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「ジョン・ウィック:コンセクエンス」 – 究極のアクションと裏社会の美学

「ジョン・ウィック」シリーズ第4作目となる**『ジョン・ウィック:コンセクエンス』**は、シリーズ最高峰のアクションと、裏社会の掟を巡る壮絶なドラマが描かれた作品だった。
本作では、ジョンが長年縛られてきた「主席連合」との決着に向けて動き出し、壮絶な戦いを繰り広げる。日本、パリ、ベルリンなど世界を股にかけた壮大なスケールで描かれるアクションは圧巻の一言だ。


1. さらに進化したアクション – ジョン・ウィックの戦闘美学

「ジョン・ウィック」と言えば、"ガン・フー"(Gun-Fu) と呼ばれる独特の戦闘スタイルが見どころだが、本作ではさらにその演出が進化。
ジョンは次々と敵を倒していくが、ただの銃撃戦にとどまらず、カーチェイス、剣術、素手での格闘がシームレスに組み合わされ、まるでダンスのような殺しの芸術が展開される。

特に印象的だったのが、
大阪コンチネンタルでの襲撃シーン – 日本刀と銃を駆使した斬新なバトル
パリ・凱旋門でのカーチェイス銃撃戦 – 360度展開する戦闘の臨場感
鳥瞰視点のショットガンバトル – ゲームのような没入感のある新しいアクション演出

どのシーンも映像美にこだわり、まるで絵画のようなカットが多数。アクション映画としての完成度は間違いなくシリーズ最高レベルだ。


2. 新たな敵と盟友 – 裏社会の掟が絡み合う人間ドラマ

本作では、ジョンの過去と新たな宿敵たちが絡み合い、より深いドラマが展開される。

🔴 ケイン(ドニー・イェン) – 盲目の暗殺者

本作の最大の注目ポイントの一つが、盲目の達人ケイン(ドニー・イェン) の登場だ。
彼はジョンの旧友でありながら、主席連合に強制的に従わされ、ジョンと対峙することになる。
盲目でありながら、驚異的な聴覚と剣の技、銃の扱いで次々と敵を倒していく姿は圧巻
特に、日本のコンチネンタルホテルでの戦闘シーンでは、ジョンとの対比が見事だった。

🔵 シマヅ(真田広之) – 日本の友人

「ジョン・ウィック」の世界に、日本の武士道精神を持つキャラクターが登場したのも新鮮だった。
シマヅは大阪コンチネンタルの支配人であり、ジョンの友人として彼を助ける。
「裏社会に生きる者の誇りとは何か」というテーマを体現する存在であり、
彼の息子との関係も含め、「忠誠」と「選択」がこの作品の鍵であることを示していた

⚫ グラモン(ビル・スカルスガルド) – 冷酷な主席連合の高官

新たな敵として登場するグラモンは、徹底的にジョンを抹殺しようとする冷酷なキャラクター
彼の策略によって、ジョンの仲間たちが次々と追い詰められていく。
その振る舞いはまさに**「権力を持った悪党」** であり、
ジョンが自由を得るために戦う理由がより明確になった。


3. 裏社会の掟と「自由」を求める戦い

本作のテーマは「自由」。
ジョンはこれまで、「愛する者を失い、復讐に生きる存在」 だったが、本作では「真の自由」を手に入れるために戦う姿が描かれる。
主席連合という「支配の構造」に抗い、自らの生き方を貫くために戦うジョンの姿は、まるで古典的な西部劇のガンマンのようでもあった。

特に、ラストの決闘シーンは、単なるアクションではなく、
「戦うことが人生そのもの」だったジョン・ウィックが下す最後の選択 という点で深い余韻を残した。


4. 映画としての評価 – シリーズ最高傑作

✅ 良かった点

アクションの進化(鳥瞰視点ショット、パリのカーチェイスなど)
新キャラの魅力(ケイン、シマヅ、グラモンの存在感)
シリーズ集大成にふさわしい壮大なスケール
ジョンの戦いの意味が「自由を求める戦い」に進化

❌ 気になった点

やや長尺(169分)で、人によっては冗長に感じるかも
主席連合の存在が依然として謎めいており、シリーズとして完全な決着ではない


5. まとめ – 「ジョン・ウィック」はここに極まれり!

『ジョン・ウィック:コンセクエンス』は、アクション映画としての完成度はシリーズ最高レベル
戦闘の美しさ、裏社会の掟、そして「自由を求める戦い」が見事に融合し、
まさに「ジョン・ウィック」シリーズの集大成といえる作品だった。

「アクション映画の進化を見たい人」には絶対におすすめの一本!
この映画を見ずに、アクション映画は語れない。

⭐⭐⭐⭐⭐(5/5点)

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