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2024年6月上旬 ビバアルパカ牧場「毛刈りショー」

 剣淵町のビバアルパカ牧場に行き、「毛刈りショー」を観覧しました。
 開催日は年によって変わりますが、だいたい例年の予定は6月上旬に2回やっています。

 6月の最初の週末、今年の1回目の毛刈りショー。
 13時開始なので、旭川市の僕の自宅から剣淵町は1時間くらいだからお昼の12時くらいに出発すれば間に合います。でも今回は11時くらいに出発しました。ビバアルパカ牧場には12時くらいに到着。

 自動車を乗り降りしやすい場所に停めて、会場で見やすい場所を確実に確保するために、わざと早めに来ました。開始までまだ1時間もあるので、毛刈りショーの観覧場所にはまだ誰もいない。一番乗りして真正面で見れる一番良い場所の椅子に座って、牧草をハムハムしてるアルパカ達をのんびりと眺めながらボーッと長閑な時間を過ごす。

 だんだんと人が集まって来て、いつの間にか僕の周りの椅子も全て埋まってきた。やっぱり早く来ておいて良かった。
 スタッフさんが所定のポジションに付き、アナウンスがあり、毛刈りショー開始。
 今年の1回目のモデルは……、

 ちゃちゃまるくん!!

 毛が伸びまくって丸々としているちゃちゃまるくん。
 この丸々としたがものすごく可愛いのだけど、刈られちゃうのね。
 でも、毛が長く伸びたままでは暑いので、健康管理の為に毛刈りは大切な
イベント。

 ちゃちゃまるくんがスタッフさんに引っ張られてくるけど、ものすごく嫌がっている。ちゃちゃまるくんはものすごく人間に慣れていてスタッフさんのことを嫌がらないのに、今日は全力で拒否してる。いつもと違う雰囲気から何かを感じてるのかな。
 毛刈り前に、毛が伸びて丸々としている現在の姿をお客さんに見て貰う為にちゃちゃまるくんを歩かせようとしても、全く歩こうとしない。
 結局、お客さんの前を歩くのは断念して、すぐに毛刈りに取り掛かる。

 スタッフさん3人がかりでちゃちゃまるくんを寝かせて毛刈りを始めると、ちゃちゃまるくんはもう嫌がったり暴れたり全くしないで、されるがままに静かに大人しくしてる。

 スタッフさんがちゃちゃまるくんの身体を押さえているけど、力ずくでガッチリ押さえ付けてるようには見えない。毛刈りしやすい態勢を維持させる為に軽く押さえてるくらいじゃないかな。

 全く何も問題なくスムーズに進み、予定よりも早く毛刈り終了。
 スタッフさんが離れて、ちゃちゃまるくんが立ち上がる。

 細っ!!!!!

 以前の丸々とした姿と変わって、ものすごく細い。
 思わず笑っちゃいました。こんなに細くなるってことは、それだけ毛が伸びてたってことだもんね。そりゃ毛刈りが必要になるよね。

 スタッフさんがちゃちゃまるくんを引っ張って、毛刈り後の細くなった姿をお客さんに見て貰う為にちゃちゃまるくんを歩かせようとすると、また全く歩こうとしない。
 毛刈りが嫌っていうよりも、お客さんがたくさん集まってる前に行くのが嫌なの?恥ずかしいの?
 結局、またしてもお客さんの前を歩くのは断念。ちゃちゃまるくんはいつもの放牧場に直行して、毛刈りショーは終了。

 放牧場に行くと、ちゃちゃまるくんの周りに他のアルパカ達が集まってくる。毛刈りされたアルパカの周りにみんなが集まってくるのは、いつも恒例の光景です。
 細い姿に変わったアルパカを見たアルパカ達が、「お前、大丈夫だったか?」なのか、それとも「お前、誰?」なのか、どちらなのかは分かりませんが、とても可笑しい光景です。

 ちなみに、アルパカの毛は加工されて衣類などの製品になって販売されます。とても貴重なものです。
 毛刈りショーを見ていた人は刈りたてのアルパカの毛をほんの少し貰えます。毛刈りショーが終わってすぐ帰らずに少し待っていることをお勧めします。記念のお土産としてそのまま保存してもいいし、小物を作るのに使ってもいいし、ご自由にどうぞ。

 少し時間を置いてお客さんが減ってから放牧場のほうに行きました。

 ちゃちゃまるくんは前と変わらず人懐こく近寄ってきて、おやつを差し出すと元気に食べてくれました。毛を刈られて見た目は細くなったけど、ちゃちゃまるくんの中身は何も変わってない。
 アルパカ達とひとしきり戯れてから、帰宅。

 それから1週間が経ち、今年の2回目の毛刈りショー。
 13時開始ですが、前回と同様に1時間前の12時くらいには到着し、一番見やすい場所を確保。
 どんどん人が来る。前回よりもお客さんが多いような気がする。大きなカメラも入ってる。

 時間になり、毛刈りショー開始。
 今年の2回目のモデルは……、

 ギンさん!!

 ギンさんも毛が伸びまくっていて、首元に伸びた毛がゴッソリ固まっていて、「ザビエル」というニックネームで呼ばれていたギンさん。遂に刈られちゃうのね。

 スタッフさんに連れられてお客さんの前を一周。
 寝かされて毛刈りが始まっても、落ち着いてる。身体を押さえてるスタッフさんも、ものすごく軽く手を添えてるだけのように見える。

 今日も順調に進み、毛刈りが終了してギンさんが立ち上がる。

 細っ!!!!!

 何度見ても驚いちゃう。首元の「ザビエル」の飾りが無くなってすっかり細くなったギンさん。
 スタッフさんがギンさんを連れてお客さんの前を一周して、毛刈り後の細い姿をお披露目。ちゃちゃまるくんのように嫌がったりしない。さすが、ギンさん。何度も体験して慣れたものだね。

 この後、刈りたてのアルパカの毛を貰い、放牧場のほうに行って小一時間くらいアルパカ達と戯れてから、休憩所に入って休憩。

 休憩所では新商品のインカコーラフロートを飲みました。ペルーの飲み物だけど、不思議な懐かしい味のような気もする。甘いアイスと混ざって美味しい。

 ちなみに、この年内2回目の毛刈りショーというのは、僕にとって特別な意味がありました。

 2年前(2022年)、ビバアルパカ牧場で2回目の「毛刈りショー」が開催された日。僕は見に行く予定でいましたが、その日の朝に倒れて救急車で病院に運ばれてしまい、見に行くことができませんでした。
 その時、自分では単なる一時的な体調不良だと思っていて、「アルパカの毛刈り見たかったなぁ~」とか「帰宅して休憩してからアルパカ見に行こう~」とか気楽に考えていました。
 でも実際には、僕は脳出血で危険な状態になっており、それから半年くらいずっと入院していました。
 僕は、ビバアルパカ牧場で2回目の「毛刈りショー」が開催された日の朝に脳出血で倒れてそれから半年くらい入院していました。そしてその後遺症で身体に麻痺が残って、今も杖で歩いています。

 去年(2023年)の春には退院して自宅に帰ってきており、6月に開催している「毛刈りショー」を見に行くことは可能でした。でも、イベントで人がたくさん集まっているところに入って行くくらい動ける自信がなかったので、行くのを自粛しました。

 そして、今年(2024年)。去年一年間ずっと身体を動かして鍛えて自信が付いたのと、何年も見てないから久々に見たい!という欲求が高まったのとで、行っちゃいました。
 楽しかったなぁ。行って良かった。

 正直に言うと、「毛刈りショー」を見に行く日の朝は怖かった。あの日に倒れた時間になると、ものすごく緊張した。行く時も、見ている時も、帰ってくる時も、ずっとドキドキしてた。
 でも、何も起こらなかった。無事に元気にビバアルパカ牧場に行って、楽しく「毛刈りショー」を見て、そして無事に元気に自宅に帰ってこれた。
 僕はもう大丈夫。大丈夫。大丈夫だ。
 ひとつずつ乗り越えて行こう。


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