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視野を狭めて司法試験に合格! 〜女性弁護士になろう〜
司法試験の勉強を開始した以上、必ず合格を勝ち取らないと駄目です。
そうでないと、せっかくの決意・挑戦が「黒歴史」になってしまいます。
確実に合格を勝ち取るために、
司法試験受験生のみなさんに是非実行してほしいのが、
「視野を狭めること」です。
人として視野は広いほうがいいですが、司法試験という1つの大きな目標に向かって努力している時期には、視野は狭いほうが断然いいです。
合格までの数年間は、司法試験のことしかやらない・考えない、司法試験オタクとして視野の狭い日々を送りましょう!
◇ なぜ視野を狭めたほうがいいの?
1日は24時間です⏰️
24時間しか、ないのです。
24時間のうち、人は何時間くらい勉強できるのかを考えたことがありますか?
実は私、司法試験の直前期(本当に1週間前くらい前)にどうしても会社法の勉強が間に合わず、思い切って限界まで勉強した日があります。
結論から言うと、その日は16時間弱ほど勉強しました。最後のほうは頭痛がひどくなり、目の焦点が合わなくなり、自分でも起きているのか寝ているのかわからないような状態になりました。
これが私の人生のマックス勉強日でした。限界までやっても、1日16時間くらいしか集中することはできないんだということがわかった日でした。
↓コチラの記事↓ の「5.どれくらい勉強すればいいの?」に、
1日10時間勉強すると仮定した場合の具体的スケジュールを記載してあります。見ていただくと、10時間勉強するのですらかなり非現実的だとわかると思います。
実際、大人である私たちの日常生活には名もなき用事がどんどん発生し、時間と体力を奪っていきます。
・ ネット銀行で振込をする
・ 部屋の掃除をする
・ 洗濯をする
・ ゴミを捨てる
・ 家族の用事を済ませる
・ 宅配便を受け取る
・ 病院にお見舞いに行く
・ 壊れてしまった家電を買い直す
・ 冠婚葬祭など
などなど。
こういった細かい用事に少しずつ勉強時間を削られ、1日に確保できる勉強時間は案外少なくなります。マックスで10時間、毎日であれば10時間も確保できないと思います。
もし、これに加えて、
あなたが普通の人たちがするように、
・ 恋人とデートして
・ 丁寧にメイクして
・ 日課の筋トレをして
・ SNSをチェックして
・ 趣味の動画を見て
・ 友達とおしゃべりして
・ 季節のイベントをエンジョイして
いるとすれば、どうでしょうか。
あなたが1日にソリッドに勉強する時間は一体どれほど少なくなるでしょうか。
ですから、
司法試験受験生は、普通の人たちと同じように日常生活を送ってはいけません。
合格するまでの数年間だけは、人生の要素をとにかく削って削って、寝ても覚めても司法試験とだけ向き合うようにしましょう。
視野はうんと狭く。
社交を数年間ストップしても、真の友達は減りません。
趣味をストップしても、好きなものは消えません。
ニュースや流行りを追いかけなくても、誰も困りません。
見栄えに気を遣わなくても、誰とも会わないので問題ありません。
普通の生活をしていたら時間が足りないのです。
◇ 普通に日常生活を送らない方法
司法試験オタクとして視野の狭い日々を送ることが司法試験合格の近道だということは理解してもらえたと思います。
それは、言い換えれば、普通に日常生活を送らないということです。普通に生活をすると、要素が多すぎて時間や気持ちが司法試験以外のことに分散してしまいます。
では、どうしたら普通に日常生活を送らず、視野をうんと狭めて司法試験だけを見つめて暮らせるでしょうか。
(1) まずは、あなたの生活の要素を分析する
まず、あなたの毎日の生活を分析します。
どのような要素があなたの時間や気持ちを支配しているのかを正しく把握します。これにより、何を削るべきかを明確にしていきます。
現代人の時間や気持ちを消費しがちなものを以下に挙げてみました。
あなたの日常生活を分析してみましょう。どのようなことをしている時間が多いですか?
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これらのほかに、案外見落としがちなのが、睡眠や食事といった基本的な行為に付随する無駄な時間です。
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それから、家族がいる人は、家族のために割く時間があると思います。
家族のためにご飯を作る、送迎する、学校の準備をする、日常生活の介助をするなど。
あなたがどんな要素に時間と気持ちを支配されてるか、正直に、冷静に、分析してみましょう。
(2) 司法試験以外の要素を断ち切る
あなたの時間と気持ちを支配している司法試験以外の要素がはっきりしたら、それらをできるかぎり削ります。
一生涯ではありません。合格までの数年間だけです。
思い切って多くの要素を断ち切ることができるかどうか、これが視野を狭めて普通の生活をやめることができるかどうかの分かれ目です。
何かを断ち切るのに一番効果的な方法は、
物理的に視界から排除することです。
SNSならアプリを削除。
部屋に飾っている好きなものがあればどこかに預けてしまう。
趣味の道具を処分し、仲間のLINEグループからは退室。
ファッションやコスメは所有数を1/10くらいに減らします。
案外単純なことですが、視界に余計なものが入ってこないようにすることで、気が散るのを防ぐことができます。部屋がごちゃごちゃしていると視界から気が散るので、断捨離をしましょう。
物が減れば、片付けなどの家事の時間も効率化できます。
人間関係については、思い切って連絡を絶つことをオススメします。
人と会う、連絡をする、ということは、視野をぐっと広げてしまいますので、司法試験受験生にはあまり望ましくない要素です。
恋人や家族以外は、数年間連絡しないくらいのつもりで。冠婚葬祭も可能な限りスキップしちゃいましょう。合格してから、「実は…」と言って数年間の不義理を謝ればよいのです。
家事や子どもの世話などに関しては、量と質を最低限に抑えたうえで、最大限誰かに代わってもらいます。
これがなかなか厄介なところですが、子育てと司法試験受験という2つの重大ミッションを両立させるためには、罪悪感を乗り越えなければなりません。
数年間インスタント食品を増やしても、掃除の回数を減らしても、問題ありません。ベビーシッターや家事代行を雇うとか、配偶者や親に頼み込むなど、使えるものは徹底的に使いましょう。
合格後にリカバリーすればいいことです。
デジタルデトックス、好きなことを休止、人間関係を極端に狭める、家事や育児の簡素化…現代人にとってはどれもとても難しいことかと思います。
でもこれが出来なければ「普通の日常生活を送っている人」です。
「司法試験に受かる人」ではありません。
頑張って司法試験以外の要素を削りましょう。
ご参考までに、私自身が、受験生の頃に削っていた要素の話をします。
まず、1つめは、ファッション雑誌を読む習慣の排除です。
私はファッションが好きで、コンビニなどでファッション誌を購入してよく読んでいました。
性格的に、広告や目次を含む全ページを端から端まで読まないと気が済まなかったので、一冊を読むのに結構な時間がかかりました。
リフレッシュに雑誌を読むくらいいいじゃないか、と思うかもしれませんが、駄目です。雑誌って情報の宝庫なんです。雑誌を買う時間や読む時間の浪費だけではなく、そこから得られるインスピレーション(この洋服欲しい、こんなコスメが出るんだ、インタビューされている人への興味、広告の訴求効果…)は大いなるディストラクションとなります。知らずに、ものすごく気が散っていくきっかけとなります。
なので、私は、合格するまで「ファッション雑誌BAN」を決めました。不思議なものでやめてみると案外、なくても良かったりします。合格後もファッション誌を読むことは無くなりました。合格後数年経ってから久々にファッション誌を手にしたときは、浦島太郎のような?不思議な気分になったのを覚えています。かつてファッション誌が好きだった自分と、今の自分はまったく違う人間になったかのような、不思議な感覚でした。
2つめは、子供絡みの雑用をできる限り人に頼むことでした。雑用というと語弊がありますが、保育園や習い事への送迎、避難訓練の日のお迎え、食事づくりなどなど。親としてはどうかと思いますが、司法試験受験生である以上、全力で親業をやるわけには行かないのです。子供には多少さみしい思いをさせたと思いますが、子育てに正解があるわけではないので、そこは割り切るしかありません。最短で合格して、恩返しするしかないのです。
私は、合格したときは本当に家族や周囲の人々に感謝の気持ちでいっぱいでした。みんなが一丸となって応援してくれたからこそ、合格できたのだと今でもありがたく思っています。
あなたは何をBANしますか?
視野をうんと狭めて、司法試験というゲームに打ち勝ちましょう!
(3) 時間を計測してフィードバック
生活の要素がぐっと減ったら、毎日自分の行動を把握して時間を計ります。ソリッドに勉強した時間がどれくらいだったか、自分自身へとフィードバックすることでさらに要素を減らす可能性を探ります。
おすすめは、ストップウォッチの使用です。
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ネットで1000円くらいで売っているシンプルなストップウォッチがおすすめです。アップルウォッチや携帯電話をストップウォッチとして使うのは、むしろダメです。それらに触るだけでも気が散ります。そういったデバイスは、勉強中に触ることがないよう、ロッカーの奥底にしまいこみます。
シンプルなストップウォッチを買ったら、常に机上に置いておき、勉強開始と同時にオン。トイレなどで席を立つ時や少し休憩する時もちゃんと止めて、ソリッドな勉強時間=集中時間を把握します。1日が終わった時に合計時間を眺めると、疲労感に比例してとても満たされた気持ちになると思います。
その日のスケジュールやコンディションがありますので、毎日同じ時間だけ勉強できるとは限りませんが、それぞれの日においてマックスの時間を活用できたのか、日々の自分を振り返るデータとなりますので、日々記録しましょう。
「視野を狭める」ことがうまく行って、ソリッドに勉強に集中する時間をマックスまで増やしていければ、合格は必ず目の前にやってきます。
数年間、流行りのドラマも音楽もファッションも知らず、ニュースも友人の情報も知らず、あらゆる家事や用事を省力化してシンプルに暮らす。
デジタルデトックスとか、ミニマリストとか、修行僧っていう感じで、研ぎ澄まされた感覚になって逆にかっこいいかもしれません。
ぜひ「視野を狭めて」司法試験に合格してください!