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デザイナー読書会の話

(この記事、会社のブログに寄稿するつもりで書いてたのだけど諸般の事情で公開が年明けになってしまいました。ネタ的に年末休み前に出したかったのでこそっと個人noteで出しちゃいます。)

はいどうも。UIデザイナーやってますノムラです。

外出自粛ムードのこの年末年始、なかなか外には出づらいですね。
家に籠もって読書して過ごそう、という人も多いのではないでしょうか。

そんなわけで一つ、読書ネタを書いてみたいと思います。
と言っても「年末年始に読むオススメ本10選」みたいな話ではなく、読書へのモチベーションの高め方とか、習慣化とかに繋がるような話をしたいと思います。

話す内容をざっくり言うと「会社のデザインチームで読書会を始めてかれこれ3ヶ月経ったのでその報告」です。

この年末年始に読書したいけどモチベーションが上がらない、または読書を始めたものの習慣化できる自信がない、といった人の参考になれば幸いです。

経緯

会社のメンバーがほぼ全員リモートワークをしている状況にあって、ある時期から以下のような声がチラホラと聞こえていました。

「リモートワークだとやはりコミュニケーションが希薄になる感じあるね」
「今まで通勤時間に読書してたけど、その習慣がすっかり消えてしまった」

リモートワークあるあるですね。
あと、リモートワークとは関係なしによく耳にする話で、デザイナーは活字が苦手問題があったりします。

私はしばらく前から社外での読書会に参加してまして、読んだ本について話しつつ時には脱線して下らない話で盛り上がりながら楽しく会話する、という状況を経験していたので、「じゃあデザインチームで読書会やってみるかな」と思ってチームメンバーに話振ってみたら結構食いつき良かったので企画してみた、というのがデザイナー読書会に至る経緯です。

企画

コミュニケーション活性化とか、読書のモチベーション向上・習慣化とかに重きを置いているので、あまり労力を割かずに読書が苦手な人でもゆるく楽しく続けられる形を目指して考えてみました。

・ zoomを使ったオンライン開催
・ 頻度は週一回、30分〜1時間程度。
・ 一回あたりのボリュームは本の一章分くらい。ページ数で言うと40〜60ページくらい?
・ 各々読んできて、読書会の場では「思ったこと」「わからないこと」等を自由に語る場とする。
・ どのくらい読み込んでくるかは自由。斜め読みでもいいし、部分的にしか読んでなくてもいい。何だったら目次しか見てなくたっていい。その書籍の掲げるテーマをネタにしてコミュニケーションが発生すればそれでよし。

このくらいのゆるい感じで企画をしました。

やり方

一つ工夫した点としては、「読書会の記録をどう残すか」です。
楽しく語り合えれば読書会としての目的は達成なのですが、あとから振り返えれたらよりGOODです。とは言えいわゆる「議事録」のようなものを取ると、手間が大きいし場の雰囲気が硬くなってしまいそうです。

ということで、参加者の1人が(というか、仕切り役である私が)読書会中にFigma上にメモを取りました。
書籍内の印象深い箇所とか、面白い発言を書き込んだりします。

一つの画面上にKindle画面で本のページを開きつつ、Figmaでメモを取りつつ、Zoomで皆さんの顔を見つつ... というスタイルをやってみました。
シームレスに本のページ・メモ・メンバーの顔が見えて良い具合でした。

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詳しい記録を残すことは意図していなくて、「どのへんに興味を持たれていたか、どんな話題が出たか」がざっくり残っていれば良し、くらいに考えました。
詳しく振り返りたいなら書籍そのものを再読すればいいじゃない、というスタンスですね。

1冊目 「オブジェクト指向UIデザイン」

そんなわけで1冊目を選定して読書会を始めました。
読むのは2020年のUIデザイン界ベストセラーであるオブジェクト指向UIデザイン、通称OOUI本です。

日時は月曜11:00〜11:30に設定しました。
月曜の午前という、「いまいち仕事のエンジンかからない時間帯」にゆるい読書会を差し込むことで、良い具合にウォーミングアップになるのではないか、ということを意図しています。

9月後半から11月初旬までの時間をかけてデザインチーム数名で読み切りました。

読書会中に取ったメモは以下のような感じです。

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1冊読み終わってテコ入れ

1冊読み終わった時点で、進め方とか時間帯とか、そもそもこの読書会続けるべきか?という点を再検討するためにKPT会(振り返り会)をしました。

概ね出てきたのは以下のような意見。

- 記憶の定着に良いし習慣にもなる。続けるべき。
- 読んで理解できなかった点をちゃんと議論して理解できた。
- 一回30分は短すぎた。盛り上がってきたあたりで終わる。
- 進行役は持ち回りにした方が良さそう。(ここまで毎回私がやってました)
- 進行役がメモ取り同時にやるのつらい。
- 月曜の午前11時に起きるのつらい。

といった意見(最後...)を踏まえ、進め方にテコ入れしました。

テコ入れ1:モデレータ(進行役)とメモ取りの担当を毎回変える。
テコ入れ2:時間を12:15 - 13:00の45分間とする。

次何読もうか会

2冊めに入る前に、読書会の時間を一回使って「次何読みたい?」を語る会をしました。
各々興味ある本を提案し合って、最後にみんなで投票して決めています。
書籍だけでなくブログ記事なども候補に挙がりました。

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2冊め 「デザインの伝え方」

参加者の興味を一番集めたデザインの伝え方を11月中旬から読み進めています。12月末時点で半分ほど読み終えたところです。

時間を後にずらした甲斐あって、参加者がいくらか増えました。以前の時間帯では4人前後の時が多かったのですが、今はコンスタントに6〜7人います。

画面共有は持ち回りのメモ取り役が行います。
前よりメモの精度が上がったきました。(が、メモ取り役がメモに注力しすぎてあまり喋れなくなってしまうという難点もあり。)

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まとめ(というか所感)

この読書会、割と話題が脱線します。
「このへん読んでて、〇〇の時の業務を思い出した」のような発言から始まり、その業務で何があったか、何に困ったか、何が面白かったか、という話になり、気づけば全然書籍の内容と関係ない話題に及んでいたりします。
本についての知識を深めると言う意味では好ましくないかもしれませんが、そもそものこの読書会の意図の一つとして「コミュニケーションの活性化」がありますので、我々の読書会においてはこのような脱線をウェルカムとしています。
むしろ、本の内容が呼び水になって各々の業務スタイルやデザインに対する価値観・思い入れといった、普通の雑談ではなかなか至らない深いところまで話題が及んでいるので、結構良い具合に成功しているなぁと企画者である私としては思っております。

そんなこんなで、2021年も読書会をゆるく続けていきたいと思っております。


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