【RESEARCH Conference2024】オンライン体験設計チーム活動報告
こんちは。https://researchconf.jp/2024にてオンライン体験設計チームのリーダーをさせていただきましたノムラと申します。
カンファレンス当日に多くのオンライン参加者に楽しんでいただいたMiro会場の内容と、その制作・運用について書かせていただこうと思います。
(思い返すと、チームメンバー皆さんの頑張りと機転に支えられたプロジェクトであったなぁ、としみじみ)
Miro会場とは
カンファレンス中に、登壇セッションに対して参加者の皆さんで感想や質問を書き込もう、という場としてMiro会場をご用意しました。
書かれた質問の一部は、質疑応答タイムに登壇者からご回答いただけたりもします。
(名前の通り、オンラインホワイトボードツール Miro を使用しています。)
参加者からの書き込みだけでなく、セッション内容のまとめや、現地会場との連動企画などいろいろ盛り込んでおります。
これらの企画と制作、および当日の運用を通して、オンライン参加者みなさまに素敵な体験を提供する、というのがオンライン体験設計チームの使命です。
活用してくれた人の数(ざっくり)
Miro会場への同時接続者数は概ね常時120以上あり、最大で186でした。
昨年の最大値が160であったので、1割強程度増えています。
なお、アクセス数(アクティブユーザ数)で言うと、700〜750人ほどの訪問があったようです。
Miro会場コンテンツ
Miro会場は、昨年と一昨年にも作成し、活用されています。
特に昨年は完成度が高く、体験設計としては実は昨年時点でほぼ完成しておりました。
コンテンツ内容については昨年スタッフによる記事、および今年の事前PR記事(昨年のコンテンツをベースにした紹介記事)でほぼ語り尽くされています。
今年はいくらかコンテンツの足し引きをし、さらなる盛り上げと参加ハードル低減を目指しました。
足したコンテンツ① セッション可視化
セッションと同時進行で、内容をチャート図っぽく書き起こしています。議事録とグラレコの中間みたいな感じですね。
この取り組みに対しては、参加者の皆様および登壇者の方々から「スマートにまとまってる」「理解の助けになる」「聞き逃しても安心」「流石プロですね」とたくさんのお褒めの言葉をいただきました。(プロ?)
足したコンテンツ② ポスターセッション
現地会場で催されたポスターセッションのコンテンツを、Miro会場にも配置しています。今年のリサーチカンファレンスの一つの目玉となったポスターセッションですが、このコンテンツを置かせていただくことでMiro会場の充実度がぐっと向上しました。
やめたコンテンツ 参加者自己紹介コーナー
昨年は「参加者自己紹介コーナー」があり、参加者のお名前や肩書きなどを書いていただいたのですが、イマイチ活用されていない様子であったことと、かえって参加ハードルを上げてしまっている印象があったため、こちらは今年は無くしました。
オンライン体験にまつわる裏方的な活動
参加者の皆様の目に映るMiro会場の様子は上記の通りなのですが、いくらか「裏方的な、目に映らない体験向上施策」も行なっています。
せっかくですので簡単にご紹介させてください。
プレイベントでのテストプレイ
カンファレンスの1ヶ月前にプレイベントが開催されています。このプレイベントでもMiro会場をオープンし、Miro会場運用の流れや、後述する司会者連携のテストをしました。
プロジェクトの序盤では、質問投稿をスマートにする目論見でSlidoの使用も検討していたのですが、プレイベントで使用を試すことで我々の意図する体験とはそぐわないことが判明し、Slidoの使用は見送りました。
司会者連携
自由にペタペタと付箋を貼れることがMiroの持ち味ですが、「書き込まれた質問付箋から2〜3個ピックアップして登壇者に質問する」という司会者タスクにおいてMiroの自由っぷりは少々煩わしいものです。
カンファレンス当日における司会者・スタッフ間の連絡はSlackで行われます。Miro会場に貼られた質問や感想もSlackに集約する形をとることとしました。
セッションごとのSlackスレッド立て、およびMiroに貼られた質問の整形と転記を、オンライン体験設計チームにて行なっています。
Miroが不安定になった時の対策
Miro会場の運営において、最も懸念したのが「アクセス過多でMiroが落ちること」です。
MiroファイルをHTMLページに埋め込んで、1つのMiroファイルがダメになっても予備のMiroファイルに差し替えて、「Miro会場にアクセスできない」という状態が起こりない形を構築しました。
(詳細な説明は省きますが、Web開発に詳しい方なら以下の図から察していただけるかと思います)
なお、カンファレンス当日は若干Miroの動作が重くなるタイミングはあったものの、落ちるようなことはなかったため、この対策は結局出番無しでした。(結果オーライ)
Google Analyticsを仕込む
上記の「Miroが不安定になった時の対策」の副産物として、Google Analyticsを使ったアクセス記録ができるようになりました。
特段これによってMiro会場の体験に変化があったわけではないのですが、「どの時間帯に新規アクセスが増えたか」「スマホからの参加者がどれだけいたか」などの数値を記録しましたので、次年度以降のオンライン体験設計の参考にできるだろうと考えています。
オンライン体験設計チームのスケジュール感
本プロジェクトは3月初旬から動き始め、プレイベントとカンファレンス本番の二つを大きなマイルストーンとして進行しました。
3月上旬:チームキックオフ
4月中ばまで:プレイベントでのテストプレイに向けて企画&準備
(ここまではオンライン体験設計チーム単独での活動が多い)4月19日:プレイベント
5月中ばまで:プレイベントの結果を踏まえ、企画のブラッシュアップ
(この期間は、司会者や現地体験チーム等と連携しての活動が増える)5月18日:カンファレンス本番
5月下旬:来年に向けての振り返り
こんな感じで、3ヶ月弱で駆け抜けました。長かったような短かったような。
振り返りと感謝
現在もりもり振り返りをしております。達成感もあり、まだまだ課題感もあり、という感じですが、振り返るごとにチーム内外の様々な人たちへの感謝がつのるばかりです。
特に、セッション可視化を企画し推し進めてくれたメンバーには感謝しきりです。Miro会場体験の質がぐっと向上しました。
「それは大変そうだからやめといた方が…」と腰が引けた発言するリーダーを尻目にガンガン企画を進めてくださり、ホントもう脱帽です。
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私は本イベントのスタッフ参加は今年で3年目なのですが、回を重ねるごとに膨らむ規模の中、様々な取り組みが盛り上がり、洗練されていく様子を渦中で楽しんでおります。
来年も楽しみです!
そして、この記事を読んだ誰かに「面白そうだな、来年参加してみようかな」と思っていただけたなら、大変嬉しく思う次第です。