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一人で全部やらなきゃって背負っていたものが、Gにきて一気に荷を下ろせた

G Innovaiton Hub YOKOHAMAの空間に華やかさや季節感を添えているバルーン装飾。それを手がけているのが創業時からGに入居している風船屋「RICH BALLON(リッチバルーン)」の小山里沙代表です。“かわいい”に「どうやって作ったの?!」という驚きと不思議を加えたバルーンアレンジは入居者同士の交流のきっかけになることもしばしば。Gには欠かせない存在になっています。「会社を経営してみたい」という思いから風船屋を選んだという小山さんに話を聞きました。

「風船屋の経営は成り立たないのか」という疑問が起業のきっかけに


以前は建築会社の社員として関内に通勤していました。当時から「いずれ自分で何かをやりたい」と考えていましたが“何か”は決まっていなくて。そんな時、関内にあった風船屋が閉店していることに気が付きました。閉店理由が分からず、「花屋は成り立つのに、風船屋は成り立たないのかな」と疑問に思ったのが風船屋の経営に興味を持ったきっかけです。調べてみたら横浜界隈には自分の好みに合う風船屋がなくて、「誰かに先を越される前にやりたい、今がチャンスだ!」と思いましたね。
最初は自分が作りたいと思えるアレンジメントの見本を探して、見よう見まねで作ってみました。当時はうまくできていると思っていたのに、今見返すと恥ずかしくて見られないくらいですね(笑)。自己流で作ることもできますが、それで商売をするとなると自分の得た知識が正しいのかが気になって、スクールに通ったりして1年半修行しました。

「ここなら1人じゃない」Gスタッフの“温かさ”に一目ぼれして入居を即決


3年目に入りましたが、Gには創業のタイミングで入居しています。最初は商品撮影ができて倉庫としても使える事務所を関内駅周辺で探していましたが、なかなか条件に合う物件がなくて気持ちも萎えてしまって。そんな時にGを見つけましたが、当時ネットで調べても初期費用や使い方のイメージなどが具体的にわからなかったのです。気になって見学に行って、私がやりたいことを話したらGのスタッフが「この場所で何をして、こっちの場所ではこれをして~」とその場でプロデュースしてくれたんです。「私、商品の撮影もしたいんです…」って言ったら「どこでも好きに使って~!」って(笑)。それまで「大きな決断は自分で」と物件探しも誰にも頼らずにずっと1人でやっていました。そんな中でGのスタッフが私の心に入ってきて「私、人恋しかったんだ…ここなら1人じゃない」って思えて。Gは開放感もあるので物件探しで一番重視していた「明るさ」も十分で、開放感と人の温かさに一目ぼれでしたね。見学後、帰宅してすぐに申込書を書いて送ったくらい即決でした。
現在Gは商品撮影とお客さまとの打ち合わせの場にしています。基本予約来店にしていますが、Instagramに毎日投稿しているので、それを見たお客さまが予約なしでフラっと訪ねて来ることも。私が居れば対応できますが、不在時はGのスタッフが話しかけてくれるので助かっています。製作に慣れるためにGでランチ会などのイベントが行われる時にはバルーンを飾らせてもらうこともあって、当初の提案以上に使わせてもらっていますね。

バルーン制作はお客さまと二人三脚。「贈る相手のストライクを狙いたい」


作成したBALLOONはGで撮影し、毎日インスタグラムに投稿。インスタからの集客が多いという


風船の中に風船が入っているとか、「どうやって作っているのだろう?」と思わせる“不思議”を入れるのがリッチバルーン流です。アレンジメントを作る時はお客さまの要望を聞きますが、「昔バラ園に行って黄色いバラを見てかわいいと言っていた」など、贈る相手とのエピソードを一言二言話してもらうことで、アレンジに加える最後の一手が決まることが良くあるんです。万人受けよりも、贈る相手のストライクを狙っています。注文したお客さまも「自分の投げかけでどこまでイメージに近づいているんだろう」と楽しみにしているので、かなりのプレッシャーです。注文を受けた時はワクワクして作りたくてしょうがないのに作り始めたら手も止まるし、放心状態にもなるし、不安で生きた心地がしないですね。リピート注文が来てようやく「前回のを受け入れてくれていたんだ」と安堵できます。

安定経営のために、イベント装飾を事業化して定期的に大きな仕事を


Gの5年目キックオフ会の装飾を依頼。新しい挑戦やさまざまな価値観に交わる場をカラフルに表現


私の起業の入口は「風船が好き」というよりも「会社を経営してみたい」だったので、趣味の延長で小遣い稼ぎ程度にやるのではなくて、会社としての事業を目指しています。関内で行われる「さくらまつり」などのイベントにも参加していますが、イベントは準備に費やす時間もかかるし、アレンジメント業とイベント業は技術も別物で頭の切り替えが難しいんです。でも安定した経営のためにはイベントなどの大きな仕事を定期的にもらうことは欠かせないので、そろそろ事業を分けて従業員を雇う必要があるかな…という段階にきています。いつか大きな仕事をやってみたいですね。

関内のおすすめのお店…
「串羊」
ラム好きにはたまらないお店。お洒落で何食べても美味しいです。


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