ユーザ理解を深めるワークショップ @ PM & Designer Offsite Meeting
こんにちは。BASE株式会社でUI/UXデザイナーをやっておりますノムラ(@nomjic)です。
先日PMとデザイナーの合同オフサイトミーティングを行いまして、その場で「ユーザ理解を深める」をテーマにした1時間ほどのワークショップの企画とファシリテートをさせていただきました。
そちらで実施した内容の記録がてら、本記事を書きたいと思います。
オフサイトミーティングとは
PMとデザイナーで総勢20人ほどが参加しました。
ワークを企画
デザインマネージャーと相談してワークの目的と題材を整理し、以下3点にフォーカスすることとしました。
ペルソナの理解を深める
先日事業のマネージャー層に位置するメンバーにて作成されて全社に共有された、「事業戦略に基づくターゲットユーザ像(ペルソナ)」があるのですが、このペルソナ、メンバーみんな認識してはいるけど、まだ理解が浅い人が多いようです。
ペルソナへの理解を深め、ターゲットとするユーザに対する共感を得ることを目指します。
ユーザの多様さを実感する
ペルソナが表現するのは、あくまで「典型例」であり、実際のユーザは非常に多様です。
ペルソナへの理解を深めた上で、実際のユーザ実態についての情報を詳しく見つめて、ペルソナと実ユーザの関係性(どのくらい合致するものなのか)と、ユーザの多様さを把握することを目指します。
みんなの視点、観点を共有する
ペルソナへの理解を深めること、特定のユーザについて詳しく知ることはどちらも重要ですが、それらの情報が具体的すぎるゆえにバイアスや思い込みを生み出し、ユーザに対する観察眼を曇らせる場合もあります。
このワークでは、ユーザ理解を深めた上でメンバー間で各人の視点・観点を共有することで、偏りの少ない多角的な理解を得ることを意図しています。
ワークの実施内容
ワークの形態
時間は1時間ほど
(最初の説明と最後のまとめがあるので、実質ワーク時間は50分ほど)5人1チームで行う
(ファシリーテーである私もチームの1つに参加してワーキングファシリしました)物理的な付箋やホワイトボードは使わず、FigJamを使用
ワーク① ペルソナから具体像を描く(15分)
先日作成されたペルソナは箇条書きのテキストで書かれています。多くのユーザーをカバーするために内容はいくぶん抽象的であり、読んだだけでは具体像をイメージしづらいものと言えます。
ペルソナに書かれた情報をもとに、
「この人はどんな生活をしてるだろう?」
「どんな街で、どんな家に住んでるだろう?」
「趣味はなんだろう?」
と想像で膨らませて、具体的な情報を書き込んでみます。
本来、想像でペルソナを組むのはユーザ実態の誤認識を招く恐れがあり、あまり好ましくはないのですが、この場では各人の既に持ってるバイアスを明確にする意図もあり、まずは想像ベースで具現化しました。
次のワークで実ユーザの情報を見て、想像により組み上がったユーザ認識に補正をかけていきます。
ワーク② 過去のリサーチで得られたデータとペルソナを比較(20分)
まず、5人のユーザの情報(インタビューの議事録および録画データの抜粋)をファシリテーターから提示します。
※ この5人の情報は、事前に「オフサイト参加者はこの情報見といてくれるとスムーズ」と伝えて開示してました。
チームメンバー5人が、各々1ユーザずつ担当し、以下を書き出します。
想像で描き出したペルソナに通ずる点
想像で描き出したペルソナと異なる点
「通ずる点」を内側の円に、「異なる点」を外側の円に書き出します。
ペルソナがどの程度的を得ているかと、実ユーザの多様っぷりが、ざっくりと可視化されていきます。
ワーク③ チーム内で各々の気づきや感想をシェア(15分)
チーム内で、メンバー1人あたり3分くらいで「こんな共通点あった」「ここが全然違った」を語ってもらいます。
一見すると似た属性の人でもバックボーンが全然違ったり、世代や性別が異なるのに意外な共通点があったり、というのが垣間見えました。
ファシリテーターによるまとめコメント(3分くらい)
各チームの書き出した付箋をファシリテーターがざっくり俯瞰して、以下のような言葉で場を締めくくりました。
(まとめコメントというか、ファシリテーターとしての祈りですねコレは)
振り返って
オフサイトミーティングは6時間に及ぶ長丁場であり、その中盤の1時間を使ってのワークショップだったので、あんまりしんどくならないように。。。と思って内容組んでいたのですが、実際やってみると結構エネルギー使うワークになってしましました。
各チームそれなりに「通ずる点」「異なる点」をバランス良く書き出してくれており、ユーザ理解度をいくらか上げてもらえたのではないかと思います。
ワークショップ後の参加メンバーからのフィードバックも上々でした。
ユーザリサーチの結果を、ドキュメントや報告会の形でなくワークショップのような体感を伴う形で社内にシェアできる機会はなかなか無いので、私としてはとても良い機会でした。
オフサイトミーティング企画や段取り組んで下さったマネージャー陣、およびワークショップ参加者みなさま、ありがとうございました!
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