Record.77 霊界大戦 vol.40 ●内科医呪術師 ●人間じゃないお客さん
● 内科医呪術師
私は作業着屋で働きながら、夜はリラクゼーションサロンで働いていた。
11時から20時は作業着屋、22時から3時までサロンで働くという謎の過酷労働。
そこで仲良くなった社員女子も、これまた霊感が強い子だった。
新しく出した京都店の話をよく社員女子が話していた。
スタッフの女の子で問題児がいるらしかった。
そのスタッフAさんが来てから、魔物が憑いたおかしな客がよく来るようになったと話していた。
京都だから魔物が多いのかなあ?と言っていたが、聞けば聞くほど引っ掛かった。
Aさんが働きだしてからスタッフ全員が次々と熱を出し、体調が悪いらしい。
そのスタッフAさんは最初はまともだったけど、スタッフFさんと関わり出してからおかしくなっていると言う。
聞けばFさんはすでにお店は辞めているらしく、おかしな辞めかたをしていったらしい。
Fさんがいた前の店も、スタッフ全員体調がおかしくなりお店はつぶれたんだと話していた。
ん~~~匂うぞう~~~(ー_ー;)
となった私は、スタッフAさんにハマってる占い師とかいないか聞いてみてと、社員女子に頼んだ。
後日、社員女子がAさんに聞いた事を話してくれた。
『Fさんに紹介された人で凄い人がいるらしくて、その人のとこに通ってるって言ってたわ。占い師じゃなくて、内科医らしいねんけど、実さんが言うてたダウジング?使って、占いみたいな事してくれるねんて。願いも叶うし、悪いもんも取ってくれるって言うてたで』
野沢さんのスピリチュアルカウンセラーと同じやり方だった。
呪術師が、医者の中に紛れてるって事に戦慄を覚えた。
野沢さんの情報を元に色々調べた時に、飲食店や浄水器販売や色々な事業に手を出しているのは知っていたけど、医者にもいるなんて……。
スタッフが熱を次々出すのは、間違いなくこの呪術師のせいだと思った。
私は社員女子に呪術の話を説明した。
状況が状況なだけに、社員女子も『そんな事あるんや………怖~( ̄□ ̄;)ほな、絶対この件はそうやん…』と言った。
『Aさんには…なるべく関わらない方が良いよ。でも…私が気付いたから呪術が跳ね返るはずだから……Aさんは自然と辞めて行く気はするけど…』
『わかった。極力関わらないようにするわ。そういやAさんは、この店舗に来たいって言うてたなあ~』
『ヽ(ヽ゚ロ゚)ヒイィィィ!やめてやめて、来させんといて。来たら大変な事になるっ』
『せやな。わかった!』
社員女子が霊感がある話が分かる人で、本当に良かった。
こんな境遇だけど、神さまがちゃんと適材適所でキャスティングしてくれてるのが本当に有難い。
次の日には早くも、予想どおり、Aさんは無断欠勤をしたらしくそれから店には来なくなったと、社員女子から後日報告があった。
私は個人として呪術組織に攻撃されてるけど、呪術は世の中にも思いの外蔓延していていて、呪術と気付かずにおかしくなっている人が本当は沢山いるのかもしれない……と、危機感を覚えた。
●人間じゃないお客さん
ある日、お客さんで『に、人間じゃねぇぞ、こいつあ( ; ゜Д゜)』という女性が来た。
色がめちゃくちゃ白く、目はかなり離れていて鼻は低く唇はめちゃくちゃ薄い。
見た目だけでも宇宙人だったけど、エネルギーに違和感。
いや、一応人間の女性として来ているけども……( ; ゜Д゜)ギリギリじゃないか?
施術中、その人は一切喋らなかった。
体を触っても精気を感じない。
喋らないし、ピクリとも動かないので途中から人形に見えて来た。
ちょっと、エネルギー送ってみよう…とエネルギー送ると、全く手応えがない。
ブラックホールに吸い込まれて行くみたいにキリがない感じ。
真言を唱えてみる事にした。
すると、体の真ん中から魔物的なものが出て来た。
憑かれてただけなのかな?………とりあえず祓っとくか……とお祓いモードに切り替え施術していた。
女性の体から、魔物が次々と出て来た。
もうなんやよう分からん、魑魅魍魎?妖怪?
小さいのんから大きいのんまで、止めどなく出てくる。
なんだこりゃ( ̄□ ̄;)!!
もはや、この女性に憑いてるとかではない。
この女性に魂はなく、ただの歩く魔界の入口だ。
やればやるほど魔物が炙り出されてしまう。
個室が魔物でパンパンになって参観日の保護者みたいになってきたので、私は諦めて普通に施術する事にした。
溢れ出た魔物達は、見た目よりは害はないようだけど……よう分からん。
だけど施術の終わりかけに、ある視線に反射的に気付いた。
女性客の頭の横に、大きな蜂の顔がこちらを見ていたのだ。
蜂人間みたいな存在が私を見ている……(;゜∀゜)
呪術の蟲でもなさそうだけど……めちゃ見てる。
初めて見た。なんじゃありゃ(;゜∀゜)
この頃は、蜂に見えただけかな?私の勘違い?と思っていたけど、数年後に判明したのは、これは蜂型の宇宙人だったという事。
とある霊感が強いお客さんと宇宙人の話になって、その人が、『人間のフリして街を歩いてますよね……私、見ちゃいましたもん…顔が蜂の宇宙人……』そう聞いて、『あ!私も蜂のやつ見た事ある!』となったのだった。
なんだ、宇宙人だったのか…となったけど、善良なタイプの宇宙人ではないことを目撃した私達は共通して感じていた。
そしてその蜂宇宙人が、とんでもない理由で数年後に再びやって来るとはこの時に想像できるはずもなかった。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?