関西四都市自転車旅 221104-06
デイ・ワン 11/4(金) 天王山を制してみたが
京都駅08:45出発準備完了。気温15度。今回、市内観光はスルー。ただ折角久しぶりにオノボリしたので一ヶ所だけと清水寺詣で。表参道の三年坂は早くもオーヴァーツーリズム。南蛮人、和服で可愛く着飾ったシァオジエ、後はわいわい練り歩く修学旅行生がわんさか。お店の人たちもてんてこ舞いだ。みんな楽しんでくれよと何故か上から目線でやさしく見守った
紅葉が美しい境内から京都市街が見渡せる。わお、ゼッケー!ジス・イズ・キオト。ビュウチホゥ
鴨川河川敷の散策路を機嫌良く流す。アオサギ、コサギ、マガモ、ドバトを観察。いうほどカモおらへん。強いて言うなら俺様が一番のカモネギだ
その後はキオトの街を御池通りで右から左へガーッと駆け抜けるコース設定だが、都市計画が古すぎて意外と走りにくい。クソ狭い道にトラックやらダンプ、バス、タクシー、宅配便が競うように混走。しかも余裕で路駐あったりデスゾーン
碁盤の目の交差点毎に信号に引っかかりストップアンドゴーのノロノロ運転。なんかみんなピリピリして怖い。また自転車通行制限エリアがあり警察官に自転車降りてください!と怒られたりサイクリストにはわりと厳しい街だ
いまはどこの街も公式サイクリングマップを作ったり、サイクルラックや、空気入れを設置してチャリンコ推しなのだが京都はゼッテー違う。オノボリの皆様は、邪魔だから歩いて観光させてあげますねということなのだ。この交通事情じゃしょうがないよね
意外と時間がかかってしまったが早めの昼飯にはちょうどよい時間だ。俺の知っている唯一の京料理、天下一品ラーメン太秦店にピットイン
11:30には満席の人気店だ。はやっ。やっぱ京都の皆様方におかれましても人気のソウルフードなんだろうな。テーブル席でうら若き制服姿の女子高生2人組も仲良く美味しそうにその味を堪能されている。結構なことでございます。つうかお前らガッコーはどうした?
推しの野菜炒め定食を注文。野菜炒めは定番の味。もやし、キャベツ、ニラと豚バラをオイスターソースで炒めた定番の味。うまっ。今度自分でつくろう。看板メニューのこってりラーメンは安定の美味しさ。ごちそうさまでしたと合掌
渡月橋で少し休憩、ベンチに座って、ぽかぽか陽気にきれいな紅葉、ごった返す観光客を優しく眺める。持ってきた文庫本を広げてみるとなんかのんびり感、楽しんでる感あっていいもんだぜ
此処から先はサイクリングロードをかっ飛ばして大阪の街へ向かうだけ。渡月橋の先に京都府道801号、京都八幡木津自転車線が簡単に見つかる。専用サイクリングロード
きれいな多摩サイってな感じですれ違うローディの皆様へも気持ちよく挨拶しながらちょーゴキゲンにマッハ4で流す。このペースで進むとあまりにも早く到着してしまう。ちょっともったいねえ
本日のサブアトラクション、天王山を制し、天下にお伺いを立てよう。大山崎(おおやまざき)の町で無事、天下分け目の天王山登山口を発見、取り付く。平日なのにわりとハイキング客多め
旗立松展望台からは、それなりのゼッケーだが周りの木が邪魔して視界狭め。説明板には山崎の戦いは地峡である大山崎の淀川沿いが主戦場だ
尾張の英雄織田信長公をクーデターで殺害したクサレの明智光秀、臨時軍事政権は岡山から猛ダッシュで引き返してくる豊臣秀吉公をここで迎え撃つ算段
京都からチャリで走ってくると迎え撃つならたしかにここだよねって感じ。わかるわ。ぶっちゃけ標高270.4メートルの山頂で幼稚園児達が楽しそうに遊んでいる天王山はおまけ程度で勝敗の帰趨にはどーでも良かったんだって
天王山はたまたま山崎の戦いの近くにあったから有名になれたというのが実情みたい。無事に山頂を踏んで一時間強のハイキングをコンプリート。明智光秀は政権奪取後、13日間で志半ばで敗死したんだって、ヒトラー最後の13日間って映画よろしく、アケチ最後の13日間って自転車旅組めるかな?今度調べてみようっと
大山崎からは北河内自転車道経由で憧れの大阪の街を目指す。河川管理道路・災害用の緊急道路を兼ねたサイクリングロードはチョー快適なのですが、自転車をいちいち降りて押さないと抜けられないメンドクサイ自転車ドメが点在。ペースが乱れる。ピーカンの青空のもと淡々と漕ぎ続けブラックバス釣り客が多い淀川を一気に下る
16:54。陽の落ちるのが早くなりましたなぁと毛馬閘門で美しい夕日に向かって合掌。ここからは大川沿いに大阪の中心部まで大阪吹田自転車道線をたどる。公園をとおる遊歩道でなかなか景色いいな。大阪って水の街だね
ライトアップがきれいな中之島公園を散策、ウェディング姿の女性が写真を取っているのが絵になりますね。彼女の人生で一番幸せかつお綺麗なシーンなんだろうなあ。と、ぼーっと眺めた
アパヴィラホテル淀屋橋へチェックイン。2泊で11000円くらい。前日に予約したのだが、前日の朝の時点で2泊で7000円強だったが、ま、後で予約しようと夜見返したら11000円に値上がりしていた!相変わらずミスった
休日でも需要と供給によってダイナミックプライシングで値段が変わるんだね。多分空き室の残数で値段を再設定するアルゴリズムなのかな?ま、勉強になりました。イイ!と思った時に予約をキメないといかんのだな。全国旅行割が適用され、おおさかPAYのクーポン4000ポイントゲット
専用の駐輪場はなかったが、メルカリでゲットしたポンコツクロスバイクの真骨頂。そのへんの目立たんところにさり気なく地球ロックかけとけば大丈夫。手間ひまかけて盗んでバラしてヤフオクにだすほどリセールバリューはないし、酔っ払いのちょっと家まで借りるわ。という乗り捨てパクり需要さえ回避できれば無問題。こういうとき気楽だね
メシに行く前に大浴場でゆっくり、さっぱり。いや~気持ちよか。アパホテルは、顧客満足度は高くなるし、お金のかかる水回りの劣化を防ぎ、保守が楽になるということで個室のクソ狭いユニットバスよりも大浴場を設置して使ってもらうという方針なんだって。賛成!
晩飯はモダン焼きなるものを食べに行く。お好み焼きに焼きそばを載せたものだ。シグニチャーメニューのいか・エビ・ぶた・牛肉全部のせの風月焼きを発注。調子に乗ってスーパードライ生大とお代わりにアサヒの黒生ビールをいただく
クーポンって使ってなんぼの世界なのでつい気が大きくなってしまうね。第三のビールとか、発泡酒と違って久しぶりに飲むモノホンのビールはうめえわ!
デイ・ツー 11/5(土) 六甲山を踏み自転車を知る
早朝5時過ぎ、近くのすき家でTKGをいただく。納豆たまごかけご飯朝食を注文したのだが、白飯に合わせるのがたまご、納豆、味付け海苔と豪華かつなかなか忙しいメニューだ。阪神線に乗るため大阪梅田駅へ向かう。入り口がどこかわからずまちがえてJR大阪駅へ迷い込んだりして20分ほどロス。どこ?
なんとか地下へ向かう入り口を発見し無事乗車。兵庫・大阪県境の武庫川駅着。サイクリングロードを北上し宝塚の町へ
宝塚からは逆瀬川から六甲山を目指す兵庫県道16号明石神戸宝塚線に取り付く。交通量が多くクソ狭い直登路。ただローディ多めでみち間違っていないことがわかる。高級住宅街らしく標高を上げるに連れて家や車のグレードが上がっていく。なんか日本人同士でフランス語喋ってそうな雰囲気。ここでも支配階級は下々のモノを見下す暮らしなんだな
西宮カントリークラブを過ぎたあたりでバイパスとの分岐をすぎると一気にステキなヒルクライムに変わる。たのしー!10時過ぎに標高933メートルの六甲山山頂を踏む。天気良くゼッケーだぜい!そういえばと思って調べてみたら箱根峠846メートルより高いんだね。俺よう頑張った。自分を褒めてあげた
神戸の街までビャーって下ると北野の洋館街へ出た。予定はしていなかったがおっ!と思いつきで散策してみる。いやーここでもお金持ちは下々を見下ろして暮らしているんだね。やっぱり君たちもフランス語話者?
昼メシをくおうと思って定食屋調べておいたのだが全然見つからん。グーグルマップって都市部はきついな。ふらっと迷い込んだ中華街は芋洗い状態。お店には順番待ちの行列だ
屋台でなんか買って食べ歩きしたいと思ったが駐輪場がないし街の景観維持のためか地球ロックのお供のガードレールもなくチャリが邪魔でギブアップ
メリケンパークは青空のもとの~んびりとした雰囲気。ベンチに座ってぼんやりとクルーズ船の出港を眺めた。有名なBE KOBEのモニュメントで記念写真かと思ったが順番待ちで並んでるし、そもそも意味わからんのでやーんぴ。その大人気アトラクションからわずか30メートル。誰も気に留めない閑古鳥鳴く一見モアイ像?に見える神戸海援隊のモニュメントで記念写真、その方が俺にあってるよね
いやー、横浜の関内とか山下公園と同じ雰囲気だよね~。港町って感じ。でふと気づいたが、こんな観光地で俺様の求めるB級グルメなんてあるわけねぇ。いままで自転車で関内とか山下公園行って飯食ったことあるか?ねえよな。つうわけで昼飯パス。三ノ宮駅まで戻りリンコー
大阪南部の堺市駅着。チャリを組み立て、駅前の「あほや」でぺちゃ焼きなるものをいただく。たこ焼きの材料にもちを入れてペッチャンコにして焼くからぺちゃ焼きなんだって。注文したらボール状にまるめた材料を3つ、ワッフルメーカーみたいなヤツに挟んで焼いている。よう考えるわ。マヨとソースをかけて味はたこ焼きみたい。昼飯食いそびれた俺にはモチの腹持ちが良さそうでいい感じだった
駅からチャリで10分弱で本日のメインアトラクション第2部のシマノ自転車博物館へ。まずは5分ほどの映像をみる
ドイツのドライス男爵が開発したドライジーネ(1817)が自転車の始祖なんだって、いまでいうちびっこが自転車の練習がてら乗るキックバイクだ
その後1861年にフランスのミショー親子が前輪にペダルを直付けしたベロシペードを発明。1870年代には昔のクラシック自転車をイメージするとでてくる前輪がバカでかいオーディナリーがイギリスで発売
前輪を大きくすることによってスピードが出せてベストセラーだったんだって。しかし前輪が大きすぎてやっぱあぶねー
そのためペダルをまわす力をチェーンとギアで前輪を駆動させることで前輪が小さくてもオーディナリーと同じスピードがだぜるカンガルー号が1887年イギリスで発表された
同時期、チェーンで後輪を駆動するセーフティ自転車も開発された。前輪が小さく後輪が大きい。足がつきやすいので安全だというのがウリ
そして1889年に乗り心地改善のために車輪にゴムを貼り、前後の車輪の大きさを同じにし、ちゃんとブレーキもついているセーフティ自転車が発表され、これが自転車の原型になった
出来上がったモノをあとから見ると何じゃ簡単じゃんと思えるがそこまで突き詰められるまでには色々試行錯誤があったんだなぁ
あとは世界一周した自転車とか、自転車がところ狭し並んでいるけど解説がないし、コンテンツ少なめでなんか物足りない
オレはヲタだからまぁ幸せだったけど、大阪市内から電車で30分かけて訪れるにはビミョーな感じ。せっかくのシマノの企業博物館なんだからユーザーのヲタ向けにギアの技術的な解説とかが欲しかったよね
まぁこういうもの一人旅だから思うままにじっくり楽しめるけどチャリにまったく興味のない嫁さん連れでいったりするとお互いつまらない思いをしそうだ。やっぱ一人旅サイコー!
またリンコーで大阪駅までワープ。17時前にホテルに戻って大浴場でさっぱり。連泊にして良かったよ
多分今回を逃すと一生行くことがないと思った「なんばグランド花月」へ。御堂筋をチャリで南に行けばなんとなくわかった。駐輪場は周辺に何箇所かありチャリンコをとめ、一升瓶のプラスチックケースに座るなんかいい感じのジャンボ酒場へ
オススメの本場大阪もっちり太麺のソース焼きそばのオムそばと唐揚げ、生大ビールと角ハイボールを頂戴する。オムそばは焼きそばをオムレツでくるみマヨソース鰹節で味付けしたもの、うまいけど飽きてきた。名古屋は味噌がベースだけど、大阪ってマヨソース鰹節が味付けの基本だね。おもろいわ
そして「なんばグランド花月」へ今日は満席だ。予約しておいてよかったよ。皆がするように入り口や本日の公演内容の掲示を写真に取って着席。前半一時間は漫才。面白い。テレビて見るよりいい雰囲気。これがライブ感ってやつ?来てみてよかったよ
休憩をはさみ、後半は吉本新喜劇。これが全然つまらん。でも周りの観客の皆様はいちいち繰り出されるわざとらしいギャグに大ウケ、なんか笑いのツボが違うのかな。わざわざお金払って見に来る人達だからね。さっきのシマノ自転車博物館と本質は一緒だね。ヲタにはたのしいけれど、基本興味のないニワカにはビミョーということだ
いやー成功も失敗も何事も経験だ。今後テレビで見るたびに、オレ、行ったことあるんだぜと思い出せる良い経験でした
デイ・スリー 11/6(日) 暗越奈良街道酷道308号を越え日本最古の道へ
近鉄奈良線枚岡駅からその筋のマニア雑誌には必ず出てくる憧れの暗(くらがり)峠に取り付く。いきなし激坂の証、ポアルージュ加工された坂道がお出迎え。すぐに諦めて自転車を押して登った
いままで攻略できなかった激坂はなかったけどこれにはまいった。ぜんぜん攻略できそうにないよ。ログ解析してみると2.7キロで386メートルの獲得標高。平均9.2%、最高23.9%のキングオブ激坂。ほとんどハイキング。ふと振り返ってみると生駒山地の影から大阪の街が朝日に包まれはじめて美しい光景が広がっていた
いやー、敗退してはじめて気がつく景色ってあるんだね。必死こいて登っていたらゼッテー分からなかった。これからも、負け戦でも腐らずそこから見れる景色を探して楽しもうっと
早朝にも関わらずハイキング客や山岳ランナーとご挨拶、こんなとこ走ろうなんて本当に尊敬するよね。途中、松尾芭蕉先輩の句碑があった。「菊の香にくらがり登る節句かな」色んなとこ旅してる人だね
そしてチャリンコのりには有名なインスタ映えスポットで記念撮影。自転車ではゼッテー無理ゲーな場所
頂上手前で「もう少しだから頑張ってね」とまさかの手入れの悪そうななんちゃってルックMTBのりの一見普通のおっちゃんがギアをギシギシいわせ駆け抜けていった。すげー信じらんね。やっぱ自転車ってエンジンが大切なんだな。奈良県境の峠付近は石畳。こんなみち車でも走りたくないわ。峠の下りは霞ががった奈良盆地が広がるなかなかの景色をビャーって駆け下りた
ここ南生駒駅からズルしてサクッと奈良までリンコー。今回は積極的にリンコーを活用して美味しいとこだけ走るのも旅のテーマだ。まずは景気づけに奈良観光しとこうと東大寺南大門を訪問した
奈良名物、鹿せんべい200円が売っていたのでせっかくだから体験してみようとおばちゃんに「これ僕も食べれます?」と聞いてみたら、「コロナだしやめといてー」といわれた
10枚ほどの薄いせんべいが紙の紐で束ねられている。さて鹿さんに一枚ずつあげて美味しく食べてくださいねというやさしい気持ちでいたら、いきなり周りの鹿が集まってきて襲われた。おまえら落ち着け!ガブガブ噛みついてきておっかないので地面に放り投げて終了。その間5秒。その後は知らんぷり
おまえら全然可愛くねえ。しかしこれだけ食欲旺盛なのに数メートル離れたおばちゃんの屋台に売り物として積んである鹿せんべいは襲わないのな。お前ら屋台のおばちゃんとまとめてグルだろ?やっぱオレってカモネギ?初日の鴨川がフラッシュバックした
そして本日のメインコンテンツ。案内板には、山の辺の道は史実に残る我が国最古の道なんだって。山の裾を縫うように奈良盆地南部の桜井市まで設定されている
あぜ道、シングルトレイル、藪こぎ、石畳、階段、境内、墓地を抜ける全長27キロの里山ウォーキングルートだった。チャリで行こうというのがそもそもの間違い。しかし、ロードバイクとMTBのいいとこ取りのハイブリッド・クロスバイクの真骨頂発揮できるルートでもある
今朝越えてきた生駒山地と奈良盆地がよく見える癒やしの道。前半の奈良~天理はハイキング客ほとんどおらず俺様専用。ただ道標がわかりにくく結構ロストして距離の割には時間がかかる。ここでも芭蕉先輩の句碑が。曰く「うち山やとざましらずの花ざかり」ちょっと意味わかんね
ちょうど中間地点に天理スタミナラーメン本店があったので補給ポイントに設定しておいた。11:30過ぎには駐車場待ちが発生する人気店だ。当店おすすめのスタミナラーメン大盛りを券売機で購入
バカでかい器に入ったラーメンが運ばれてきた。具は白菜、ニラ、豚肉、ひき肉、人参の炒め物に鷹の爪の入った醤油ベースの辛スープ。よくあるスタミナラーメンの設定だ
なんか物足りないぜと思っていたら名古屋名物ベトコンラーメンとカブっている。ニンニクの粒、ニラ、もやし、豚肉、ひき肉、醤油ベースの辛スープ。ベトコンラーメンの方がうまいよなと思った。提供されたときは食べきれるかなと思ったほど器は大きいけど量はそんなもんでスープも残さず完食。盛り付けプレゼンテーション上手だな
後半戦スタート。天理~桜井の山の辺の道。里山風景広がるのんびり感あふれる人気コースで御夫婦、御家族、御友人や恋人同士でガイドブック片手にのんびり散策する人が多い。途中には崇神天皇(紀元前97~30年)、景行天皇(71~130年)の前方後円墳がある
いまでは木が生い茂っていて単なる小山にしかみえない。おじいちゃんと孫のお墓を隣同士にならべるには無駄にでかいよね。太古の昔からご苦労さんって感じ。休憩していると、この旅で挨拶して驚かれるリアクションがめんどくさくなってきたので、「電車に乗って、奈良から自転車で走ってます!」というセリフに落ち着いた。ここだけではないが「電車に乗って、」という枕詞がないと自転車で走ってきてきたと思われる
おまえ自転車乗りなら名古屋から自走で来いよな、って感じだ。なんか申し訳ない。実はズルしてリンコーしまくってるんだけど説明がめんどくさい
ゴールの仏教伝来の地のモニュメント着。ざっくり前半・後半それぞれ2時間半。って感じかな。いい里山ライドでございました
朝は7度で激寒だったが暗峠の押しで半袖Tシャツとランパンになったまま走り抜けた日だった。駅のトイレで帰りの身支度を整えた。今回のレイヤリングはTシャツ、綿100%のサファリシャツ。そして英軍御用達コンバットジャケットの3枚。地図を確認するためのケータイがさっと出し入れできる胸ポケットがチョー便利
ボトムは色あせでしばらく履いていなかったノーティカの6ポケットカーゴパンツ。シューレースベルト、腰回りと裾に織り込まれたドローコードをキュッと締めるといい感じだがストリート系で若干ガラ悪るめ
オラオラ系ミニバンに乗りあおり運転でドライブレコーダー映像を放送されてしまうイキったオッサンみたいだ。まぁでもチャリには乗りやすいし、若干威圧感はあるが街に出られる服装。またコンパクトに畳めて30リットルのドイターのリュックに輪行+2泊分の宿泊セット+わざわざ持ってきたけど半分ほどしか読めなかった文庫本と双眼鏡。今回使わなかったウィンドシェルとともにパツンパツンでなんとか収まる。これ重要。これ以上大きいリュックは重すぎて自転車旅には厳しいな
桜井からは名古屋まで近鉄線。いい機会なので伊勢中川からの特急券を買ってみた。リンコーで特急が使えるかどうかのお試し乗車だ。15:13発の近鉄大阪線急行・五十鈴川行乗車、定番の運転席の後ろには非常用設備がありチャリ置けない
まじかよ。ただ空いていたので1両目の後ろのトイレ前のスペースにチャリを置けた。特急なんか使わずこのままこれでもいいかなと思ったが、五十鈴川ってどこ?
予定通り伊勢中川で近鉄名古屋線の特急へ乗り換え。狭くてチャリ置くスペースなし、狭いデッキのドアはバスのようにまさかの内開き。サイテーだぜ
検札に来た車掌Aからは、次の駅はこちら側のドアが開くからじゃまにならんようにな。と注意を受ける。申し訳ない気持ちで名古屋まで行くしかねえな。目論見失敗。ましょうがないか。同じ狭いデッキにいた駆け込み乗車の恋人たちに、オレ座れないから一席しかないけど6Cの席座ってください。と申し出たけどご遠慮された
次の「津」駅で車掌が変わり、また検札に来た。できるタイプの車掌さんBは、検察時に座らないのと聞かれて、「チャリあるから立っていきます」というと、運転台の隣の立ち入りスペースに自転車置いていいよって言ってくれた。やった、2人掛けの予約座席に座れた
ラッキーなことに隣は小柄な女性で幅ゆったり、レッグスペースもゆったり、座席はフカフカで特急っていいな。暮れゆく鈴鹿山脈の稜線を眺めながら旅の思い出に耽った。名古屋駅では皆降りるのを待って狭いスペースからゴソゴソチャリを引っ張り出していると、もうすぐドア閉まりまーすと車内放送が。ギリ脱出成功。近鉄線はリンコー無理ゲーだな。少なくともトッキューはあかん。やめとこ
調子に乗ってせっかくだから地下鉄輪行も試してみたらなんと東山線名古屋駅からいきなり座れた。18時過ぎのピークタイムでご迷惑をおかけするかと思ったら意外と空いており立っている人はほとんどいない。これは帰りが遅くなるときは使えるかもね
残りの人生の価値観・行動規範を「本と(自転車)旅と映画・音楽、そして時々B級グルメ」と再定義している自分がお好きなように仕立てた一人旅ってサイコーだね。シマノ自転車博物館の見学ルートの最後の展示を思い出した「自転車とは、自分の力で思うがままに進み、行きたい場所へ好きなペースで行ける限りなく自由な乗り物だ」
旅のアルバムーシマノ自転車博物館