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ミケネコ探偵 京都不倫旅行編④

 時間は深夜1時

 女を乗せたタクシーはものすごいスピードで走っていく。

 僕達も離されないようについていく。

 もう終わりが近いので、バレるリスクよりも見失うわけにいかなかった。おそらくあれは尾行はバレていたと思う。

 女のタクシーは信号を無視して、違反速度で走っていく。

 なんとか食らいつく。バレるとかを心配してる場合じゃない。

 青は加速 黄色は進め 赤は注意して進め

 こんな状態である。

 本当に2度とこんな事はしないと誓う(すみませんでした)

 女のタクシーが高速に乗りさらにスピードを上げる。調査員の乗ったタクシーはもうついてこれていない。どうやらETCカードがなく、料金所で完全においてかれたようだ。

 念の為ゆっくりついては来ておくように指示を出す。

 もう僕達2人しかいない。

 必死で食らいつく。

 車はほとんど走っていない

 相手のスピードがガンガン上がっていく

 常に130キロである

 その後ろを同じスピードでずっとついていくのだから怪しいに決まっている

 覚悟を決めて追う

 1時間程走って女のタクシーがとある駅で無事停車した。

 ようやくだ。終わりが近い。

 ここからは徒歩で女が入った家を遠くから確認するだけでいい。調査の成功がもう目の前である。

 乗ってきたレンタカーを離れた所へ隠す。

 もうこの車は怪しすぎる、使えない。運転してくれた後輩に車で離れておくように伝える。

 僕が電柱の影から女がタクシーから降りるのをいまかいまかと待つ。

 もうすぐで終わる。

 長かった。

 この2日で寝れたのなんか何時間だろう

 食べた食事はどれだけ少なかったろう
 
 歩いた距離は何十キロになったろう

 早く降りてこい

 ヤサを突き止めて終わりだ

 終わったらビール飲もう

 焼きそば食べたい

 なんかすごく考えちゃうな

 ゾーンにでもはいったのか

 まるで数分が何十分にも感じる

 …

 …

 ん?

 いやほんとに何十分もたってるよ?

 まだ?

 女がどうやら酒の飲み過ぎで降りれないようだ。時間がかかっている。

 最後まで手間をかけるやつらだ

 そうこうしてるうちに調査員の乗ったタクシーまで今更到着してしまう。

 調査員が降りてきて合流する

 徒歩が2人がかりになり、安心感がます。タクシーの運転手さんもお疲れ様。

 早く降りてこい、ばっちり尾行しt…




 目を疑った




 女が降りないままタクシーが動き出したのだ。

 酔いつぶれて家の前までタクシーで行くつもりだ。

 夜中の3時、他にタクシーなんて待機してない

 レンタカーは離れた所に置いてある…

 あわてて走って追いかけるがもちろん間に合わない、これまでの苦労が水の泡だ…




 その時である



 レンタカーを遠くに置いてきた後輩が機転をきかし、先程遅れて到着した調査員の乗ってきていたタクシーを捕まえていた!

 どうやら調査員のお金が持ち合わせがなかったらしく、免許証を預けて調査が終わったら払うつもりで待ってもらっていたらしい。

 迷惑かけてすみませんでした!
 
 だがナイス!

 タクシーの運転手も事情をすぐさま察する。

 かっこよかったです!

 そうして無事に女のヤサを確認

 こうしてまる2日の不倫旅行調査が終わった。

 ヘトヘトになりながら3人で祝杯を交わした。
 
 これからまた頑張って会社を立て直そうぜ!

 そう3人で奮起して飲んだあの時のレッドブル

 美味しかったな

 とても刺激的な経験をさせてもらった

 でも結局会社は倒産して、僕はペット探偵の業界へ足を踏み入れる。

 そのおかげでさらにいろんな出会いや経験をさせてもらった。





 少し昔を思い出して

 レッドブルが飲みたくなった


 

 ミケネコでした

 

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