも話す。

自然妊娠できない場合は、早めに病院・クリニックへ

ナガオメソッド手術を受けたことにより、現在では2人の子宝に恵まれ、幸せな日々を送っている河辺さん。奥さんは専業主婦として2024年に3歳になる2人目の子育てに専念しており、落ち着き次第、パートでの勤務を希望するなど順風満帆だ。そんな河辺さんが、今不妊治療で悩んでいる人たちに向けて送るアドバイスとは?

「率直に言うと、妊活をしても自然妊娠ができない場合は、早めに病院へ行きましょう。現在、いろいろなクリニックで不妊治療が行われていますが、私たちのおすすめは、やはりナガオメソッドを提供している銀座リプロです。考案者である永尾先生の施術が受けられるのは当院しかありませんから」

【ナガオメソッド手術の費用(精巣の片側)】

  • 基本料金: 42万円(税抜)

  • 永尾教授施術の場合:片側 52万円(税抜)

  • 麻酔費用:2万円(税抜)

  • 土日・祝日割増:2万円(税抜)

さらに、男性に問題があった場合には、女性に余計な負担をかけずに済む上、人工授精などの処置が不要になる可能性がある。加えて、男性のほうが体への負担が少ないため、検査や手術も比較的楽だったりとメリットが多いのだ。

「本当、ナガオメソッド手術をもっと早く受けておけばよかったと。3人目も欲しいと思っていましたが、現在私が40歳、妻が42歳なので年齢的にも厳しいですが、これがあと数年早く治療していれば3人目も授かれたと思います。とはいえ、2人目も生まれないと覚悟していたので、現状でも十分幸せです」

子どもとの幸せな時間をより長く楽しむためにも、不妊治療を考えている人や河辺さんのようにすでに治療を経験して悩んでいる人は、一度ナガオメソッドを検討してみてはいかがだろうか。


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