今からでも女性弁護士になれますか?
年齢制限はありません!
司法試験には受験資格はありますが、年齢制限はありません。
いまこれを読んでいるあなたが何歳であってもチャレンジできるのです。
最近17歳の合格者が出たというニュースがありましたが、歴代最年長合格者は71歳(男性)だそうです。
私の知り合いでも50台前半で合格した女性がいます。60台になった今もおおいに活躍されています。
「最年少◯◯!!!」のように、若いエリートが合格・活躍することはもちろん素晴らしいことです。
でも、私個人としては、そういった人たちよりも、社会人経験者、子育てママ、中高年の女性の再チャレンジを応援したいと思っています。
私自身も、非法学部出身で、新卒で別業界に就職していました。その後いろいろあって、30歳台前半で司法試験に合格した転職組・再チャレンジ組なのです。私のような再チャレンジ組が増えることで、多様なバックグラウンドを持つ女性弁護士の仲間が増えればいいなと思っています。
人生経験が豊富なことがメリットになる
年齢がハンデにならないのが弁護士です。
例えば個人のクライアントの場合、弁護士というのはかなりプライベートな、コンフィデンシャルな話をする相手です。
職場やご家庭内のトラブルを相談する相手が、自分の20代の息子・娘くらいの年齢だったら…およそ失敗を経験したことがないエリート人生を歩んできた若者だったら…
と考えれば、人生経験・年齢がメリットになることがよくわかると思います。
人生経験が豊かということは、人の痛みを知るということだと思いますので、個人のクライアントの方のお仕事を受ける場合はご自身の過去の経験(痛み)がきっと役立つと思います。
※余談ですが、配布されたばかりの弁護士バッジは、金メッキでピカピカです。
実際にはジャケットにバッジをつけて活動すること自体があまりないですが、それでも、ピカピカのバッジはいかにも「経験の浅い弁護士です」と言っているようなものなので若い弁護士さんは嫌がります。バッジのメッキがはやく剥がれるように、意図的に雑に扱ったりするのがお決まりです。
話を元に戻しましょう。
年齢や経験を重ねていることは、企業がクライアントの場合も、アドバンテージとなります。
学生生活を終えたばかりの弁護士よりも、社会人としての基本的マナーや知識を有している弁護士の方が当然信頼されます。企業のコンプライアンスに関わる経営陣と関わることもあります。他業種での社会人経験者を活かして多角的かつリスクテイキングなアドバイスをすることができれば、より重宝されることになります。
さらに言えば、もしあなたが前職で特別な経験、人脈、知見を有しているとすれば、それは弁護士として圧倒的に有利な武器となります。
その分野の専門家として他の弁護士に差をつけることができますし、前職での人脈を使って仕事をどんどん取ってくることができるでしょう。
ハンデは時間とお金の不足
人生経験を積んだ人が司法試験に挑戦する際に、
若い受験生と比べてハンデになるのが、時間とお金の不足です。
高校生や大学生の息子・娘が、
「弁護士になりたいからサポートしてほしい」
と言ってきたら、親としてはできる限りバックアップしますよね。
でも、大人になってからのチャレンジの場合、そういったバックアップを得られないことが多いです。逆に、反対されることもあるかもしれません。
大人は、子どもと違って家事をやらないといけないし、生活費を稼がないといけません。自分だけのための時間、つまり勉強時間の捻出は圧倒的に困難です。
それに加えて、勉強のために別途かかるお金も捻出しなければなりませんので、金銭面も厳しい面があります。
司法試験は、短期間で合格を目指すとしても年単位でのチャレンジになります。短くて2〜3年、あるいはそれ以上はかかりますので、その期間継続して勉強のための時間とお金を捻出できなければなりません。
これが、最大のハンデとなります。
司法試験に挑戦するにあたってどうやって時間とお金を捻出するかといった具体的な話は、別の記事に書こうと思います。