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ANT入門以前の雑感


前置き

夏のボーナスでパーツを買い揃えて ANT を組めるようになったので、実戦で使えるようになるまでひたすら一人回しを始めようと思いましたが、その前に、より効率的な一人回しができるよう、デッキを眺めた感想をメモがてら記事に書いていこうと思います。

一人回しした感想は後で別の記事にて書こうと思っています。 今はとりあえず座学でデッキ理解を深められればと。

よく理解しないまま書いているのでツッコミどころは多いと思います。 指摘してくれると非常に助かります。

なお、筆者のコンボデッキ使用歴ですが、モダンの緑トロンやパイオニアのロータスコンボを握った経験がある程度で、コンボデッキの経験は正直少ない方だと思います。 非コンボデッキプレイヤーから見た ANT がどういう風に見えるか、というのも楽しんでいただければと思います(一応、現在モダンで握っているカルドーサレッドもコンボデッキっちゃコンボデッキですが、初手オールインのリカバリー手段が無いデッキなのであまり参考にはならなそうです)。
またレガシーの経験ですが、最初に組んだのはエルドラージストンピィ、それからグリクシスデルバー(死儀礼がいた頃)や青赤デルバー(表現の反復が使えた頃)なんかを回してきて、現在は青黒リアニを握っています。とはいえ普段はスタンダードをやってるプレイヤーなので、レガシーはそこまで詳しくないです。

以上、前置きでした。

参考資料

本題に移る前に、今回 この記事を書く際に参考にしたコンテンツを軽く紹介します。

それでは本題に移ります。

そもそも ANT とは

レガシー環境に存在するコンボデッキで、キーカードである《むかつき/Ad Nauseam》と、エンドカードである《苦悶の触手/Tendrils of Agony》の頭文字を取って名前をつけられているデッキです。

レガシー特有のマナ加速を連打した後、何らかのリソース補充カードを経由して更に大量の呪文を唱え、最後は「このターンに唱えられた呪文の数だけコピーを作る」ストームという能力を持った呪文(主に《苦悶の触手》)を唱えることで勝利します。

レガシー環境には同じストーム系デッキとして TES (The Epic Storm の略)というものもありますが、今回は特に触れません(というか筆者が ANT と TES の違いを よく分かっていないのが正直なところです。 《渦まく知識》や《思案》といったドロソを積んでるのが ANT っていう非常にふんわりとした理解です)。

さて、先ほど ANT のキーカードとして《むかつき》の名前を出しましたが、実際のキーカードはそうではないというのが筆者の認識です(というか実際の対戦でも《むかつき》を唱えて勝つケースは多くないという話です)。

では実際のキーカードは何かというと、《ライオンの瞳のダイアモンド》と《冥府の教示者》の組み合わせです。

無から3マナを生み出せる代わりに手札を全て捨てなければいけない《ライオンの瞳のダイアモンド》のデメリットを、手札がなければ好きなカードをサーチできる《冥府の教示者》と組み合わせることでメリットに変換し、そこからリソース補充手段(《むかつき》や《炎の中の過去》など)やエンドカード(《苦悶の触手》など)につなげていきます。

その際、普通に《ライオンの瞳のダイアモンド》を設置して起動、とやると《冥府の教示者》を捨てなければいけないため上手くいきませんが、「《ライオンの瞳のダイアモンド》設置 → それ以外のマナから《冥府の教示者》をキャスト → キャスト後、優先権を放棄しないで《ライオンの瞳のダイアモンド》を起動」という手順を経ることで、手札を全て捨てて《冥府の教示者》の暴勇条件を満たしつつ、《ライオンの瞳のダイアモンド》から出たマナを《冥府の教示者》でサーチしたカードを唱えるために使用する、という動きが可能になります。

まだ一人回しを始めていないので、この2枚が どのくらいの頻度で手札に揃うかは分かっていませんが、一人回しする際は基本的に この2枚を探しに行く感じになるのかなと思っています。 もちろん別ルートはあるでしょうし、引き出しは多く持っておくべきなんでしょうが。

デッキレシピ

それでは具体的にレシピを見ていきます。

今回 組んだレシピ

今回買い揃えたのは、以下のレシピです:

土地 16
4 汚染された三角州
2 霧深い雨林
1 新緑の地下墓地
1 Underground Sea
1 Volcanic Island
1 Tropical Island
1 Badlands
1 Bayou
1 迷路庭園
1 大音声の劇場
1 島
1 沼

呪文 44
4 渦まく知識
3 思案
2 強迫
2 思考囲い
3 夏の帳
2 苛立たしいガラクタ
4 ライオンの瞳のダイアモンド
4 水蓮の花びら
1 金属モックス
4 暗黒の儀式
2 陰謀団の儀式
1 資源の浪費
4 冥府の教示者
2 燃え立つ願い
1 願い爪のタリスマン
1 鏡に願いを
1 ガイアの意志
1 炎の中の過去
1 むかつき
1 苦悶の触手


サイドボード 15
2 耐え抜くもの、母聖樹
1 蒸気の連鎖
1 破壊放題
3 沈黙の墓石
3 激しい叱責
1 削剥
1 ぶどう弾
1 鏡に願いを
1 精神の願望
1 精霊の噴火

https://gist.github.com/gintenlabo/0270962011605c090d78b43f7f15ad66/6ad573b1c8315a7e72f16d4b894d62a27d7f921e

ANTを組もうと思い立ってから晴れる屋のデッキ検索で ANT を調べましたが、デッキ非公開となっているものが多く、複数のリストを比較して自分に合いそうなものを選ぶことができなかったため、とりあえず《ライオンの瞳のダイアモンド》を注文した時点での最新のレシピを完コピしています。

見た感じの特徴としては、《燃え立つ願い》を採用していることが大きいでしょうか。 個人的には《燃え立つ願い》を使ったリストは使いこなすのが難しく思えたのですが、他に良さそうなレシピもなかったため、一先ずはこれで一人回ししてみようと思っています。

以下は各カードの雑感です。

土地

4 汚染された三角州
2 霧深い雨林
1 新緑の地下墓地

フェッチランド。 マナ基盤が安定する、《渦まく知識》でライブラリーに戻した後のシャッフル手段になる、《陰謀団の儀式》のスレッショルドに貢献する、といった点から採用はマストでしょう。基本の《島》《沼》の両方にアクセスできる《汚染された三角州》は4枚は確定、残りは2色土地との兼ね合いになるんでしょうが細かいことは分からないです。

1 Underground Sea
1 Volcanic Island
1 Tropical Island
1 Badlands
1 Bayou

デュアルランド。 これも種類に採用理由はあるんでしょうが、細かいことは分からないです。

1 迷路庭園
1 大音声の劇場

諜報ランド。 デッキトップ操作は強いし墓地が肥えるのも偉いです。 組み合わせが青緑+黒赤なのも理由はありそうですが、細かいことは分かりません。

1 島
1 沼

基本土地。 《不毛の大地》への耐性をつけるために必須です。 これらに加えて《森》も採用してるデッキもあるようですが、今回のレシピでは不採用でした(理由はよく分からなかったです)。

ドローソース

4 渦まく知識
3 思案

レガシーでは定番のドロソ。 それぞれ《Ancestral Recall》《悪魔の教示者》と言っても過言ではありません(過言です)。
自分の知っている ANT はもっとドロソを入れてるイメージがあったので、7枚はちょっと少なく感じました。 恐らくですが、他のパーツに枠を取られてるのと、環境的にゆっくりドロソを回してられないんだと思います。
使い方は詳しく書くと記事1つ書けてしまうので、今回は割愛。

妨害

2 強迫
2 思考囲い

ピーピングハンデスです。 1ターン目に唱えて相手を確認したり、仕掛ける直前に唱えて前方確認したりします。
相手を特定するためだけにハンデスを使うのは弱いと教わったので、恐らく仕掛ける直前に唱えるのでしょう。 枚数も少ないですしそんな感じがします。

3 夏の帳

妨害に対する妨害。 1マナの《謎めいた命令》です。
基本的には万能ですが、打ち消されなくなるのは呪文だけなのでストームの誘発に対する《もみ消し》には無力なこと、墓地のカードは対象に取れるので《外科的摘出》には無力なこと、などが強いて挙げれば弱点です。
とはいえ強いです。 枠があれば4枚入りそう。

2 苛立たしいガラクタ

モダホラ3からの新戦力。 ピッチスペルを封殺します。
効かない相手にはドローに替えたり《鏡に願いを》の協約コストに充てたりできるので腐らないです。 枠があればもっと増やせそうですね。
自分の《ライオンの瞳のダイアモンド》《水蓮の花びら》といった0マナファクトとはディスシナジーですが、先に0マナファクトを置いてから設置すればいいだけの話なので問題にはならなさそう(ストームも稼げますし)。
《鏡に願いを》のサーチ先を打ち消してしまうのは注意が必要ですが、その点は協約コストに充てることで解決できますね。 腐ってた打ち消しが鏡に飛んでくる可能性は高そうですが…。

マナ加速

4 ライオンの瞳のダイアモンド
4 水蓮の花びら
1 金属モックス

0マナのマナファクトたち。
《ライオンの瞳のダイアモンド》は先ほど紹介した通り《冥府の教示者》とのシナジーが強力ですが、それ以外のサーチカードや、最悪ドロソなんかとも組み合わせて使えるので、このデッキでは強く使えそう。
《水蓮の花びら》は癖がないマナ加速で、フルタップして《むかつき》を唱えた後なんかに重宝しそうです(フルタップで《むかつき》を唱えるのが強いかどうかは知らない)。
《金属モックス》はマナ加速として使うとアド損が痛そうですが、刻印しないことでストーム稼いだり、《鏡に願いを》の協約コストに充てたりできるので、1枚なら問題なく活用できそうです。

4 暗黒の儀式

黒マナが2マナ増えるインスタントです。流石に4枚固定っぽい。

2 陰謀団の儀式

通常時は黒マナが1マナ、スレッショルド達成で黒マナが3マナ増えるインスタントです。 個人的には4枚あっていいと思うんですが、このリストだと2枚ですね。 環境的にスレッショルド達成が難しいのでしょうか?

1 資源の浪費

土地を生贄にしてマナ加速できるエンチャント。
類似のカードとして《汚物の雨》がありますが、こちらは1マナ重い代わりに「先置きできる」「黒マナ以外のマナを出せる」「《鏡に願いを》の協約コストに充てられる」といった利点があります。
恐らくですが《燃え立つ願い》を採用してる関係で色マナがカツカツなのでこちらを採用してるのだと思います。

サーチ

4 冥府の教示者

ANTにて最強のサーチカード。 間違いなく4枚固定。
場合によっては暴勇してない状態で手札のマナ加速を増やすために使ったりすることもあるらしいです。

2 燃え立つ願い

サイドのソーサリーを持ってこれるカード。
持ってくるのは主に《鏡に願いを》《精神の願望》辺りでしょうか。
帳やライフゲインなどで《苦悶の触手》が効かない相手に対して《ぶどう弾》《精霊の噴火》を持ってくる使い方もあるし、致命的な置物を割るのに《破壊放題》を持ってくるのも便利そうですね。
一方でマナ基盤に負担をかけるらしく(まだ実際に回していないのでどの程度の負担なのかは正直ピンと来てないですが)、不採用のリストも多いという話です。

1 願い爪のタリスマン

2+1マナで万能サーチができるカード。 相手に渡してしまうデメリットは勝負を決めるターンに起動するのであれば問題になりません。
先置きできるのも強そうですが、割られるリスクと天秤に掛ける必要がありそう。

1 鏡に願いを

協約することで4マナ以下の呪文をタダで唱えられるサーチカード。
主な相方は《ガイアの意志》で、《ガイアの意志》によって墓地から唱えたときには《苦悶の触手》をサーチする感じでしょうか。
また、マナは大量にかかりますが、協約せずにサーチしてもギリギリ使えそうです。流石に滅多に使うことは無さそうですが。

リソース補充手段

1 ガイアの意志

墓地のカードを再利用できるようにするカード。
基本的に《鏡に願いを》から使います。
土地も置けるのが地味に強そうですね。
また、一人回しする際は、これが解決されたときは自身の能力で追放される(打ち消されたときは墓地に行く)のに注意が必要そうです。

1 炎の中の過去

墓地のインスタントとソーサリーを再利用できるようにするカード。
ガイアの意志とは違って土地やマナファクトは再利用できませんが、墓地以外から唱えたスペルは普通に墓地に落ちること、これ自身がフラッシュバックを持っているので相手の使ってくる打ち消しに強い/新たに墓地に落ちたカードを再利用できる、といったメリットがあるので、状況によって使い分けが肝要そうです。

1 むかつき

ライフと引き換えに大量のアドを得るカード。
デッキ名になっているカードですが、5マナなので《鏡に願いを》経由でキャストできない、めくれるカードは運次第なので不確実さが残る、といった弱点があり、使い勝手は良くなさそうです。
とはいえ、こちらには「墓地を使わない」という強みがあるので、対人だとお世話になるケースも多そう。 とはいえ一人回しでは封印しておくべきですかね。

フィニッシャー

1 苦悶の触手

9回スペルを唱えてからこいつを唱えることで勝利します(もちろんフェッチなどで相手のライフが減っていれば、事前に唱える必要がある呪文の数は少なくなります)。
たまに延命のためにストームが足りてなくても撃ったりするらしいです。
《もみ消し》《狼狽の嵐》《夏の帳》なんかが弱点です。 帳回避のために《ぶどう弾》を(《燃え立つ願い》経由でサイドボードから持ってきて)撃つこともあるらしいです。 相手のライフが多すぎるなどでストームが足りなそうなら《精霊の噴火》を(サイドボードから持ってきて)使う場合もありそう。

サイドボード

とりあえず一人回しをひたすらするように言われてるので、割愛します。
ウィッシュボードについても先程までの説明で触れてるので多分大丈夫でしょう。

不採用カード

採用することで《不毛の大地》系デッキに対して有利になるようです。
参考にしたリストでは不採用でしたが、正直採用していいと思っています。
その場合は色マナが厳しくなるので《燃え立つ願い》の採用を控える感じになるのではないかと思っています。

Pair o' Dice Lost

最悪でも0マナカード全部と2マナカードを回収できるアドバンテージ源、ダイスの出目次第では好き放題できます。
恐らくですが環境的に墓地対策がキツいので不採用なのだと思います。
インスタントなのでサイドに置いて《燃え立つ願い》で持ってくることも出来ないですしね。

願い

このターンに限りサイドボードの任意のカードを1枚プレイできるようにするカード。
インスタントなどを使えるのは強いですが、《燃え立つ願い》と違って1マナ重く、手札に入らないため仕掛ける前のターンに予め撃てない(あと母聖樹の魂力も使えない)、インスタント等も使えるとなるとサイドボードに置いておきたいカードが増えすぎてサイドボードを圧迫する、といった理由から使われてないのだと推察します。

終わりに

これくらい理解できてれば一人回しに支障なさそうかなと思ったので、そろそろ終わりにします。

回してるうちに気づくこともあると思うので、一通り回してからこの記事を見返したときに どんな感想を抱くか今から楽しみですね。

繰り返しになりますが、この記事内容にもしツッコミどころがあるなら、指摘していただけると大変助かります。

それでは次回、一人回し編を(もし書けたらですが)お楽しみに。

回してるうちに気づいた小ネタなんかも書けるといいですね。

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