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キモノの性質と取扱い方法
クリーニングは常時承りしておりますが、汚さないことが一番かと思います。キモノを汚さない、傷めないためにどうすればいいのでしょうか。
☆絹の性質とは
絹は蚕が糸を吐いて作った繭から出来る、天然繊維の中で唯一の長繊維です。成分はアミノ酸からなるタンパク質で、美しい光沢となめらかな風合いを持ちながら吸湿性・放湿性・保温性に優れています。
その反面、摩擦・光・水に弱いという特性があります。
この絹の特性をご理解いただくと、きものを扱いやすくなります。
☆汚れる場所は?
●衿・袖口・裾・・・着用による汚れ、化粧品などが付きやすい
●上前・・・食べ物、飲み物をこぼすことが多い
●お尻まわり・・・座った際に汚れが付きやすい
クリーニングをお預かりする場合、以上の箇所をまず先にチェックいたします。それだけ汚れる場所ということですね。
では汚れを極力少なくするためにはどうすればいいのでしょうか?
☆着る時・脱ぐ時のポイント
●手を洗いましょう
●衣裳敷などの敷物を敷きましょう
●お化粧は着る前にしましょう
●指輪や時計を付けるなら、着付けてから。取るのは脱ぐ前に。
☆外出時には
外出時にはチリやホコリ、直射日光を避けるためショールやコート、羽織をお召しください。イスが汚れていたため座った際に汚れが付着してしまった、等のご自身のミスでなくても大切な着物が汚れてしまう場合があります。
☆着用後は
1日か2日、部屋の中で風通しの良い、直射日光の当たらない場所で「陰干し」して熱や湿気を除いてください。「陰干し」の際、着物用ブラシ等でホコリを払います。
シワが目立つようでしたら、アイロンを掛けてください。
スチームアイロンは縮みますので、ご使用は避けること。当て布として手拭いなど綿布をご用意ください。手拭いの場合、糊家のないものを使います。当て布の上からアイロンを掛けることにより、コテずれを防ぎます。アイロンはこすらず、生地の上から重みを掛けるようにしてください。シワが残る場合は、手拭いに少し霧吹きをして、手拭いを揉み水気をなじませてからアイロンを掛けます。金銀箔や刺繍はアイロンの熱に弱いため、その上からアイロンを掛けるのは避けてください。
それでも汚れる時は汚れますので、
クリーニングのお見積り・ご相談はお気軽にどうぞ。