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7インチ盤専門店雑記706「XYZ」

The Police vs. U2のイベントにかこつけて、思い切りアンディ・サマーズもディグしておりますが、さすがに時代の音と申しましょうか、1987年リリースの「XYZ」あたりは猛烈に良音を聴かせます。ヘッダー写真は、そこからのシングル・カット「Love Is The Strangiest Way」ですが、イントロが出てきた瞬間に「お~~」とヘンな声が出てしまいます。凄い鳴りです。やっぱりこの辺もイベントで鳴らしたいですねぇ。何気にこの人たちはレベルが高いですね。

それでも、実を言うと、スティングなんてどれも高音質だろうと諦め半分に確認作業をやっておりました。「ナッシング・ライク・ザ・サン」からの2ndシングル「ビー・スティル・マイ・ビーティング・ハート」を続けてかけたら、意外なことにアンディ・サマーズの方が遥かにいい音で鳴りますね。まあアナログ盤ですから個体差もありますが、相当意外でした。

「ナッシング・ライク・ザ・サン」は1987年10月リリースの盤ですから、音が悪かろうはずはありません。1stシングル「ウィル・ビー・トゥゲザー」も、3rdシングル「イングリッシュマン・イン・ニュー・ヨーク」も、4thシングル「フラジャイル」も、世界中が認める高音質録音です。

…加えて、ディスコグラフィを眺めていると、意外なことに気がついてしまいました。この時代、ヴィデオの影響が大き過ぎて、ビルボードとかのチャートにもの凄く違和感を覚えるのですが、「ウィル・ビー・トゥゲザー」は米国7位英国41位、「ビー・スティル~」は米国15位英国はシングルカットなし、「イングリッシュマン~」は米国84位英国51位、「フラジャイル」は米国はシングルカットなし英国70位なんですね。…「イングリッシュマン~」と「フラジャイル」はもっと売れたような印象を持っておりました。…「ビー・スティル~」の方が売れてるんでやんの。…へんなの。

まあ、レコードを聴かせるカフェなどで本当に頻繁にリクエストが入る曲というものがいくつかありまして、この辺の連中関連では圧倒的に「見つめていたい Every Breath You Take」なんですね。5歳の子までリクエストしてくれる超有名曲です。確かにいい曲ですし、時代を象徴するような大ヒット曲です。聴くとあの時代に引き戻されます。そして、猛烈にいい音で鳴ります。YouTubeの動画ですら猛烈にいい音してます。これの7インチ盤はもうフツーにいい音で鳴ります。もの凄くクリアです。しかも、今回のイベントで鳴らそうとしているのは、マト「1-A-2」というもので、これがビックリするくらいの鳴りなんです。まあビックリしていただこうかなというところです。

そうして、このテイストでもっとやってくれればよかったのに、というのは誰もが思うことなのでしょうか。毎度、そんな話になります。スティングが全然違う方向に行ってしまいましたからね。そこで思い出すのが、アンディ・サマーズの「ラヴ・イズ・ザ・ストレンジェスト・ウェイ」なんです。この曲得も言われぬハイファイ感がありまして、加えて「見つめていたい」の延長線上にあるような曲調です。結局毎度「あんたの音だったんかい」と思うわけです。ヴォーカルがアンディなので印象は全然違いますけどね…。ライル・メイズのソロを聴いて、「パット・メセニー・グループの音はあんたの音だったんかい」と思うのと同じですね。…わかり難い例ですかね。

一応聴き比べもできるように、見本盤と通常盤をご用意しておりますが、…そんなに時間を割けるわけではありませんよねぇ…。まあ、見本盤で行ってみましょう。

それにしても、スティングのファンが多そうだから、気を付けないとなぁ…。ヘタな言い方すると怒られそうですからねぇ…。


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