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「ソウX」|ジグソウの最期のゲームが問う、復讐と正義の境界線

「ジグソウ」の原点回帰!残酷さと知略が交錯する最新作

映画「ソウX」は、ホラー映画史にその名を刻む「ソウ」シリーズの最新作。
本作は 2004年の初代「ソウ」 の前日譚として位置付けられ、ファン待望の**ジョン・クレイマー(通称:ジグソウ)**が再び物語の中心に立つ作品だ。

「ソウ」と言えば、緻密に設計されたデスゲームと、道徳的なテーマが絡み合うことで知られるシリーズ。
しかし近年の作品は、ゴア表現が先行しすぎて本来の「ソウ」らしさを失っていた。
そんな中、本作は原点回帰し、「ジグソウの哲学」に焦点を当てたストーリーが展開される。


余命わずかのジグソウが挑む、最期のゲーム

末期がんを宣告されたジョン・クレイマー(ジグソウ)。
奇跡的な治療を求め、メキシコで実験的な療法を受けるが、それは 金儲けのための詐欺 だった。
すべてを奪われた彼は、自分を騙した者たちへの復讐を決意 する。

「お前たちは、人の命を弄んだ。その罪をどう償う?」

そう言わんばかりに、ジグソウは詐欺師たちを「ゲーム」へと招待する
そこに用意されたのは、彼ら自身が他人に施した偽りの医療に基づいた 極限のデスゲーム だった。


本作の魅力|原点回帰した「ジグソウの正義」

本作は、単なるゴア表現に頼るのではなく、「なぜジグソウがゲームを仕掛けるのか?」 という哲学的な部分を強く押し出している。

① シリーズ最高レベルの残酷なトラップ

「ソウX」は シリーズ史上、最も痛々しいトラップ が登場する。
詐欺師たちは、それぞれ 彼らの行った行為に因果応報な形で「選択」を迫られる

例えば:

  • 患者を騙した医師は、自らの血を抜き続けなければならない。

  • 命を弄んだ詐欺師は、自らの目を犠牲にしなければ生き残れない。

このように、トラップが「ただの拷問」ではなく、倫理的な罰 として設計されている点が秀逸。

② ジグソウのキャラクターが際立つ

本作では、ジョン・クレイマーが「ゲームマスター」としてだけではなく、一人の人間としての苦悩 も描かれる。

  • 彼は 正義の執行者なのか、ただの復讐者なのか?

  • 「生きる価値」を判断する資格が彼にあるのか?

このテーマが、映画の根底に流れている。
ジグソウの哲学に納得できるかどうかは観客次第だが、彼がただのサイコパスではないことを本作は明確に示している。

③ 過去作とのつながりが強い

「ソウX」は、シリーズの1作目と直接リンクしており、ファンにとっては 「あのシーンの裏でこんなことが…!」 という発見が多数ある。

また、ジョンの弟子である アマンダ(シャウニー・スミス) も登場し、初期の「ソウ」の雰囲気を再現しているのもポイント。


シリーズの中で「ソウX」はどの位置にある?

「ソウ」シリーズは、1作目の完成度があまりにも高く、その後は 徐々にゴア表現だけが強調される展開 になってしまった。

しかし本作は: ✅ 1作目のような心理戦とサスペンス要素を強化
ジグソウの哲学を掘り下げ、復讐劇としても成立
グロテスクなトラップも健在だが、単なる拷問映画にはなっていない

という点で、シリーズの中でも 屈指の完成度 を誇る作品に仕上がっている。


まとめ|「ソウX」は、ジグソウの原点と最期を描く秀逸な続編!

「ソウX」は、単なるスプラッター映画ではなく、
「正義とは何か?」 というテーマを深く掘り下げた、シリーズ屈指の秀作だ。

  • 残酷なトラップは健在だが、ただの拷問ではなく哲学がある。

  • ジグソウ=ジョン・クレイマーのキャラクターを深く掘り下げる。

  • シリーズのファンなら絶対に楽しめる伏線が満載。

ホラー好き、特に「ソウ」シリーズを追い続けてきた人にとっては、間違いなく観る価値のある一本 だ。

「ゲームを始めよう」
ジグソウの最期の選択を、ぜひその目で確かめてほしい。

(この記事には、アフィリエイトリンクを含みます。)




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