カモメカモン
仕事前に公園の川沿いの手すりで、朝ごはんのパンをかじろうとしてたら、カモメが一羽飛んで来て旋回し出した。
最初は気のせいかと思ったけど、何度も旋回し、私の前に来るとめっちゃ目が合う。
あきらかにこちらを見ている。
なるほどパンが欲しいのだね君は、ええ私は空気読めますとも。
パンをちぎって、カモメの旋回のタイミングに合わせて放り投げると、
カモメたん見事キャッチ!
おおおお!
良きかな~。
ところがそれを機に、とんでもない数のカモメが集まってきて私の目の前を旋回しだした。
目のまえを通り過ぎるカモメとめっちゃ目が合う。
カモメの羽ばたきで、顔に風を感じる勢いだ。
ドライアイ~~~~。
カモメと目が合うなんて生まれて初めてではなかろうか。
しかし、数が多いぃぃ~~~~~~~~迫力~~~~~。
パンをちぎって投げる準備をすると、カモメがちょっと羽ばたいて滞空しながら私に、
『今だ!投げてくれ!』って目を合わせてくる。
タイミングを計りながらパンを投げるとカモメ先生は見事キャッチする。
同じカモメは見分けようがないから、とりあえずタイミング合うカモメに向かってパンをちぎって投げつづけた。
途中から、
『これ何、なんか凄くね? あたしカモメ使いっぽくね?』
アハハハハー!つって、
仕事遅刻するギリギリまでカモメにパンを投げた。
結果、ウインナーパンだったはずの私の朝食は、気付くとただのウインナーになっていた。
私のウインナーパンが剥げ散らかして、もはやただのウインナーになったのをカモメは素早く察し、
次々と手すりに止まり始めた。
賢すぎるなカモメよ。
パンの恩義か、かなり近い場所からウインナーだけ食べる私を見守ってくれた。
私は、カモメ使いおばさんになろうと思います。