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魔王様に愉悦のティータイムを


 ティータイム。お茶の時間。
 それは至福のひととき。安らぎとくつろぎのつかの間。
 上質を知る人の……

 ハッ!珈琲の話になりそうでした。

 紅茶の話です。

 さて、私、紅茶を愛して十数年。
 お腹が冷えやすく、万年風邪ひきがちだった私のつよ〜い味方。
 そなたの名は紅茶!!

 というわけで、ティータイムの楽しみ方につきましてご提案でございます。

 胡散臭いですね。

 わたくし、人に押しつける、ということが大嫌いなのでございます。
 ええ、滅せよ!と思うほどに……これはかつての私がまだ年端もいかぬ……

 話が逸れてしまいました、これは失礼を。

 さてさてティータイムでございます。

 何事も形から!!

 まずはティーカップでございます。

 イギリスのブランド、ウェッジウッドのフロレンティーンピンクでございます。

 聴き慣れない方には呪文に聞こえるかもしれませんし、即座に忘れてくださって結構です。

 とにかくティーカップをひとつはご用意ください。下に敷くソーサー(皿)はあってもなくても結構です。

 ちなみに私はお茶をこぼしがちなので、皿があった方が机が濡れなかったり、書類が濡れなかったり、本が濡れなかったり、指が濡れなかったり、床が濡れなかったり、服が濡れなかったり(どれだけこぼすんだ……)して、大変便利!!と心底思っております。

 私のごとき、こぼし王である別の王国の王は、是非ソーサー(皿)をご用意くださいませ。

 さてお次はプレート(皿)でございます。

 写真のものは20cmのプレートでございます。

 大きめの方が大きめのものが来たときに便利!!

 クーロワッサーン♪

 ちなみにこのクロワッサンは京都のル・プチメックのクロワッサン・ア・ラ・クレームなのですが、美味しすぎて瞬でなくなります。

 シュンッ

 さて、話を続けましょう。

 紅茶にはアテ……しまったこれは方言でした。
 失礼、大阪出身なもので。

 紅茶にはツマミ、もといお茶請けのお菓子が必要です。

 ふははは、必要などない!単体で飲むわ!!

 という魔王様もどうかお気を鎮めて、お心の寛大なところをお見せいただき、ほんのひととき私めの言葉に耳を傾けてくだされば目下の幸いにございます(魔王様のお相手はなかなか骨が折れます)。

 お茶請けを用意するのは二つの理由がございます。

 ひとつめは軟弱な私めとご同輩の方ならピンとこられること。

 胃腸が弱いと紅茶単体は倒れる。

 嘘偽りなく、お腹が空いてるときにひょいひょいと紅茶を飲んでしまい、なんだかものすごく気分が悪くなり、ぐるぐるし、友人にもうあかん……と言ったのち。

 食事を摂ったら瞬で治りました。

 シュンッ

 紅茶には消化を促進する機能がありますので、なんでしょう、消化をするものがないと、内臓がやら……れ??という事態に。

 私、生物の成績も化学の成績も悪かったので具体的なことはさっぱりですが、とにかく経験的に、

「なにかを一緒に食べなければそこでお陀仏。あばよ(いきなり誰?!)」

という声が聞こえたので、声に従って生きています(大袈裟でもなくそれはそれはグルングルンになりましたゆえ)。

 ふたつめ。こちらは万人共通にございますし、悪魔の方々のお気にも召すでございましょう。魔王様にも頷いていただけるはず。

 マリアージュ。

 で、ございます。

 何処かで聞いたことはおありですか?
 That's Right!!(あ、私の英語の成績も底辺でしたので、どうかツッコミはご容赦いただきたく)

 ワインと食べ物のよき組み合わせ。
 結婚。
 マリアージュ。

 紅茶にも同じく食べ物と組み合わせる愉しみがあるのです。

 楽しみでなく愉しみ。そう!愉悦でございます。

 最近愉悦、味わっていらっしゃいますか?

 特に魔王様はお忘れになられることはないでしょ……え?魔王様、最近面白いことがない。本当でございますか?魔王様ともあろうお方が!?紅茶とケーキを後でお持ちしますので、しばしお待ち下さいませ!!

 失礼いたしました。魔王様のお世話は大変なのでございます。

 結婚の話に戻りましょう。

 ケーキと紅茶。無論、菓子に限らず、料理でも構いません。
 相性のよい組み合わせ。わるい組み合わせ。

 星の数ほどあるのでございます。
 これをひとつずつ体験し。
 体験を積み重ね。

 至高の組み合わせを自らで発見する!
 新たなる地平を、己の手で切り拓く!

 これをロマンと呼ばずしてなんでしょう!!

 失礼。取り乱しました。
 私、ロマン主義なもので。

 ちなみに今のところ、私の至高はこちらにございます。

 カスタード!シブースト!キャラメリゼしたカリカリ!!

 それに合わせるインドの高き地で霧につつまれた雷の地で生まれるダージリン!!

 ダージリンは紅茶のすさまじく有名な産地でございます。
 シブーストはシブーストさんの作ったお菓子です。

 このように自分で旅をする愉悦。
 新しい発見をする愉悦。
 そして、発見したものをリピートする愉悦。

 どうぞ、あなた様にも感じていただけましたら、と思い。
 はせ参じた次第にございます。

 どうか、楽しきティータイムを。

 私は魔王様のところへ行ってまいります。

 お相手は吟遊詩人の妙遊でした。

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吟遊詩人 妙遊
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