ミケネコ探偵 京都不倫旅行編③
次の日
早朝に目を覚まし朝6時には監視体制に入る。
眠い、早くでてきてくれ
一緒に観光させてもらうから
未来日記には二条城が書かれている
行ってみたかったのよあそこ
そう3人で話しながら監視していると朝の9時頃に対象達がホテルを出てきた。
そう対象達である
横には昨日見たことない女と一緒だったのだ
なんで?いつ?
予想外の出来事にあわてながら尾行を始める。設置しておいたカメラを確認すると、対象がホテルを出てくる⑳分前にホテルに入る女が映っていた。
どうやら朝に合流したらしい。
社長に伝えると、必ず証拠を撮るように釘を刺される。緊張感がでてきた。
まぁ昨日よりも女がいる分歩くペースも落ちるだろう、なんてことはない。
その日はまず二条城へ向かっていった。
日記通りである。アホである。
しかしここで問題が起こる
二条城は広いため、潜入が必要だがチケットの売り場はかなり混んでいて対象達を見失ってしまった。
あわてて追いかけて二条城を捜索するが、見つからないまま出口に来てしまった。
まずい、また見失ってしまった、
だがもう二条城をでたということは考えにくい。観光に来ておきながら走って回った僕達よりも早く出ていくわけがない。
考える
二条城の入り口付近に追加料金を払わねば入場できない場所があった。おそらくあそこだ、あわてて戻り建物の下駄箱を確認すると対象達の靴を発見し、安堵する。(探偵はそういう身につけてる小物をしっかり把握してますよ。心当たりのある方はお気をつけて)
対象達が出てくる
対象達が二条城を後にすると次はバスと徒歩で観光地のお寺(名前は忘れた)に向かい、そこでものんびり観光している。
しかし、手も繋がない。証拠として価値がない動画ばかり。
なんだかこちらものんびりしてくる
昨日と同じようなパターンでまた気がゆるむ。
本当に悪いクセである。
この次はどこ行くんだろうなと3人で予想をしていた。
対象達が出口へ向かう。
離れた距離から尾行する。
出口手前で対象達がすぐ横のタクシー乗り場へ曲がる。
まずい
走って僕達もタクシーへ向かうが対象達が乗ったタクシーが発進してしまう。
僕達もタクシーを捕まえドライバーに事情説明する、急いでほしいと懇願する。
ドライバーはやんわりと落ち着いて発進する。
品があって素敵だ。土地柄だろうか。
のんびりすぎて目眩がしてくる
やられた。
女が合流したからか2日目にして初めてタクシーを使われた。油断していた。
だがなんとかしなければ、
タクシーの運転手に事情を話して、これまでの対象達の観光ルートを伝えて相談する。
ここからわざわざタクシーの距離となるとおそらく銀閣寺ではないかとの事。
僅かな可能性にかけて銀閣寺へ向かう。
タクシーが止まる。
ここからは車は進めず歩くしかないとの事、結局対象達が乗ったタクシーは確認できず仕方なくタクシーを降りる。
諦めムードのまま銀閣寺へと向かう
仮にここにいたとして、この人混みから探すのは困難である。
なかなか密集していて服装等はよく見えない、見えるとしたら頭だけである。そんな状況ではむz…
いた。
見覚えのあるスキンヘッドである。
対象はスキンヘッドにヒゲの強面なのだが、昨日からの長距離徒歩により日焼けをしている。
帽子をかぶらずにいたため
スキンヘッドの頭が真っ赤っ赤なのである。
人混みのなか対象達を僕が見つけることが出来たのは真っ赤なスキンヘッドだったからにほかならない。
これが普通の髪型なら見つからなかっただろう。
昨日が4月では異例の炎天下でなければ真っ赤な頭は生まれていない。
こちらには未来日記
そして、神が味方しているのだ。
神(髪)に見放された男が
逃げられるわけがないのだ。
こうして無事に尾行を再開する。
その後は見失わないように常にタクシーを準備しながら尾行をした。もうあんなヘマはできない。
その後はピタリと張り付いて尾行をこなす。
いよいよ対象達が帰宅するようだ。
まず新幹線で小田原まで戻ると2人は居酒屋へ。
もう終電も無くなる。間違いなくタクシーで帰るはずだ。
タクシー乗り場でタクシーを捕まえておいて待機。レンタカーを用意してタクシー乗り場で待機。1人は居酒屋の出口で待機。
盤石である。
ここからは対象は捨てる。
相手の女の素性を突き止める。つまりヤサ割りだ。住処が分かればポストを確認して(ポストを開けるのは犯罪なのでやめてくださいね、やり方は秘密です)郵便物から名前を割り出す。
2日間の調査の詰めの部分である
2人がでてきてタクシー乗り場で熱いハグをする。バッチリ動画に収める。
ようやく色っぽいシーンを撮れた。小さくガッツポーズをする。
男と別れ女がタクシーに乗り動き出す。
僕達も動きだす。2人で1台のレンタカーにて尾行。もう1人はタクシーにて尾行を開始する。
計2台の車でついていく。
いよいよラストスパートである。
④へ続く