ギミパペ解体新書2024Jan.~実際一滴ってどうなん?~
最初に
みなさんどうも。1月でも半袖短パンを貫く不審者こと、四叢ヤクモです。
「現世離レ」が実装されて以来の執筆になります。
前回の記事はこちらからどうぞ。
さて、今回久しぶりに執筆するわけですが前回の記事からの4か月の間に新規と言い張れそうなカードが何枚か実装されまして、今回はその中の1枚「禁じられた一滴」にフォーカスを当てて紹介していきたいなと思っています。
「禁じられた一滴」とは
まずは「禁じられた一滴」がどのようなカードなのかについてみていきましょう。
(以後「一滴」と省略します。)
テキストが少し長いのでざっくり書くとモンスター効果を無効にして攻撃力を半分にするカードです。
手札捨てないといけないから「禁じられた聖杯」の方が強いじゃん!みたいな声も見られますが正直一長一短だと思っていて両方いいカードだと思います。
ただ、このカードの強力な部分は
・対象をとらない
・自分フィールドのカードもコストに使用することができる
という点にあります。
「聖杯」は対象をとるカードなので無効にしたいときに相手が対象にとれないカードの場合なすすべがなくなってしまいます。
ですが「一滴」の場合はそれを貫通して無効にできます。
また、手札コストが重いように見えますが「オルフェゴール・ディヴェル」のような墓地から効果を発動するカードを墓地に送ることができたり、自分の魔法カードや罠カードにチェーンして「一滴」を発動することで先に発動していたカードをコストとして発動することができます。
ギミパペでの運用方法
ここまで「一滴」の基本的な使い方を見ていきましたが次はギミックパペット内での使い方・役割を紹介していきます。
対象に取ることができないカードの処理は我らが「宵闇の機神ディンギルス」大先生がやってくれていましたが、それに頼らずに対象に取ることができない高い攻撃力のモンスターへの解答になります。
……というのは基本的過ぎてあまり書かなくてもわかりますよね(笑)
わざわざこんな記事を読みに来てくれる物好きさんはギミパペを触ったことがあることがある人がほとんどだと思いますので、きちんとここから大事な使い方を書いていきますよ!
月の書ケア
見出しだけ見ると「それビスクドールの効果で解決する問題では?」と思うかもしれませんがギミックパペットは一瞬だけ月の書を受ける隙があるんです。
画像にすると分かりやすいですね。見覚えないでしょうか?
スキル「サクリファイス・パペット」を使用して「死の木馬」をデッキ外から出し、デッキから墓地に送った「ビスク・ドール」が効果を使用するまでの状況ですね。
この状態で「ビスク・ドール」の効果にチェーンして「月の書」を発動され「死の木馬」が裏にされてしまった経験がある人が多いと思います。
この状態になってしまうと「マグネ・ドール」の特殊召喚ができなくなりデッキの始動が大幅に制限されてしまいます。
従来のギミパペでもこれをケアする動き方はありました。
ギミパペの従来の月の書ケアについて
従来のギミパペでの月の書ケアの方法は3つ存在します。
①スキル使用前に「ビスク・ドール」を墓地に送り先に対象耐性をつけてからスキルを使用する。
不要なギミパペをコストに「ビスク・ドール」を特殊召喚、そのまま「アドバンスドロー」を発動
これで2ドローしながら「ビスク・ドール」を墓地に送ることができます。
大体の対戦相手はここに月の書を発動したり妨害を発動することが少ないので9割通ります。「天龍雪獄」を発動された場合は月の書よりやばいカードを先に踏めてラッキーくらいの心持ちで行きましょう。
②「マグネ・ドール」の先出し
これはビスクにチェーンされそうなときに先に「マグネ・ドール」を特殊召喚し、「死の木馬」と2体で「キメラ・ドール」をリンク召喚してそもそも月の書が効かないモンスターに変換してから「ビスク・ドール」の効果を発動するという動きです。
2体並んだ時に多くの場合は妨害を当ててくれるので1つ踏んでから展開行えます。
③「コンドーレンス・パペット」の使用
結論からいうとこれは弱いのでおすすめしません。
このカードは後攻に使うと結構強力なカードですが、現在のデュエルリンクスに「KOZMO」や「S-Force」のようなEXデッキのカードにあまり依存しないデッキが割といい立ち位置にいることから思っているほど大きいアドバンテージを得ることができないのと、先攻でこれ引くなら罠カード引いて相手のリソースを枯らした方が強いと考えているからです。
主に「一滴」を絡めて展開を通す際に使いやすい展開は上記②のルートです。
月の書にチェーンして「一滴」を発動、コストとして対象に取られたカードを墓地に送ることで盤面に裏側表示のモンスターが誕生してしまうことを回避できます。
※「ギミック・パペットー死の木馬」は「一滴」のコストとして墓地に送ってもタイミングを逃して効果を発動できないのでご注意を。なんでやねん。
「マグネ・ドール」展開にとって天敵だった裏側表示という状態を回避できた速攻魔法は「エネミーコントローラー」くらいしか存在せずエネコンも「死者蘇生」とリミットが被ってしまうことから採用を見送ることが多かったので「一滴」がかなりギミパペの展開の貫通力を上げていることがわかると思います。
シンプルに強い聖杯
さっき上のほうで「聖杯」と一長一短と書きましたがギミパペに関してはデッキ内の攻撃力がかなり低いので攻撃力を上げてしまう「聖杯」より「一滴」が優れていると考えています。問題となるのはこのコストの捻出方法。
「コストがコストしてない」という言葉がありますがせっかく使うなら無駄なく使っていきたいですよね。
「セイクリッド・プレアデス」や「Evil★Twinキスキル」、「エルシャドール・ミドラーシュ」など制圧モンスターの効果を無効にしてから展開を行う際に手札に引いてしまった「ネクロ・ドール」や「ビスク・ドール」を墓地に送るとあら不思議。妨害を踏み越えながらネクロやビスクをスキルの使用前に墓地に送ることができます。
上述した通り「ビスク・ドール」がスキルの使用前に墓地に置かれている状態は非常に理想的なためやはり「聖杯」より優れていると思います。
また、「アドバンスドロー」にチェーンしながら「一滴」を発動することで実質ノーコストでモンスター効果を無効にすることができ、さらにコストで魔法カードを墓地に送っているので「禁じられた聖槍」をチェーンさせないで「一滴」の効果を通すことができます。なんならこの使い方が1番使います。ビスクやネクロは前提として素引きを避けたいカードなので…。
まとめ
ギミパペにおける「禁じられた一滴」の評価
ここまで書いたのが主なギミックパペットでの「禁じられた一滴」の使い方となります。1枚で発動することができないカードですが複数枚嚙合わせることによって現在デュエルリンクスに実装されているカードの中でもかなり強力な効果を使用することができます。
実装直後、コストが重たいからという理由でギミックパペットとは無縁のカードと考えていましたが、月の書ケアしながらモンスター効果を無効にすることができることに気が付いてこのカードの強みとして活かすことにしました。
ギミパペのエネミーコントローラーがあんなに強かったのに疑似的にそれができる「一滴」が弱いわけなかったです。
デッキサンプル
今回の記事では試しに使ったデッキも共有しちゃいます
1枚だと引き込みにくい、3枚だと過剰だということで2枚採用に留めました。3周しなくて済んだ…。
おまけ ~ギミパペ新規と言い張りたい!~
さてここまで書いてきましたがもう少しだけ書きたいことがあるので頑張って書きます。前回の記事から今回の記事までの間に私、四叢ヤクモが「ギミパペ新規」だと言い張れそうなカードが数枚増えたのでおまけとして紹介していこうと思います。お前いつも大体のカードギミパペ新規って言い張ってるじゃんとか言われたら泣いちゃうんで勘弁してください。今回はきちんと実戦で使ってみるだけの価値はありそうなカードだけ紹介しますよ!
ギミック・パペット─シャドー・フィーラ―
新規と言い張る活動が功を奏してガチのギミパペ名称の新規が実装されました。
使い方としては先攻でスキルで墓地に送っておくと即死を回避できる肉壁といった感じです。戦闘破壊されないためそこそこ場持ちはいいですが正直それ以外余計な事しか書いていないので使いどころはかなり選びます。決して弱いカードではないです。
多分HEROみたいにビートダウン系のデッキにはめっちゃ強いです。絶対にこのカードは輝くときがいつか来る。
No.80 狂装覇王ラプソディ・イン・バーサーク
少し前に行われたイベント決闘者の王国と「Sushi Kingdom」と言わせたことで話題になった1枚。
相手の墓地のカードを一気に2枚除外できるのと全体的に攻撃力不足に悩むギミパペのエクシーズモンスターに装備することで攻撃力を補えるカード。
除外する効果がフリーチェーンだったらなぁってめっちゃ思うけど決して弱くはない。以前からギミパペに採用されるランク4は盤面に残った場合に「マグネ・ドール」の特殊召喚ができなくなるため割と邪魔になりがちだったのですがこのカードは装備カードとなることで自主退場できるのも長所です。
ちなみにこのカードの進化形態である「CNo.80 狂装覇王レクイエム・イン・バーサーク」ですが現状のギミパペではRUMカードをわざわざ採用してまで召喚したいカードではないのでギミパペ新規とは言い張っていません。
暗遷士 カンゴルゴーム
上2枚は環境を選んで輝けそう…!ってカードたちでしたがカンゴルゴームは一味違います。正直このカードは採用した方がいい。
このカードを「死の木馬」と「テラーベビー」からエクシーズ召喚してからギミパペ展開をするとビスクドールなしでもかなり安全にギミパペの展開を行うことができます。
…とは書いたもののそれは理想論すぎるだろと思うので実用性ですが普通にこのカードでビートダウンするのが強いです。「No.70デッドリーシン」や「ヴェルズ・ナイトメア」が比較対象となる枠ですがこのカードだけ単体で対象耐性、もしくは耐性以上のものを持っているので現状「ギミック・パペット─ギガンテス・ドール」以外にギミパペに採用するランク4では最強格だと思います。
初見でギミパペ新規と言い張って、想像以上に強かったのでこれはガチ新規でした。ありがとうKONAMI。
遊戯王wikiのカンゴルゴームのページに「ギミックパペット」の文言を見た瞬間に「こいつはギミパペだぁ!」と確信しました。
アイアンドロー
どう見てもギミパペ新規なのですがこのカード致命的な欠陥があります。
既にアドバンスドローがドローソースとして確立していることです。
どこからどう見ても強いことしか書いていないのは間違いないんです。
■使い方
テラーベビー1枚初動のルートは覚えていますでしょうか。
このデッキは「ギミック・パペット─テラー・ベビー」1枚で展開をした場合の最終盤面は「宵星の機神ディンギルス」と「ギミック・パペット─キメラ・ドール」の2体がフィールドにいる状態になります。
このときどう見ても自分フィールドは機械族の効果モンスター2体のみとなるため「アイアンドロー」を発動して2枚ドローして妨害札を引き込みにいけます。
しかし前述したように「アドバンスドロー」と役割が被っている点、アドバンスドローでテラーベビーを引き込んで展開を通す点、「ワーニングポイント」等のカードを貫通する時に使うカードだという点で「アドバンスドロー」の方が優れています。
■認識
アイアンドロー→最終盤面で2枚ドローしたい。
→つまり展開はできているためそれならアイアンドローを採用せずに妨害札の枚数を増やした方がいい。2ターン目以降は縛りが重いのと機械2体だけを狙って残すくらいならライフを削り切りたい。
アドバンスドロー→展開過程で2ドローしたい。
→初手にテラーベビーを引けていなくてもネクロやマグネをコストに引き込める可能性がある。最終盤面が完成した後でもコストさえあればいつのターンでも発動できる。
以上からアドバンスドローの方が優れているということを理解していただけましたでしょうか。決して弱いカードではないしなんなら強い側のカードではあるのですがアドバンスドロー先輩が優秀過ぎました。
あとがき
ここまで書いてきましたがいかがだったでしょうか?
セイクリッドに有利をとることができたりスキルの制約で「天龍雪獄」が発動できないデッキが増えている中、強力なスキルを満足に使えてなおかつ雪獄も使えるギミパペは環境内での評価は案外悪くないのでしょうか。
「一滴」を紹介しましたがギミパペも「一滴」のせいで「ビスク・ドール」の対象耐性が完璧なものではなくなってしまったのでかなり頭を抱えています。
正直リミット3で実装されたんだろうと思っていたので無制限で実装されたの見て目ん玉飛び出しましたね。
今回の記事を読んでギミックパペット使ってみたいと思った方が1人でもいたら嬉しいです。
ここまで読んでくださりありがとうございました!!!
最後に宣伝となりますが、普段はYouTubeで動画投稿・配信活動をしています。ギミックパペットの解説だけはどうしても理屈的になってしまうのでnoteでの投稿という形をとっています。
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