DESIGNING FOR SERVICE “デザイン行為”を再定義する16の課題と未来への提言 CHAPTER3の要約
サービスデザイン関連の書籍の一部を要約して勉強会で発表する、という機会に恵まれました。
きっかけは@kurさんのツイート↓
これに参加を希望したら「なんなら発表しない?」と来ました。
この本の第1章〜第5章について、章ごとに5分発表&20分議論、という形の勉強会をしようとしてるけど発表者が集まらないそうな。
そらそうだ。難しそうだもんこの本。
いいでしょう。私がゆるゆるの発表してハードル下げてみせようじゃないですか。なんだったらゆるゆるの発表原稿を事前に公開して他の参加者が発表しやすい空気作ったろうじゃないですか。
というわけで書いてるのがこのnoteです。
まずは担当する章を選ぶべく、ナナメ読みしてみます。
ちなみに言うまでもありませんが読んでるのは日本語訳版です。
第1章、うん全然わかんない。これはこの書籍全体のサマリ的位置付けの章だな?そして後の章の内容わかってないと理解はできないやつだな?オーケーこいつはスルーだ。
第2章、うう、うん?うん、わかんない。
事例を挙げて解説してる章なんだけど、事例の内容をあまり詳しく書かずプロセスとか姿勢の話に重きを置かれてる感じで、なんだかよくわからない。
書籍の中のキーワードから事例をググってみてもヒットしない。というか出てくるサイトが英語なんでヒットしてるかわからない。オーケーこいつもスルーだ。
第3章、組織のナラティブを組み上げていい感じでデザイン組織回すぜ系の話だな?これはなんか似たようなやつ聞いたことあるからわかる気がするぞ?そして第4章以降読む気力ない。よしこの章だ。
と言うわけで「CHAPTER 3 デザインかデザイナーか:デザイン組織の流れによって、いかにしてデザイナーへの注目がデザインそのものへと移行しているか Designing vs designers: How organizational design narratives shift the focus from designers to designing」の要約、いきます。
章タイトル長っ。
■■■ 以下、発表原稿的な何か ■■■
まずは自己紹介ですかね。
こんな感じでハードル下げていきたいと思います。
では3章の要約いきます。
当初は書籍に書かれてる通りの順で述べてこうと思ってたのですが、結構議題が行きつ戻りつする書かれ方してて5分に収まりそうにないんで、自分なりに組み立て直して話させてもらいます。
■【前置き】組織はプロダクトの一種である
最近はデザイナーが組織作りを語ることが増えてきましたが、なぜデザイナーがそれをやるのか?という点をクリアにしとかないと、のっけから頭に疑問符が浮かんでしまう人いますよね。
この3章の序盤で、「組織とは、共通の目的を持った人たちが、限られた資源から作り上げるプロダクトである」と書かれてます。
プロダクトを作るのならデザイナーに適正アリです。デザイナーが組織づくりに注力するのは自然な流れです。
■プレテクスト大事
プレテクストとは、「明言化されない方針・思想」のこと。
対義語はコンテクスト。ここで言うコンテクストは「表出してる現況」てところでしょうか。
組織を良くしよう、という動きの中ではコンテクストに目を向けられがちだけど、プレテクストにこそ目を向けるべきです。
それはコンテクストのルーツを明らかにするものであり、プレテクストへの理解は組織の変化・進化を知り、その中での己の役割を自覚することにつながります。
組織の慣習をいきなり変えるのは難しいですが、プレテクストを明確にしてそこから変化へ導くならば、受け入れられやすいです。
■組織のナラティブ
ここで言うナラティブは、「物語」というより「物語群」とか「世界観」というニュアンスに近いものだと解釈してます。
サービスデザインの文脈では、ユーザ調査時のインサイトとかユーザテスト時の仮説シナリオとしてナラティブと言う言葉が使われますが、ここで言及されているのは組織のナラティブです。
組織のナラティブは、その組織のプレテクスト等から構成されます。ナラティブの具現化によって、明瞭でないナレッジが表出・伝播されます。また、ナラティブから現状のプロセスや仕組み、そこに至る経緯を読み解くこともできます。
組織のナラティブが明確でないと、組織の仕組みの転換や修正が行いづらくなります。ここをうまくやらないと、変革とイノベーションは行き詰まります。
■デザインナラティブ
意図的かつ丁寧に生成、運用された(≒デザインされた)ナラティブを、デザインナラティブと呼んでいます。
丁寧に形作られて継続的に生かされているナラティブがあれば、それはデザイナーかノンデザイナーかを問わず深く浸透します。それによって強くしなやかな組織が構築されます。
そのようなナラティブは、ノンデザイナーを含む共創の中で生成されます。
共創関係の中で、組織のメンバーは自分たちがナラティブの「実践者」や「守り手」であると自覚して主体的に組織を発展させていきます。
■Designer(デザイナー)とDesigning(デザインすること)
共創によりデザインナラティブが生成・運用されれば、ノンデザイナーが自覚的・主体的にナラティブをデザインする状態を築けます。
それはすなわち、デザイン行為に対しての階層や役割の垣根が無くなることを意味します。
組織における「デザイナー」という役割・肩書きに対する意識が薄れ、組織全体で「デザインすること」が注目されていきます。
これが章タイトルで言う、「デザイナーへの注目がデザインそのものへと移行している」という状態です。
■具体例
3章の後半で、デザインナラティブの具体例が挙げられています。
いつ、何を、どんな意図で、どのように行ったか、を一枚絵で表現し、プレテクスト・コンテクストが可視化されています。
以下のような効果を得ているとのことです。
他にも2つの事例が挙げられていますが、そっちは割愛しますね。
(ていうか具体的な図が載ってなくてよくわかんない。)
■結論と、残された問い
プレテクストを理解してナラティブを丁寧に共創すると組織の発展にすごくいいよ!組織のデザインに対する価値観も変わるよ!
という主張であると解釈してます。
ただ、色々と課題や疑念を残してもいます。
このへん、発表後の20分の議論タイムで参加者みなさんから意見を聞けたらと思います。
(勉強会の場に色々知見持ってる人がいることを期待。)
■他、個人的に気になること
- デザインナラティブの形(表現方法)って他にはどんなのがあるのか。
- (この本には出てこないけど)コンウェイの法則ってどうなんだろう。共感できるけど、他者に説明できるほど腑に落ちていない。3章が参考になるかと期待したけど、ならなかった。
- デザインナラティブ、実践するにはどこから手をつけるのがいいんだろう。デザインチーム内でプレテクスト書き出すとこから?プレテクストがどこまでを言うのかわからなくてやりづらい。
■■■ 発表原稿ここまで ■■■
以上、2000字程度。あんまりゆるくないな。
スピーチ1分間の目安は300文字らしいから、5分で話すにはいささか多いですね。まあ適当に端折りつついきます。
多少はスライドに図のっけたいと思うけど、概念的な話が多くて図示しづらい!用意する時間なかったら文字だけのスライドになりますがご勘弁あれ。(スライドなしでこのnote見せながら話すかも...。)
関係ないけどこの記事書いてる最中に元号変わりました。こんにちは令和。
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