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ジモティー総決算!府中調布NIMBYライド~国立天文台~JAXA調布のマシマシてんこ盛りポタ (191021) 39.9km

丸紅も裸足で逃げ出す忌避施設の総合商社、府中市。隣の調布と合わせてNIMBYの宝庫だ。公営ギャンブル(競馬、競輪、ボート)、軍事施設、刑務所、墓地、空港。これらの施設の必要性は分かるけんども、俺んちの裏庭にはやめてくれよ

Not In My Back Yard → NIMBY。怖いもの見たさという意味では好奇心をそそるあるいみ魅力的な観光資源だ。いわゆるブラック・ツーリズム。今回その総力特集を組んだ

朝陽輝く是政橋

スタート地点は是政橋。多摩サイからのアクセスもよし、盲腸線の西武鉄道多摩川線でのんびりと輪行も悪くない。最初に向かうのは大東京綜合卸売センター。やっぱ武蔵の国府は府中だぜ。誇り高く大東京を名乗る。徳川家康の国替えでやっとこさ開発された江戸なんかぽっと出の田舎モンの集まりだ

垢抜けなさが魅力の大東京綜合卸売センター

地域の生活を支える市場で朝6時から絶賛営業中。ごちゃごちゃっと通路に商品があるれる市場内は、香港の旺角を彷彿させる異国情緒漂うB級ショッピングエリアだ。これまたぽっと出のドンキのわざとらしい圧縮陳列なんかメじゃないぜ。市場内で営業する舌のこえた市場関係者の台所、洋食屋バッビーノのオムライスは名物だ

その隣には、天然水を使ったビールが自慢のサントリー武蔵野工場。前もって工場見学を申しこんでおけば出来たての美味しいモルツがいただける気前の良いありがたい施設なのだ。天然水と聞くとありがたい感じはする。実際地下水を組み上げて「水を磨いて(濾過して)」使用している。言葉選びが秀逸だ

タダ酒をいただけます

横浜のキリンビールの工場は、ガイドのお姉さんにきいてみると丹沢水系の水とお答えいただくが、ようは横浜市水道局の水道水を使っているようだ。はっきり言わせるの可哀想なので空気を読んで理解したことを覚えている。ま、どっちでもいいけどね。正直あんま変わらんと思う

この二つはライドの一番最後にもってきてシメるのも大いにありだ

JRA東京競馬場

で東京競馬場へ、1レースぐらい心細い手持ち資金をとかしてみるのも乙だ。競馬開催期間でなければ、JRA競馬博物館によってみてもいいよ

近くの大國魂神社へ寄る。創業西暦111年とド偉い歴史を持つ由緒正しい武蔵国の守り神だ。お正月には50万人以上が初詣に訪れる地域屈指の人気スポットだ

願掛けした後は、旧甲州街道を東に向かい航空自衛隊府中基地、滑走路がない空軍基地だ。一瞬、何やってんだお前ら。丘サーファーじゃねえか。とツッコミを入れたくなるが、気象観測とか航空管制とか日の当たらない業務に邁進するがんばり屋さんだ。施設前にスバル製の無人機、三菱製のF1支援戦闘機、そして疑惑のロッキードのF104J要撃戦闘機が誇らしげに展示されているので写真に収めておくといい

府中基地自慢の三点セット

基地の裏に鬱蒼と木々が茂る国有地があり米軍が利用するという怪しげなパラボラアンテナがそびえ立つ。この辺はヤバい雰囲気なので無茶して踏み込むようなことはせずおとなしく記念写真をとるくらいにしておくべき

謎の秘密基地。武蔵野台地のエリア51だ

そして美術館通りというステキな道を通って府中刑務所へ向かう。目の前に東芝のエレベーター実験等があらわれる。東芝社員であらずんば人にあらずと言われる府中の制空権をガッチリと握っている

東芝様の城下町だ

府中刑務所の作業製品展示場を冷やかしに覗いてみるのもいい。受刑者が一生懸命作った製品が所狭しとならんでいる。そこから府中街道を北へ。大通りに面した裏門が見えてくる。この近くに三億円事件の現場が在るが、特に記念碑があるわけでも何もなくスルー。府中街道から右の脇道にそれると田舎風情が漂ってくる

武蔵国国分寺を訪問する。創建は奈良時代。やはり武蔵国の中心はここにあり。なんじゃ東京って?ぷっ。そこから小さな清流沿いの小径、お鷹の道へ入る。ここはチャリは押し歩きだ。そしてすぐに名水百選、真姿の池湧水群があらわれる。透き通った湧水が流れ出るここは訪れる価値のある場所だ

一年中水量豊かに流れ出る自慢の湧水

それからは国分寺崖線ハケの道沿いを東へ。途中で日立製作所中央研究所を水源に持つ野川に合流。ライトグラベルのガタガタ道が川沿いにはしる自然あふれる武蔵野公園、野川公園は気分爽快だ。そのまま野川沿いをハイカラタウン、ニコタマまでに下るのもツウだ

ここはあえてこだわりの郷土の英雄新選組組長近藤勇の生家跡をおとずれ、良家の子女や南蛮人のご子息が通うアメリカン・スクール・イン・ジャパン前を通り抜け多磨霊園に立ち寄る。バカでかい霊園にはセレブや政治家、歴史上の人物が数多く眠る。僕はソビエト連邦の英雄、リヒャルト・ゾルゲの墓を詣でた。今でも多くの人が訪れるのか墓石はきれいに清掃され花がたむけられていた

また野川までダッシュで戻る。水車経営農家を見学。近隣の農家からコメやそば、麦の精穀、製粉作業を行う請負業者だ。営業開始は1805年。冬場には養蚕を副業として行っていた働きやさんだ。ここのボランティアの懇切丁寧な説明は必聴だ

そして大沢の掩体壕を見てみる。その先は東京オリンピックの自転車競技スタート地点の武蔵野の森公園だ。わが東京ヴェルディに分不相応に立派な味スタもあるが今回はパスし、調布飛行場門柱でパチリ。天気のいい日には新中央航空の大島定期銀の着陸を眺めるのもおすすめ。風向きと時間をよく読んでおく必要があるよ

調布飛行場35滑走路

そして国立天文台三鷹キャンパスへ向かう。目玉は1921年稼働の第一赤道儀室。国の有形登録文化財だ。中にはドイツの名門カールツアイス社製の20cm太陽観測用屈折望遠鏡が配置されている。その他の見どころは天文機器資料館だ。実際に使用した設備が無造作に並べられた倉庫だが、今はなきボストンの名門Digital Equipment CorporationのRL02K-DCデータカートリッジ、容量はなんと10MB!とかヒューレット・パッカード社製5060Aセシウムビーム原子時計など掘り出しもんの興味深い骨董品が眠っている

10万年に一秒の誤差の精度を誇るが製造後数十年で倉庫で眠っている

で、Jaxa調布にも立ち寄る。でも展示物が少なく訪問の価値は少ない、僕の言ったことあるぜマップを一つ塗りつぶせるだけの価値。時間がなければ飛ばしてもいい。そんでいつも大繁盛の深大寺、名物深大寺そばが1500円位するのでパス。布多天神社で手を合わせ京王閣競輪場までくれば多摩サイに戻る。多摩川ボートによって是政駅へ無事帰還だ

ボートはなかなか熱いレースだぞ

見どころがてんこ盛りで一日かかってしまう。特に晴れた秋~春の日に肩の力を抜いてのんびりと回るのがおすすめだ


大東京綜合卸売センター
掘り出しモンたくさん
大東京の魅力あふれるショッピングセンターだ
地域自慢のサントリー武蔵野工場。モルツを買う金ないから金麦でガマンだ
武蔵国国分寺と楼門
自然あふれる武蔵野公園
近藤勇生家跡
DECデータカートリッジ10MB
カールツアイス社製65cm屈折赤道儀式望遠鏡1929年~
FJR710/600Sターボファンエンジン日本の技術を粋を結集した逸品(1971年)
JAXA調布の展示パネル

#銀輪日報

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