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『トリスタンとイゾルデwithアーサー王と円卓の騎士』
昨日は『トリスタンとイゾルデwithアーサー王と円卓の騎士』をYouTubeで語りました。お聴きに来てくださった皆様ありがとうございました。
もともとは『トリストラントとイザルデ』という12世紀のドイツの詩人アイルハルトが書いた詩を15世紀の無名の人が散文にしたものなのです。
(すごく古い本ですがまだ買えますし、古本も出回ってます。トリスタンものはアーサー王ものみたいにあんまり古本高騰しないんですよね。アーサー王出てくるのに……!!)
『トリスタンとイゾルデ』といえば、ワーグナーなんですが、ワーグナーが参考にしたのは騎士道本系といわれるトリスタンものでも雅やかな方。
今回お話したのは流布本系といわれるおそらく原型と思われるような方の作品。こっちの方はだいぶ荒々しく直裁的、一言で言えばちょっと猥雑。ただし、すごく面白いんですよね。
本日したお話の一部は以前に4ツイートであげていますので、こちらを↓
アーサー王と円卓の騎士ご一行が
マルク王の城に泊まった。
マルク王も妃も
アーサー王と円卓の騎士ご一行も
城の大広間に
ベッドを並べてご就寝。
さて、
円卓の騎士トリスタンと
マルク王の妃イゾルデは恋仲だった。
トリスタンは
イゾルデのところに忍んでいく。
ガシャン!
トリスタンは
狼用のワナにかかった。
トリスタンの
行動を予想した
マルク王がしかけたワナだった。
トリスタンは血まみれのまま
イゾルデのところへ。
恋する二人はとめられない。
我に返った
トリスタン。
マルク王に殺されると
嘆く。
それを聞いていたのが
ガウェイン卿。
アーサー王も円卓の騎士たちも
起きてきて、
トリスタンを救おうと
相談する。
悪賢いケイ卿が言う。
「本当の策士たる俺が
皆に策をさずけてやろう」
ケイ卿の策を聞き、
ガウェイン卿が
狼用のワナに飛びこみ
血まみれになった。
他の円卓の騎士も
狼用のワナに
たがいに投げこみあう。
円卓の騎士は全員血まみれ。
これでトリスタンが血まみれでも
めだたない!
起きてきたマルク王が
バカ騒ぎをするなとぷんぷん怒る。
アーサー王が言った。
「こやつらの躾は
余にもできぬ。
余の騎士たちは
いつもこうなのだ」
トリスタンは
無事生還した。
一番のキモは、、、ケイ卿の作戦ですね!
「トリスタンが怪我をしたのが罪の証拠になるのなら、円卓の騎士たちが喧嘩で怪我して喧嘩の怪我ということにすればいい!」
よく考えつきますよね、ケイ卿?!!
まあケイ卿は自分が怪我する気はさらさらなかったので考えついたのもあるのでしょう(最終的にはナカーマになるわけですが)。
あとは↑には出てないのですが、トリスタン卿がガウェイン卿に「イゾルデから挨拶で口づけされると思うけど、受けないで〜😭」ってわがまま言ってるのが可愛いんですよね。
トリスタン卿、ガウェイン卿との友情にかけて自分は隠し事の白状をしなかったくせに、ガウェイン卿との友情にかけて自分のわがままは言う(笑)
いいのかガウェイン卿、そんなに甘やかして……!!(ガウェイン卿は甘いので大丈夫)(でもケイ卿のことは投げ飛ばすガウェイン卿)
冒頭のシーンは今回ちょっと挑戦して「シャンソネッタ・テデスカ」と"Quan vei la lauzeta mover"の二曲のメロディーを使って、物語歌のようにしてみました。
こういうの初めて……!と思ったのですが、前回のバーソロミュー船長ので似たような事やってますね!
今回の歌の内容、つ……伝わったでしょうか?!(そこが心配)
いっぱいいっぱいすぎて(特に終わった直後に次に弾く曲をすこんと忘れた……おぉぅ)お見苦しい点をばあったかと存じます。申し訳ないです。
これからも腕を磨いてまいりますので、どうぞお見守りいただけると幸いです。
挑戦を続けていかなければ後退あるのみですからね!!
トリスタンが来る前に、トリスタン自ら自分の語りをしにくるところはR.L.グリーンさんの岩波少年文庫から。
まあ今回は誰かわからない吟遊詩人が来ました……にも取れるようにしたのですが。
いずれがっつり「トリスタンの」語りと竪琴ができるようになりたいです。
しかしトリスタンの竪琴……ハードルが高過ぎるッ!!甘くて速い旋律なんですよあの人!!ムッッッズ!!!
今週末はリアルのライブです。13日金曜、東京で夜、もし!もし!空いてらっしゃる方はぜひ!!
そしてさらにアーサー王学会。
さすがにいっぱいいっぱいなので今週末は配信はできないのですが。
また、極力週末に配信していきたいので、なんとか企画してまいります。
お聴きくださいました皆様、そしてこの記事を最後までお読みくださった皆様、ありがとうございました。
皆様がアーサー王の物語世界でたっぷり楽しんでくださいますことを心より願っております。
ではではまたお会いしましょう。
お相手は吟遊詩人の妙遊でした。
《今後のライブ予定》
◎12/13東京 ご予約受付中(残席4名様)
◎12/14東京 成城大学
国際アーサー王学会日本支部大会内にて
休憩時間に『バルザス=ブレイス』のケルティックハープ演奏
大会は一般参加可能・参加費1000円要
http://arthuriana.jp/pdf/2024_programme.pdf
1/12 大阪 ジャッキーの隠れ家(残席4名様)
円卓の騎士にして聖杯の騎士、パーシヴァル卿の物語
◎お仕事募集中
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