私が占いとスピリチュアル嫌いだった理由part3
この記事の続きです。
今回もだいぶボリューム多めな記事だよ!
はじめに
突然ですが、私は新刊書店、中古書店トータルで計10年ぐらい働いています。
新刊・中古それぞれで働いてみて、活字単行本で売れ筋だなと思うジャンルは大抵
この4つのジャンル。(勿論店舗や地域の特性で差はあります)
ビジネスや家庭暮らしのジャンルが売れる理由は分かるのですが、スピリチュアルの本が売れる理由が謎でした。
ぶっちゃけ今でも何でなのかはわからないのですが…
ビジネスなら最近の経済のトレンドや働き方について、株式やお金に関しては1年で動向が変わります。
ファッショントレンドも日々移り変わります。最近のオシャレを知りたい!と思って3年前のファッション雑誌を買うことって殆どないと思います。
芸能人のエッセイやアートは大人の教養としで需要がありますし、イラストを描きたい人・美大生や専門学生が参考に買っていったりします。
…じゃあスピリチュアルは???
巷に「スピリチュアル好きなんです」と公言している人に出会ったこともなかったし、書店で仕事をしていても周りにもそういった本を読んでいる人はいませんでした。
でも書店員の立場だと、理由が分からないけどなぜか一定の売上を保って売れていくな~と思っていました。
後々知ったのですが、スピリチュアルの市場規模は2020年には1兆円くらいらしいです。2030年には3兆円以上の市場になると予測されているとか。
同じ1兆円規模の業界は100円ショップ、おもちゃ、サブスクリプション系など。
意外とスピリチュアル業界は市場規模が大きいみたいです。その割に普段の生活で信じてる!大好き!って人はあんまり見かけないけど。
ちょっとアングラな雰囲気があるから言い出せない、という事情もあるかもですね。
▽参考サイト
今回は新刊・中古書店時代に本を通して感じたスピリチュアルに対しての印象や嫌いだった理由を書いていきます。
※ここからは私の実体験に伴う個人の考えなので全てが当てはまるというわけではありません。
新刊書店時代のスピリチュアルの印象
スピリチュアルの同じ本を1人で何冊も買う
新刊書店で働いていた時、特に印象に残っていたのが「スピリチュアルの本を買う人はなぜか同じ本を何冊も買う」ことでした。
大学生時代、個人経営の小さい新刊書店でバイトしていたんですが、一定の割合で、同じスピリチュアル系の本を何冊も予約して買う常連のお客様がいらっしゃいました。
書籍の同一購入は買い占め&転売防止のため原則お断りしています。
が、当時のお客様はちゃんと書店予約して購入していきます。だから買い占めでもないんですね。
事前予約して頂いていたこともあり、同一商品の同時複数購入は条件付きで容認している、というお店でした。
(もちろん店舗により制限に違いはあります。私のところはだいぶゆるいところでした)
でもスピリチュアルの本を大量買いするお客さん達は、全然幸せそうには見えませんでした。
同じ本を何十冊も買うんだったら、そのお金で百均でもいいから新しいバックとか小物買った方がもっと幸せになれるんじゃない?
…と思いながら接客販売をしていました。
本のタイトルと本人に雲泥の差がありすぎる
よく来ていたお客様はなんというか、覇気とか生気がないんですよね。
疲れたオーラを漂わせている。
だいぶ生地が擦れた長財布の中にはパンパンにレシートが入ってる。
何年も前の昔の雑誌の付録バッグ擦り切れるまで使ってる。
買う時にいつも全然嬉しくなさそうに「ありがとう」て言って退店していく。
それなのに同じ本を何十冊と予約して買っていく。
単行本なので一冊あたり大体1100~2000円前後。それを50冊くらい買っていく。5万から10万円くらいなわけです。
書店として売上は立つけど全然うれしくなかった。
いつも買う本はタイトルに「幸せになれる」「ありがとう」「大幸運」と書かれてるのに、全然幸せそうに見えないんだもの。
だからこそ、こういう本を買うんだろうけど…でもなんかズレてるよな…そうじゃないよな…というモヤモヤはずっと残っていて。
予約の時も、販売前にも「本当にこの冊数でいいですか?」って念押しはしていましたが
「いつもその作者さんの本大量に買ってますけど、何が面白いんですか?」
「予約冊数10冊まで減らして、浮いたお金で新しいもの買った方が良くないですか?」
と言えるほどの勇気はありませんでした。
ノルマがあったのか、大量に買って布教してるのか今となってはわかりませんが。
色々な疑問はずっとあったし、そこまで買う本って面白いのかな?読んでみようかな?と思ったことも何度もあります。
でも心のどこかで興味を持った時点であのお客様と同じ道を辿りそう、だから距離を保とうなんて思っていました。あのお客様に対して本当に失礼な考えなのですが本気で思っていました。
(余談ですが、当時の私はものすごい自己否定感が強く、ビジネスの自己啓発の本や雑誌のマネー特集すら「イキってる」と言って読むことが出来ないひねくれ者でした。自分にお金をかけることやお金がない現実を直視することに恐怖があったから、自分と同じような人を見てその人たちを小馬鹿にすることでちっぽけなプライドを満たそうとしていたのかなと思います。)
今思えば5年間働いていたけど、何度も来ていたあのお客様がちょっとでも幸せそうに本を買っていく所を見たことがありませんでした。
それもあってスピリチュアル=搾取されるものというイメージが強かったのかもしれません。
中古書店時代のスピリチュアルの印象
新刊書店で働いたのち、いくつかの仕事を経て中古書店で働き始めました。
スピリチュアルに対する不信が確信的なものに変わり、そのあと「もしかして信じる価値があるものなんか…?」という疑惑めいたものを感じた期間です。
私が働いていたのは近くに競合店舗がなく、土地柄的にリッチなお客様が本を買い、売りに来て、いい本が沢山買取に来るし売れるといういい事づくめの環境。(※ただめちゃくちゃ忙しい)
そこで毎日沢山の本を買取しました。
実際働くと、いろんな本に交じって池〇〇作とか創〇〇会、その他もろもろ沢山のスピリチュアル系の同じ本が一定の割合で買取受付に来ます。
人〇〇命がダンボール4箱分ぐらい入ってるとか、深〇〇州の新刊が50冊発売日当日に買取に来るとかは珍しい話じゃありません。
で、少し中古書店の価格の話になるんですが。
映画化やドラマ化後の原作本や旬が過ぎてしまったベストセラー本は、新刊・中古市場ともに沢山流通するので、価格が安くなる傾向があります。
1冊あたり110円〜220円販売みたいな世界です。
でも一部のスピリチュアル系や新興宗教系はちょっと毛色が違います。
スピリチュアル系の本の買取事情
スピリチュアル・新興宗教系の本に限って多いのが
・同一商品が大量に来る
・販売のニーズより買取のニーズが多い
ということ。そのため、買っても売れないという事がかなりの割合で起こります。そういった本は
・そのままリサイクル業者に渡す(店頭に並ばない)
・そもそも買わない
・最低価格での買取
のどれかになります。
5年間、週5で8時間勤務で大量の本を買取し、補充し、販売しました。
でも人〇〇命が大量に買取にくることはあれ、販売したことはありません。
売りに来る人も躊躇しない
書籍の買取は同一商品の場合、1冊しか値段を付けることができません。
なので先述したように人〇〇命であれ、推しの子最新刊を大量に持ってきて頂いても、1冊のみの査定金額になります。
同じ巻数・商品であればお返しするか、店舗で引き取りかになります。
で、スピリチュアル系の本は殆どの買取が引き取って貰うこと前提で買取受付にいらっしゃるんですね。
むしろ「値段つかなくていいから、引き取ってもらえるだけですごく嬉しいです」っていう方が多いです。
中古書店は長期ヘルプや移籍含めて計7店舗ほどで働いていましたが、どの店舗も同じでした。
新刊書店で働いてた時は不幸な雰囲気出して大量に同じ本を買う人がいて。
反面、中古書店で大量の同じ本を笑顔で手放す人がいる。
これってただの搾取じゃん。
幸せを謳った詐欺じゃん。
そう思いながら働いていました。
搾取というイメージが覆される時
新刊書店と中古書店での勤務経験を通して
「スピリチュアルの本を買う人は不幸で搾取されている」
「スピリチュアルは搾取と詐欺で成り立っている」
という思考になった私。
その思考になったのもつかの間。
それがまた「あれ?なんか違うかも?」と変わる出来事が起こります。
先述のように、私が働いていた中古書店は
・近くに競合店舗がない
・土地柄的にリッチなお客様が多い
・いい本が沢山買取に来るし売れる
という、人手不足と忙しさと不便な構造を除けばいい事づくめの店舗でした。
その店舗でだんだん中堅からリーダーポジションになるにつれて気づくことが増えました。
どうやら成功者も占いやスピリチュアルの本を読んでるっぽいぞ?
売上管理や日々の作業スケジュールを管理する立場になって、「うちでスピリチュアルの本買いに来る人、明らかにお金持ちの人が多いぞ?」ということに気づきました。
新興宗教系じゃないスピリチュアルの本を売りに来る人、お金持ちっぽい見た目の人が多い。羽振りもいい。
そしてスピリチュアルの本って中古でも販売単価割と高い。買取価格もまあまあ高い。
なのに値下げしなくても高いままで売れていく。
むしろ値下げしたらせどりが買い占めていく…
……これはどういうことだ?と考えた結果、
どうやら
搾取されているタイプのスピリチュアル
成功されている人が選ぶスピリチュアル
このふたつがあるのではないか?という考えに行きつきました。
私が働いてた店舗は本当にリッチな方が多くて
駐車場がBMVやポルシェだらけとか、
全身ルイヴィトンの方がいたりとか、
「ここの店舗はロレックスとかの買取はしてないの?」
と問い合わせがしょっちゅうある、みたいなお店でした。
全身ルイヴィトンの方がスピリチュアル本買っていったり、
西陣織のお着物に身を包んでる常連さんがよくお売りくださる本のジャンルがスピリチュアルや占いの教本だったり。
しまいには当時の店長が数値資料共有しながら「ここの店舗は単行本の中でも特にスピリチュアルの販売構成比が高いからスパンを増やそう」とか言ったり。
スピリチュアルは成功しない・搾取されて苦しい人達が信じるものだと思ってたら、実はそうじゃない。
世間的に成功していたりお金持ちの人も信じていて、どうやら幸福度が高いスピリチュアルや付き合い方もあるみたいだぞ?
ということに気づきました。
そこから一番自分の価値観をぶっ壊されるような出来事が立て続けに起こります。
Twitterで創作占いに出会う
ある日、Twitterで創作活動やオタ活を占ってもらう「創作占い」のレポ漫画がRTで流れてきました。
そのレポ内容がものすごく面白くて…!!!
それまで私は占いに関してもネタにして楽しむのはありだけど、信じるのはちょっと無理~というアンチ態勢を貫いていました。
けれど創作活動も占ってもらえるという新鮮さと、鑑定していた占い師さんが占いの解説をブログで紹介されていたことで「占いって方程式みたいなのあるんだ!?」という知的好奇心が一気に押し寄せることに。
占いの解説も面白かったし、ツイッターで「風の時代」についての解説も描かれていて「何かよくわからんけど風の時代っちゅう面白い時代の転換点が来てるのか~」と、今まで疑いの目で見ていたものが怖いもの見たさと好奇心に変化してました。
さらにシンクロニシティが押し寄せる
そしてめちゃくちゃ偶然なんですが、そのレポ漫画を見て占いの仕組みを知った同じ日に、あんスタのニコ生(月刊あんさんぶるスタジオ!!)がありました。
私はわりとあんスタガチ勢でそのニコ生も見ていたわけですが、その放送中に声優の村瀬歩くんが風の時代の話をしていたんですね。
その日、村瀬くんはTwitterを開設してるんですが、その理由として「この12月から風の時代が始まるからだよ~」というようなことを冒頭で話していました。当時の動画見れなくなっていたのでTwitterだけでも載せておきます。
1日でこんなにいろんな所から今までの価値観ぶっ壊されるような情報入るんだ…と衝撃的でした。
ちなみに村瀬歩くんはわりと占いとかスピリチュアル好きなことを公言していて、タロット引いてる動画とかもあったりします。
今見るとがっつりケルト十字スプレッド使ってるしカードの反り具合からわりとやってんな…て思いますね…
職場でスピリチュアルを信じている人の振れ幅を目の当たりにして、
創作占い・風の時代という新しくて興味深いコンテンツが目に入ってきたと思ったら
自分の好きなコンテンツからも同じような言葉が発信されている。
今まで抱いていたものとは全然違う、健康的で、ポジティブで、現実的な占いやスピリチュアルの世界があるんだ…と不思議な感覚になりました。
そこから知的好奇心のままに突っ走っていった結果、こんな感じで占いやスピリチュアルのことを記事にする私ができあがりました。
今の私は占いやスピリチュアルをどうとらえて接しているか書きたいのですが、だいぶ長くなってしまったのでまた別の記事で書きますね。
長いのにここまで読んでくださりありがとうございました!
また読んでくださるとすごくうれしいです。
ほなまたね~
サポートいただけるととっても嬉しいです!(書籍代として使用させていただきます)