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妊娠したかもしれなかった

彼に、電話した。
でも、
「いま、家族で兄を空港に送っているから、ちょっと待って」
と返ってきた。


折り返しが来たら、
「妊娠したかもしれない」


そう伝えるつもり。


あとの事は、考えていない。


でも、伝えたかった。ずっと。
生理が来なかった、不安だった、
母親になる覚悟や、新しい命を守れるか、不安だった。


あの時の気持ちを、
吐き出したいと思った。


でも、どんなに吐き出しても、
治まらない。


あのタイミングで、
「同棲しよう」と言った彼の言葉が、
頭から沁みついて、離れない。


彼は、言うだろう。
「検査した方がいいなぁ。」


そうしたら、
「怖いから、一緒に着いてきて貰えませんか?」


そう言って、
産婦人科の予約を取ろうと思う。



そして、一緒に、
妊娠の検査をうけようと思う。
(でも、きっと彼の事だから、ドタキャンするだろう。)



実際、妊娠はしていない。

こういう事を書くと、
いろんな人の批判がある事は、
わかっている。


でも、生理が来なかった、あの時。
ひとりで悩んで、抱え込んで、
彼を驚かせないように、ひとりで耐えていた自分。


あまりにも、残酷すぎる。


だからって、仕返しのような
こんな事をしていい訳がない。


そう言われるかもしれない。


でも、知って欲しい。


女性性の身体を持った人は、
そういう行為をすると、
いのちを宿す可能性がある。


そういう、生きもの、という事。



そして、もしかすると、
自分のせいで、流産になってしまったかもしれないと、
その後まで、引き摺る気持ちが湧く事。


それを、相手に共有できないまま、
話合いをしようとしても、
のらり、くらり、かわす人に、
知って欲しい。



つらい。苦しい。



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