赤毛のアンとタランティーノ。

アニメ赤毛のアンを見ていたら、大袈裟な言葉で延々としゃべり続けるアン・シャーリーがタランティーノ映画の登場人物に見えてきて可笑しかった。サミュエル・L・ジャクソンと問答していても違和感がない。

原作小説にも少し目を通したが、それにしてもアン・シャーリーという少女は喋りまくる。見開き頁を埋め尽くさんがごときマシンガントークに私はどこか既視感を覚え、はて、と思い返してみると、この感じは川上未映子の『わたくし率イン歯ー、または世界』に似ている。

わたしは脳ではなくて、奥歯でものを考えるってそう決めたの、とか、たしかにアン・シャーリーが言いそうな台詞で、それで、その奥歯をサミュエル・L・ジャクソンがいかついペンチで引っこ抜くんだろう。

ところでタランティーノ映画って、字幕でなく吹き替えの方がいいなあ、と思うのは私だけだろうか。

いや、吹替声優の芝居が云々というのではなく、字幕よりも吹き替えの方が言葉の情報量が多いから、原語のウェットにとんだダイアログ、その再現度が高いのは吹き替えの方ではないのかしら、と思うだけなのだけれど。

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