プロ修斗後楽園ホール大会Vol.5情報 (2024年7月21日開催)
大会概要
[大会名]プロフェッショナル修斗公式戦 PROFESSIONAL SHOOTO 2024 Vol.5
[日時]2024年7月21日(日)
[開場]17:00
[開始]18:00 ※開場中にオープニングファイトを実施予定
[会場]後楽園ホール
[協力]一般社団法人日本修斗協会
[認定]インターナショナル修斗コミッション
[主催]株式会社サステイン
対戦カードと見どころ
今大会は、ダブルチャンピオンシップという豪華な王座戦二本立て。
メインイベント 世界バンタム級チャンピオン決定戦5分5R
藤井伸樹(同級1位・ALLIANCE)
齋藤奨司(同級3位・FIGHT FARM)
まずは、安藤達也選手の返上により空位となった、世界バンタム級王座決定戦。現環太平洋王者の藤井伸樹選手と、連勝中の齋藤奨司選手のカードが組まれた。藤井選手は1月に須藤拓真選手相手に王座を防衛し、齋藤選手も1年前に須藤拓真選手を撃破して以来の試合となる。粘りとタフネスのフルタイムアタッカー藤井選手と、強烈なボクシングとカーフで打ちのめす最新型津田沼式ファイター齋藤選手。世界戦に相応しい一戦だ。
藤井伸樹選手は、現環太平洋王者で世界1位。パンクラスから修斗に戦場を移してから、楽な試合は一つもなく、常に激闘を重ね、今や、押しも押されもせぬ修斗の代表選手に。テンポの速い前掛かりの攻撃が魅力。ジャブからタックルに入り、テイクダウンから粘りのグラウンドが武器。被弾することも多いが、ダウン必至のパンチからのリブートが早く、即座にペースを取り戻し、最後まで喰らいつく。ゾンビとまで称させる所以だ。
齋藤奨司選手は、最新型津田沼型というべき攻撃性の高さが魅力。ソリッドなパンチを繰り出すボクシングテクニックが大きな武器。そして、それを可能にする間合いの作り方、テイクダウンディフェンスにも強みがある。前戦では、足関節が怖い須藤選手が対戦相手で一瞬も気が抜けないピリピリした空気の中、緊張感を切らさずに対応し、見事勝利。怪我で期間が空いてしまったが、逆に万全の準備で臨んでくれるでしょう。
セミファイナル 環太平洋フェザー級チャンピオン決定戦5分3R
竹原魁晟(同級4位・THE BLACKBELT JAPAN)
上原平(同級7位・リバーサルジム横浜グランドスラム)
もう一つが、昨年度インフィニティリーグで争われ、上位2名による決定戦が行われるはずだったフェザー級環太平洋王座決定戦竹原選手vs上原選手の一戦。一度、竹原選手のけがで延期され、今大会にスライドして実施される。互いにレスリングベースだが、特徴はそれぞれ違う。
竹原魁晟選手は、自衛隊出身で、修斗プロデビュー後、昨年のフェザー級・インフィニティリーグで1位に。右肘の故障で一度は流れた試合に、再度挑む。体格的にはやや小柄ながら、出入りが速く、瞬発力の高いパンチでKOを奪える。そこに、タックルを織り交ぜる。
上原平選手は、アマチュア修斗はウェルター級、プロデビュー後もライト級でも戦っているように、フレームが大きく、体格優位が大きい。長身で懐が深く、どっしりしたオーソドックス構えから、ジャブを突き、組めばレスリングも強い。全般的にディフェンス能力が高く、簡単に崩れない強さがある。
第9試合 フェザー級5分3R
椿飛鳥(同級世界1位・トライデントジム)
たてお(同級環太平洋10位・ELEVEN)
そして、このフェザー級ではもう一つの注目カード、現世界1位の椿飛鳥選手と、一時戦線離脱していたが復活するたてお(飯田健夫)選手の一戦だ。椿選手はランク的に王座に最も近く、たてお選手は、SASUKE選手のベルトに挑戦したことがある。ランキング的にも実力的にも、この試合の勝者が、今後、SASUKE選手への挑戦権に繋がっていくであろうと予想される。
椿飛鳥選手は、技術と戦略を駆使して、相手のストロングポイントを封じて、自分のスタイルで戦い抜き、齋藤翼選手、結城選手という実力者を撃破。ランキング1位にまで登ってきた。一方で、同級は王者SASUKE選手が圧倒的強さを見せ続けており、1位とはいえ、すぐにチャンピオンシップが見たい!という機運になっていないのも事実。ここは、たてお選手に勝って、堂々と王座に挑む実力を示したい。
たてお選手(飯田建夫)は、修斗では、昨年3月のSASUKE選手の持つベルトへの挑戦以来久々の参戦。試合自体、昨年6月のRIZIN以来、ほぼ1年ぶりとなる復帰戦。多少の打撃では全く止まらないどころか、パンチをもらって笑うなど、高いタフネスを持ち、相手をすり潰すような圧力の高い打撃、寝業でねじ伏せる。ご家族の件もあり、地元の北海道に戻り、環境も落ち着いたとのことで、昨年以上の実力を見せてくれそう。
※飯田健夫から改名
第8試合 epsomsalt seacrystals Presents インフィニティリーグ2024 フライ級5分2R
大竹陽(勝ち点3/HAGANE GYM)
須藤晃大(勝ち点7/EXFIGHT)
インフィニティリーグでは、大竹陽選手vs須藤晃大選手が組まれた。
大竹陽選手は、前戦は、リーグ戦初戦だったが、対戦相手の片山選手が計量オーバー。変則的な試合も、カーフを蹴りまくってKOで勝利。サウスポーから、低めのガードでゆらゆらと変幻自在に動き、相手の攻撃はスレスレのところで見切って、ジャブを刺し、カーフで削る。得意の当て勘のよさを存分に発揮しているが、最近は、寝業でも一瞬の極めも見せ、進化を続ける。
須藤晃大選手は、新人王こそ逃したが、存在感を見せつけた。誰の目にも明らかな強靭なフィジカルから、現代MMAの粋を集めたパワフル&テクニカルなファイトで、初戦はヤックル選手を開始早々、失神KOで葬った。リーグ戦全試合を圧倒的に勝利するとの宣言も、真実味が帯びる一戦だった。
第7試合 2024年度新人王決定トーナメント2回戦 フライ級5分2R
中池武寛(パラエストラ小岩)
蓮池勇太(飛翔塾)
中池武寛選手は、昨年度全日本アマチュア修斗で優勝、デビュー戦から快勝を続けて4連勝。前戦に至っては、YFUとの日中対抗戦メンバーに抜擢され、見事フィニッシュしての勝利。ノーモーションのジャブ、ストレート、カーフで崩し、相手が隙を見せれば一気にバックを奪い、仕留める。ネイティブMMA世代らしく、何でも出来て、全てが速く、すでに洗練されている。
蓮池勇太選手は、禅道会、アマ修斗、プロ修斗新潟大会で育ち、前戦は、本多選手を相手に、ミドルキックで鳩尾に効かせ、ハイを当てて、最後もミドルでズドンと沈める鮮烈なKO勝利を飾った。サウスポーから繰り出すジャブ、右ストレートも強い。静かな佇まいだが、内に秘めた闘志を感じるファイト。時折、試合に集中するかのように、カッと見開く目が印象的。
第6試合 フェザー級5分2R
児山佳宏(THE BLACKBELT JAPAN)
島村 裕(パラエストラ小岩)
児山佳宏選手は、元環太平洋王者。2021年の沖縄大会で修斗に復帰してからはコンスタントに試合を重ねている。重厚な筋肉を纏って、低いタックルに入り、相手を捕まえれば、あとはケージに釘付け。足を引いて座らせ、寝かせたら、トップからパウンド。やるべき事が定まった戦い方でねじ伏せる。
島村裕選手は、柔道ベースのファイトで、ZST、パンクラスなどを経て、修斗に参戦して2戦目。前戦は、青井太一選手を相手に、重くて正確なスタンド、組めば綺麗に払い腰で投げ、力強くタイトな寝業を見せるなど、持ち味を発揮していたが、大きなパンチをもらってKO負け。児山選手はスタンドは付き合わなさそうなので、組んでからの展開で上回りたい。
第5試合 バンタム級5分2R
加藤ケンジ(Neighbor Hood)
人見礼王(修斗GYM東京)
加藤ケンジ選手が、DEEPの地元大会に参戦後、久しぶりに修斗に帰還。加藤選手は、用心棒と称される職人的ストライカー。相手の一瞬の隙を見逃さずに打ち抜き、KOを奪ってきた。テイクダウンディフェンスも巧みで、ミドル、ローも鋭いが、やはりパンチの切れ味が光る。連敗を脱出したい。
人見礼王選手は修斗より先にJMMA Rookies Cupで修斗の新人代表を務め、中野戦でデビュー。ハラハラする試合を強烈なKOで勝ち取った。空手ベースで遠間から一気に飛び込む初弾そこからの連打に、やはり飛び込むように速いタックルからテイクダウンも奪いに行くアグレッシブなファイターだ。
第4試合 フライ級5分2R
シモン・スズキ(和術慧舟會HARTS)
岡田嵐士(リバーサルジム新宿me,we)
シモン・スズキ選手が2戦目はフライ級で挑む。昨年、全日本アマチュア修斗のバンタム級を制して、堂々のプロデビュー。1ラウンドはバックテイクでコントロールして支配するも、2ラウンドは失速して惜しいドロー。サウスポーからゴツい打撃で前に出て、ケージに詰めてテイクダウンしてからの極めが強い。
岡田嵐士選手も、修斗プロデビュー2戦目。デビュー戦は、シューティングガイコツ選手を相手に、その名の通り嵐のような猛攻を見せて快勝。テコンドーでの実績が裏付ける華麗な蹴り、シャープなパンチ、そこに力強いテイクダウンから強烈なパウンド、チョークのフィニッシュがある、現代型MMAストライカー。
第3試合 ストロー級5分2R
牧ヶ谷 篤(和術慧舟會群馬支部)
友利琉偉(パラエストラ小岩)
牧ヶ谷篤選手は、ベテランファイターにして、頑丈さの権化。ガードしつつ、おでこでパンチを受け、当てた方が怪我をするタフネスを誇る。最近は、特に足関節への執拗なアタックを見せ、TOP BRIGHTSではヒールで一本勝ち。常にスマホを片手にセルフ写真を撮り、SNSへアップし続けるセルフィー王でもある。
第2試合 2024年度新人王決定トーナメント1回戦 フェザー級5分2R
松岡 拓(OOTA DOJO)
井上翔太(赤崎道場A-SPIRIT)
第1試合 バンタム級5分2R
中野剛貴(KRAZY BEE)
瀬戸口怜久(パラエストラ小岩)
チケット情報
[チケット料金]
VIP 25,000円/RS 15,000円/SS 12,000円/S 10,000円
※当日は500円増し
※小学生以上はチケットが必要 ※チケット発売日6月15日(土)
[チケット販売]
イープラス修斗BASEオンラインショップ 出場選手・所属ジム
[お問い合わせ]サステイン 03-3788-3042 https://shooto-mma.com/
※全席指定、全て税込み価格。
※当日は500円増し。
※小学生以上はチケットが必要。
[チケット販売所]
イープラス https://eplus.jp/shooto/
※その他、出場選手・ジムにお問い合わせ
https://proshooto.official.ec/
視聴方法
ABEMA
ABEMAで配信決定。
会場
後楽園ホール
アクセス
JR「水道橋駅」西口
都営地下鉄三田線「水道橋駅」A2出口
東京メトロ丸ノ内線・南北線「後楽園駅」2番出口
都営地下鉄大江戸線「春日駅」6番出口
修斗旅情報
グルメ情報
観光情報
X(twitter)/Instagram転載用テキスト
7/21 プロ修斗後楽園ホール大会
#shooto0721 #修斗旅
期待を込めて
たまには率直に思いを書こうと思う。修斗は、近年、ベルトをめぐる熱い戦いというものが少なくなっていて、せっかく個々の試合が盛り上がっても、なかなか階級の頂点にまでつながらないという印象があった。
もちろん、色々な事情があることはわかる。
ランキング制は、強さを明示的に誇示することで、権威を保ち、わかりやすさを提供してくれるが、一方で、チャンスを得る「順番」が厳格になり、マッチメイクが硬直的になりやすいという弊害もあるだろう。
また、王者に防衛期間は定められているものの、海外への挑戦など王者の事情に配慮する情の厚さが、修斗らしい温かさでもあり、防衛戦が遅れがちなことを一概に責めることもできない。
そんな中でも、王者の中でも、SASUKE選手が海外挑戦しながら、2度の防衛という王者に責務を果たしてくれたことは、非常にありがたい。
また新井丈選手も例外で、彼は二階級同時制覇を認めさせ、実際に、それを成し遂げ、今は、どちらを防衛するのかが話題となり、挑戦者が列をなしているという状況だ。
さすがに、同時二階級王者は特異中の特異あり、例外ではあるが、階級の頂点が一番話題になるのは良いことである。
およそ各階級に王者を戴き、その下にランキング制を敷く以上、ベルトをめぐる熾烈な競争こそが、強さの証明であり、修斗という団体の本分であろう。
そして、それこそが、興行の華だ。
大会が終わるごとに、今日のこの選手も強かったな、王者とやるところを見てみたい、次の王者に相応しい者は誰だろうか…そんな風に王座を中心とした話題となり、大会から大会へと連なる炎のように機運が高まっていくような、そんな一年を楽しみたいのだ。
今年は、この大会のダブルチャンピオンシップから、それが活性化されそうな予感がする。世界バンタム級、世界ライト級、女子アトム級と世界戦三連発だ。今年だけで、全ての王者が入れ替わったってかまわない。それくらいの勢いで、チャンピオンシップを展開していってほしい。今年後半の修斗、大いに期待してます。
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