目玉のオヤジの正体
20年前。
仕事帰りの道中で、一緒に帰っていた同僚の知人の女の人に遭遇した。
『久しぶりやな!』
と、同僚とその女の人が話し始めたのを、私は横で人見知りながら見ていた。
女の人は25歳くらいで、オシャレで今時な感じの、でも今思うとアンテナびんびんの感受性が爆発してる感じの人だったな。
話の脈略が何がどうなったのか、その女の人が不思議な話をしだして、私は人見知りを上回るトキメキで聞いたのを覚えてる。
その女の人がおもむろに話し出したのは、子供の頃の話だった。
小学生の頃に、親戚で白樺湖に遊びに行った時のこと。
従姉妹達と3人でボートに乗ったらしい。
湖の真ん中に島になっているとこがあって、そこの前をボートで通ったのだと。
その島に切り株があり、
その切り株を、自分と従姉妹2人の女の子3人で、なぜか見ていたらしい。
すると、
その切り株の穴から、ヒョコッと『目玉のオヤジ』みたいなものが出て来て、
その目玉のオヤジは、『う~ん!』と伸びをすると、湖にバシャ!と飛び込み、なんとクロールで泳ぎ始めたらしい。
ちなみに私は『クロール』というフレーズに爆笑したのを覚えている。
女の子3人にはその姿が見えていて、水しぶきもちゃんと上がっているのも見えていた。
興奮しながら3人は、
『兄ちゃん!あれ見て!!目玉のオヤジがクロールしてる!』と、近くで釣りをしていた従兄弟に叫んだが、
『は?何を言うてんねん。魚かなんかやろ?』
と、なぜか従兄弟には水しぶきは見えているが『目玉のオヤジ』は全く見えていなかったらしい。
女の子3人にだけ見えていた謎の存在。
あの『目玉のオヤジ』が何だったのか知るよしもなかった。
数年後、その体験をした女性は『もののけ姫』を見た。
その時に『木霊』を初めて見て、
『あん時の目玉のオヤジやー!!』
と、衝撃を受けたらしい。
そして、一緒に見た従姉妹達に連絡し、『あの時の事を覚えているか?』『私達が見たのは木霊じゃね?』って話すと、
一緒に見た従姉妹2人も目玉のオヤジを覚えていて、もののけ姫を見た時に全く同じ事を思ったのだと、興奮しながら言ったのだった。
私は数年後、沖縄ガールの小松さんにも木霊の話をされ、木霊の写真をもらった事がある。
小松さんの話↓↓↓
今は、幾度の機種変で写真は紛失したけど、なぜかネットには小松さんにもらった写真と同じ写真がある。
あちこち巡りめぐっているのかな?
木霊は、普通にいるんだろうなと思う。
ちなみに、その女性は木霊の話以外にも友人の男性の話もしていた。
その男性には長年『山田』というおっさんの声が聞こえるらしい。(多分、守護霊かハイヤーセルフ)
山田の言うことは絶対らしく、
その男性は山田に『インドに行け』と言われたからインドに行った。
そこでシャーマンに出会い『お前はシャーマンになるべきだ!!』と言われ、しばらく修行し、山田に『もう帰れ』と言われたから帰って来たのだと。
その男性が、『この世の全ては小人が働いて動かしている。自販機も小人が働いている』と言っているんだとか、
一緒に海に行き、海を見ながらずっと絵を描いていた男性の絵を見たら、キリンや異世界生物やら、海と全く関係ないものを海を見ながら一生懸命描いていた話とか、
立ち話の数十分で、色んな濃い不思議話を繰り広げて女性は去って行った。
私はトキメキながら爆笑しながら聞くだけだったけど、初対面で1分も経過しないうちにその話を弾丸でしたその女性は相当面白い素敵な人だったな、と思う。
人生でその人に逢ったのはその瞬間だけだけど、この話をずーっと覚えてるから、
使い神様だったんだろうなと思う。
とにかく、木霊はいるんだよって。
今夜、トトロを見てこの話をまた思い出した。
トトロのあの感覚は、とても懐かしい。
毎回、あるかもないかも分からんような遠い記憶の懐かしさに泣ける。
ジブリには人間が忘れた大事な感覚がいっぱい詰まっている。
ジブリの浄化力は天晴れ。