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『AVP2 エイリアンズVS.プレデター』── 闇に沈んだ戦い、続編としての評価は?

『AVP2 エイリアンズVS.プレデター』は、
SFホラー界の2大モンスター**「エイリアン」「プレデター」**が
再び激突するクロスオーバー作品の続編だ。

2004年の前作『AVP』は、
南極の地下遺跡を舞台に、
プレデターとエイリアンが死闘を繰り広げるストーリーだったが、
本作では舞台をアメリカの田舎町に移し、
「人類を巻き込んだバトル」が展開される。

しかし、ホラー要素が強化された一方で、映像の暗さやストーリーの粗さが評価を分ける結果に……。
果たして、本作は「続編」として成功したのか?


■ 【物語のあらすじ】── 田舎町に広がる地獄

前作『AVP』のラストで、
プレデターの遺体からエイリアン寄生体(プレデリアン)が誕生

その続きから始まる本作では、
エイリアンの巣が宇宙船の中で拡大し、
プレデターたちを壊滅させる。

宇宙船はアメリカの田舎町へ墜落し、
そこからエイリアンが町中に拡散してしまう。

一方、プレデター側も、
クリーナー・プレデター」と呼ばれる熟練の戦士が単独で派遣され、
証拠を隠滅しつつ、エイリアンを殲滅しようとする。

果たして、
エイリアン vs プレデター vs 人類の戦いの結末は……?


■ 【良かった点】── 前作よりも強化されたホラー要素

✅ エイリアンの恐怖が増した!

本作では、前作よりもホラー色が強くなっている

  • 暗闇から襲いかかるエイリアンの不気味さ

  • フェイスハガーが街中に放たれ、パニック状態に

  • プレデリアン(エイリアンとプレデターの融合体)の登場

特に、プレデリアンは新たな脅威として描かれ、
人間を捕食するシーンはショッキングなインパクトがある。

エイリアンシリーズの残酷な雰囲気を復活させた点は、評価できる。

✅ クリーナー・プレデターの無双感がカッコいい!

今作で登場する**「クリーナー・プレデター」**は、
証拠隠滅のために地球へ送り込まれた、
エイリアン狩りのスペシャリスト。

  • エイリアンを容赦なく駆逐していく圧倒的な戦闘力

  • 人間に対しては基本的に無関心で、冷酷なプロフェッショナル感

  • 最新武器(ブルーリキッドによる証拠隠滅、エイリアンを追跡するデバイス)の使用

これぞプレデターの強さ!」と感じさせるシーンが多く、
ファンにとっては見応えのあるポイントになっている。


■ 【微妙だった点】── 暗すぎる映像と人間ドラマの弱さ

❌ 映像がとにかく暗すぎる!

本作最大の問題点は、
全編にわたって画面が異常に暗いこと。

  • 何が起きているのか分からないアクションシーン

  • エイリアン vs プレデターの戦いも、シルエットでしか見えないことが多い

  • 照明の使い方が悪く、観ていてストレスが溜まる

特に、暗闇の中で黒いエイリアンと黒いプレデターが戦うので、
**「どっちがどっちなのか分からない」**という問題が発生。

ホラー演出としての暗さは良いが、
ここまで視認性が悪いと、せっかくの戦闘シーンが台無しに……。

❌ 人間ドラマの薄さ

本作では、町に住む人々のサバイバルも描かれるが、
キャラクターに感情移入できない。

  • 元軍人の主人公がいるが、個性が弱い

  • 脇役の人間ドラマも単調で、記憶に残らない

  • エイリアンとプレデターがメインなのに、人間のシーンが多すぎる

前作のように「人間とプレデターが協力する」展開があれば面白かったが、
本作ではその要素もなく、人間パートが単なる逃亡劇になっているのが惜しい。


■ 【クライマックスと結末】── 町が地獄と化すラストバトル

映画の終盤では、
町全体がエイリアンの巣と化し、
人類はほぼ壊滅状態に。

クリーナー・プレデターは、
プレデリアンとの一騎打ちに挑むが、
両者相打ちとなり、政府による核爆弾投下で町ごと消滅。

そして、ラストシーンでは、
プレデターの技術が人類の手に渡り、
今後の展開を示唆する終わり方になっている。

このエンディングには賛否あり、
シリーズの未来を感じさせる」という意見もあれば、
プレデター側のストーリーが消化不良のまま終わった」という不満も……。


■ 【総評:ホラー強化は良かったが、視認性の悪さが致命的】

『AVP2 エイリアンズVS.プレデター』は、
エイリアンのホラー要素が強化
プレデターの戦闘がカッコいい
プレデリアンという新たな存在のインパクト

といった見どころがあるものの、
映像が暗すぎて何が起こっているのか分からない
人間ドラマが薄く、盛り上がりに欠ける
前作と比べて「VS」の魅力が半減している

といった問題点もあり、
期待していた「怪獣大戦争」のような盛り上がりには欠ける印象だった。

**「ホラーとしてのAVP」**を求めるなら楽しめるが、
「アクション満載のモンスター映画」として期待すると、
ちょっと物足りなさを感じるかもしれない。


■ 【おすすめ度】

🟢 エイリアン&プレデターファン向け:★★★☆☆(3/5)
🟡 ホラー映画好き向け:★★★☆☆(3/5)
🔴 アクション映画好き向け:★★☆☆☆(2/5)

「AVPシリーズ」としては、
**「前作よりホラー寄り」「戦闘シーンが見えづらい」**という評価に。

アクション多めの『AVP(2004)』と、
ホラー要素強めの『AVP2』、
どちらが好みかで意見が分かれる作品だった。

(この記事には、アフィリエイトリンクを含みます。)




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